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モーター スポーツ コラム 2022年3月23日

高橋国光さんご逝去 合掌

今日も今日とてプッシュ&ルーズ by 高橋 二朗
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高橋国光氏の訃報にモータースポーツ界は悲しみに包まれた。

前回の小欄を書き上げて、J SPORTSさんへ送信したて程なくして、訃報が。
高橋国光さんが逝去された。享年82歳。

モータースポーツファンのみならず、多くの方々が【国さん】こと高橋国光さんをご存知でしょう。日本の高度経済成長の象徴である、2輪、4輪産業の優秀性を世界にアピールするライダーとドライバーとして日本のモータースポーツの黎明期を体ひとつで疾走してきた。そのリビングリジェンドだった方がこの世を去った。晩年は悪性のリンパ腫の治療をされていた。快方に向かっていると信じていたが、昨年末から容態が悪化してしまったらしい。SNSに書いたが、モータースポーツのライダー、ドライバーとしては初めて秋の褒章、叙勲に向けての申請作業が進められていた。最後の書類がまとめられて提出したのが15日だった。しかし、国さんは16日の昼に旅立たれた。残念至極。しかし、この時期になるまでモータースポーツの世界から褒章への動きがなかったことに強く反省しなくてはならないと一週間悶々としていた。

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春と秋の叙勲、褒章の授与は、内閣府賞勲局というところが司っていて、そこへ申請した後に審査される。国さんについては、日本自動車連盟(JAF)のモータースポーツ部が文科省のスポーツ庁の助言や力添えを得て、秋に向けての作業が今年になってから加速していた。国さんの功績に対してのモータースポーツ界の人間であれば、誰も異を唱えることなどあり得ない。しかし、日本国家を司る関係各省庁がモータースポーツというものへの理解がどれだけあるかが問題だった。昨年、コロナ禍の外国人ドライバーの日本への入国についても、オリンピックのアスリートや他のスポーツ選手に対する対応とドライバーに対するものは大きく異なっていた。それは、モータースポーツのスポーツ性が霞が関には認められていなかった。今回も縦社会の府省庁の壁に横串を刺していただいたのがスポーツ庁。

晴れて、国さんの褒章が秋には発表されると思っていた矢先の訃報。これでモータースポーツ界初の叙勲は無くなってしまったのかと落胆。国さんが生前に叙勲されないことに残念で申し訳ない気持ちでいっぱいだった。メディアに携わるものたちにとっても責任があると考えます。JAFや省庁に対して批判めいたことを言ったとしても始まらない。黎明期から半世紀を過ぎて平和な生活の中で多くのモータースポーツが行われている日本で特殊な面はあったとしても、もっと社会に受け入れられるような報道をしてこられなかったことも反省すべきだと自戒します。

内閣府の栄典制度の概要の中に叙勲の種類に【死亡叙勲】というものがあるのが分かりました。紫綬褒章が該当するのではないかと思います。11月3日の発表を楽しみにしています。

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文:高橋 二朗

高橋 二朗

高橋 二朗

日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。

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