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モーター スポーツ コラム 2022年9月8日

3年ぶり開催の地元・富士で トヨタGAZOO Racingの逆転はなるか?

モータースポーツコラム by 皆越 和也
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トヨタGAZOO Racingは地元で凱旋勝利を狙えるか!?

プロトタイプカーとGTマシン、4つのクラスの混走によるFIA世界耐久選手権(WEC)の2022年シーズン第5戦「富士6時間」が、9月9〜11日に富士スピードウェイにおいて開催される。その予選、決勝の模様はJ SPORTSで生中継J SPORTSオンデマンドでもLIVE配信する。

全6戦で争われる2022年WECもいよいよ終盤戦に。アメリカとヨーロッパでの4戦を終え、3年ぶりに富士に帰ってくる。2012年から富士で開催されるようになったWECは、2012〜2014年にトヨタが3連勝。さらに2016〜2019年に4連勝を飾った。2020年以降は新型コロナ感染症の影響で富士での開催がなく、ようやくTGR(トヨタ)がル・マン24時間から凱旋。ポイントリーダーのアルピーヌ・ルノー・チーム、前回のモンツァでデビューしたプジョー9X8とどういうレースを展開するのか非常に興味深い。

J SPORTS 放送情報

富士は約1.5kmのストレートを持つ高速コースだが、後半部分、特にダンロップコーナーからパナソニック(最終)コーナーまでテクニカルでタイトなコーナーが連続。コーナリングの速さとストレートスピードの高さとのバランスをどう取るかが悩ましい。

今回のエントリー数は全4クラスで計36台。9日にはフリープラクティスが2本、10日にはフリープラクティスが1本と公式予選が行われ、11日11時に決勝レースがスタートする。

ハイパーカークラスには、TGRが2台、アルピーヌが1台、そしてプジョーが2台の計5台が参戦。グリッケンハウスが参戦しないのは残念だが、TGRの7号車(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス)、今年のル・マン24時間を制した8号車(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)の地元での優勝争いに期待をかけたい。

4戦を終えてポイントリーダーはセブリングとモンツァで優勝したアルピーヌ・エルフ・チームなので、TGRとしては最終戦・バーレーンの前の富士で逆転をしておきたいところ。既にTGRのWECドライバーたちは前週には日本入りし、日本の暑さに身体を慣らすなど準備はOKだ。
プジョーの94号車は、日本でもおなじみのロイック・デュバル、ジェイムズ・ロシターがドライブ。富士を良く知るふたりからの情報はチームで共有されているはずで、どういう走りを見せてくれるか興味深い。

WEC復帰2戦目となるプジョーの走りは期待大だ。

LM P2クラスには、13台がエントリー。ポイントリーダーは38号車Jotaスポーツ(95点)で、これを23号車ユナイテッド・オートスポーツUSA(76点)、41号車リアルチームby WRT(68点)、9号車プレマ・オーレン・チーム(68点)、31号車WRT(53点)が逆転を狙っている。どのチームにも優勝のチャンスがあるだけに白熱したバトルに期待をしたい。

LMP2クラスのランキングトップ38号車Jotaスポーツ

LM GTE Proクラスはフェラーリとポルシェが2台ずつ、シボレー・コルベットが1台の計5台。AFコルセ(フェラーリ)とポルシェGTチームの対決は富士でも観られるに違いない。高速コースのモンツァで優勝したコルベットにも優勝の期待がかかる。

LM GTE Amクラスは13台。内訳はポルシェが5台、フェラーリが5台、そしてアストンマーティンが3台。33号車TFスポーツのアストンマーティンはポイントリーダーを守っているが、98号車ノースウェストAMRのアストンとのポイント差はわずかに4点。さらに77号車デンプシー-プロトン・レーシングのポルシェがモンツァで優勝し3位に順位を上げて来た。しかしせっかくの富士でもあり、星野敏、藤井誠暢らがドライブする777号車D’ステーションレーシングの活躍に期待したいものだ。

地元での活躍を期待したい777号車D’ステーションレーシング

 

J SPORTSでは、10日午前10:10からフリー走行3本目(J SPORTS オンデマンド)、同日午後2:30から予選(J SPORTS 3、J SPORTS オンデマンド)、11日午前10:30から決勝レースを生中継/LIVE配信予定(J SPORTS オンデマンド)。

J SPORTS オンデマンド番組情報

文:皆越 和也

皆越 和也

皆越 和也

1961年熊本県出身。1980年代後半に富士スピードウェイで観戦した「WEC in JAPAN」で四輪モータースポーツに目覚め、モータースポーツ専門誌編集部等を経てフリーランスのフォトライターに。SUPER GTは全日本GT選手権がスタートした1993年より、ほとんどのレースを現場で取材している。

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