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モーター スポーツ コラム 2022年7月6日

ル・マンへ参戦した日本車の歴史を今に

今日も今日とてプッシュ&ルーズ by 高橋 二朗
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今年のル・マンクラシックに参戦した85C

前回に引き続きスポーツカーのお話です。
先週末にルマン・クラッシックが開催されました。その名の通りに、かつて24時間レースで活躍したクラシックレーシングカーのみが参加できるイベントであって、昨年はコロナ禍で中止となってしまいましたが、今年は再び多くのレジェンドスポーツカーがサルト・サーキットに集まったのです。

日本からも2台のグループCカー時代のマシンが参加。
1991年に日本メーカーとして初めて総合優勝したマツダ787Bと1985年トヨタが支援してトムスが初挑戦したトヨタ・トムス85C。787Bは、ザウバー・メルセデスとの死闘の末に栄光を手にした。ル・マンの空に君が代が流れ、その場に居られて、感動したことを思い出します。そして、85Cは、ル・マンに挑戦し続けてきた日本のコンストラクター童夢とレーシングチームのトムスが合体したプロジェクトにトヨタ・レーシング・デベロップメント(TRD)がエンジンを供給したマシン。85年に2台参加した85Cは、一台はリタイヤ、中嶋悟選手/関谷正徳選手/星野薫選手の日本人3人が乗り組んだ36号車が総合12位で完走。

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今年のル・マンクラシックでは、787Bは、Cカークラスのマシンによるレースのペースカーとして走行することになっていたらしい。しかし、ステアリングを握る寺田陽次郎氏がル・マン24時間レースの主催者、フランス西部自動車クラブ(ACO)の理事であり、主催者と折衝してペースカーランだけでなく、1周のフリー走行を挙行して4ローターのロータリーサウンドを思う存分轟かせた。

85Cには、関谷選手と現役を昨年で引退した中嶋一貴選手が乗り込んだ。37年前に父、悟氏がステアリングを握った同車で参戦という歴史を感じさせるキャスティングとなっていた。85Cは、3週間前の24時間レースのスタート前に優勝トロフィー返還セレモニーで一貴氏がTOYOTA GAZOO Racing Europeの副会長という立場でドライブしてトロフィーを運んでいる。クラッシックでは、C1bクラスに参加して見事に優勝を飾った。おめでとうございます。トヨタにとっては、24時間レースで5連覇を達成して、クラッシックでも優勝。

クラス優勝を果たした85C。左から舘信秀氏、中嶋一貴選手、関谷正徳選手、國江仙嗣氏氏

今回の85Cによるル・マンクラシック参戦プロジェクトは、現在のオーナーである國江仙嗣氏のル・マンに対する憧れと情熱の結実なのでしょう。おめでとうございました。現在日本にはモータースポーツを愛する方々が、歴史あるレーシングカー、ラリーカーを現役時代のクオリティのままに所有していて、歴史と文化を継承していただいているのですね。

文:高橋 二朗

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高橋 二朗

高橋 二朗

日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。

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