90回目のル・マン24時間 トヨタGAZOO Racingの5連覇なるか？

トヨタGAZOO Racingはル・マン24時間5連覇を狙う

プロトタイプカーとGTマシン、4つのクラスの混走によるFIA世界耐久選手権（WEC）の2022年シーズン第3戦「ル・マン24時間」の決勝レースが、6月 11〜12日にフランス、ル・マン市のサルト・サーキットにおいて開催される。その予選、決勝の模様はJ SPORTSで生中継、J SPORTSオンデマンドでもLIVE配信する。

全6戦で争われる2022年WECは、アメリカのセブリング1000マイル、ベルギーのスパ6時間を経てシリーズのハイライトであるフランスのル・マン24時間を迎える。この大会は今年で90回目を迎える伝統的なイベントで、WECレギュラー以外からの参戦車両もあり、総勢62台が耐久レースに臨む。
今年のWECはセブリングもスパも好天に恵まれない大会が続いているが、一週間前の天気予報では決勝日の日曜日に天気が崩れそうで、それがレースにどう影響するか？

現地では既にお祭り的なレースウィークに突入しており、6月3〜4日にはル・マン市のリパブリック広場で公開車検が行われ、5日にはテストデーが実施された。そのテストでは昨年の優勝車であるトヨタGAZOO Racing（TGR）の7号車GR010（マイク・コンウェイ／小林可夢偉／ホセ・マリア・ロペス）がトップタイムを刻み、連覇を目論んでいる。8日には公式予選が2回、9日にはハイパーポール、9日にはフリープラクティスが行われ、決勝レースは11日16時（日本時間23時）にスタートする。

久しぶりに開催されたリパブリック広場での公開車検久

ハイパーカークラスには、TGRが2台、アルピーヌが1台、グリッケンハウスが2台の計5台が参戦。TGRは2018年から4連覇中で、今年はもちろん5連覇を狙う。昨年優勝した7号車は連覇を狙い、初めてトップカテゴリーでル・マン24時間を戦う平川亮も8号車（セバスチャン・ブエミ／ブレンドン・ハートレー／平川）で優勝を虎視淡々と狙っている。グリッケンハウスはテストで2番手と4番手につけているが、TGRの有利さに変わりはないだろう。

LM P2クラスは今年もエントリーが27台の超激戦クラス。テストでは22号車ユナイテッド・オートスポーツUSA、38号車JOTA、23号車ユナイテッド・オートスポーツUSA、そして41号車リアルチームby WRTといったWEC組が3分32秒台をマークしており、ここにポイントリーダーの31号車WRTが絡むような展開になるか？

LM GTE Proクラスはシボレー・コルベットとフェラーリが2台追加の計7台で争われる。テストでは64号車コルベットがトップタイムだったが、全車が3分54秒台にひしめきあっており、ポルシェ、フェラーリ、コルベットの激しい争いが期待できそうだ。

LM GTE Amクラスは10台追加の計23台。内訳はポルシェが8台、フェラーリが12台、そしてアストンマーティンが3台。テストでは木村武史の所属する57号車フェラーリが唯一3分54秒台をマークしてトップタイムを奪っており、決勝への期待がかかるところ。星野敏、藤井誠暢らの777号車アストンマーティンも上位を狙ってのチャレンジとなる。

木村武史がドライブする57号車 KESSEL RACING

J SPORTSでは、6月8日から公式練習、予選、ハイパーポール、ウォームアップをLIVE配信。決勝は11日午後10：30から12日の深夜1：00まで8つのパートに分けて生中継／LIVE配信予定（J SPORTS オンデマンド）。

文：皆越 和也