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モーター スポーツ コラム 2022年2月9日

メルセデス勢が好調なスタートを切ったシーズン8 | FIA フォーミュラE世界選手権 2022 第3戦 プレビュー

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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昨年ランキング3位の「DSテチータ」もジャン・エリック・ヴェルニュ(DSテチータ)とアントニオ・フェリックス・ダコスタ(DSテチータ)のコンビが継続。しかし、こちらもヴェルニュの6位が最高位となり、厳しい開幕戦になってしまったのです。

一方で面白いレースを見せてくれたのは「BMW」の撤退で、元々の体制に戻った「アンドレッティ」の2人。昨年、BMWでルーキーながら2勝をマークし、ランキング3位を獲得するなど大活躍したジェイク・デニス(アンドレッティ)に加え、インディカーでも印象的な走りを見せたオリバー・アスキュー(アンドレッティ)が加入。開幕戦からアグレッシブな走りで自身の存在を大いに印象付けました。

新人のオリバー・アスキュー(アンドレッティ)は2019年にアンドレッティからインディライツに出場し、年間チャンピオンを獲得。翌2020年にはアロー・マクラーレンSPからインディカーにデビューし、表彰台にも乗りました。しかし、レースの成績が安定せず、さらにパト・オワードらインパクトのある若手が台頭してきたことで、レギュラーシートを喪失。昨年はスポット参戦のみとなりました。アスキューはまさに崖っぷちの状態で、フォーミュラEに活路を見出しましたが、開幕戦を見る限り、今季良いレースを見せてくれる一人と言えるでしょう。

さて、今回は中米メキシコでのレース。2021年の開催が無かったので2年ぶりの開催になります。過去のウイナーで複数回優勝しているのは開幕戦で好調だった「ヴェンチュリ」に移籍したルーカス・ディグラッシ(ヴェンチュリ)。チャンピオンを獲得したシーズン3、ランキング3位となったシーズン5で優勝を飾っています。ディグラッシは第2戦でも3位表彰台に登りましたから、この好調がキープできれば大本命と言えるでしょう。

コース

コース

コースは2020年と同じ1周2.6km、ターンは全16のレイアウト。Gen2シャシーでの2020年レースウイナーはミッチ・エヴァンス(ジャガー)でした。このコースでは日本の「ニッサン」も好調な走りを見せていましたし、開幕戦をノーポイントに終わったウップンを晴らして欲しいものですね。

熱狂的なファンが迎えるメキシコシティ。高速コースならではのオーバーテイクショーとスタジアムセクションでの盛り上がり。見応えのあるレースになるでしょう。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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