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モーター スポーツ コラム 2021年11月11日

どっかに・・・

今日も今日とてプッシュ&ルーズ by 高橋 二朗
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SUPER GT第7戦の定例記者会見で新合成燃料の導入について語った坂東正明代表

SUPER GT(SGT)とSuper Formula(SF)の怒涛の終盤4連戦が先週末に終わり、心身ともにクタクタです。疲れました。でも、SGTの第7戦は、ドラマチックな展開でした、GT500クラス、GT300クラスともにビックリな大団円。菅生のコースには<魔物>が居ると言われますけれど、もてぎのコースには<演出家>が居ると思えます。これで最終戦、第8戦の富士がより面白くなりますね。第7戦ライブを見逃してしまった方は、リピートをご覧ください。

さて、600回目、前回小欄にてSGTとSFが進めている温室効果ガス=二酸化炭素の排出低減をする燃料の選定を進めていると書きました。そして、科学と化学にめっぽう弱いボクが、「既存のガソリンにエタノールアルコールを10%加えるのが手取り早いのでは」という意の文章を書きました。この10%エタノール(E10)を加えたガソリンはアメリカのレースシーンで多く使われています。インディシリーズは85%(E85)加えた燃料で走っている。文章がきっかけというわけではないのですが、両プロモーターが進めているカーボンニュートラルフューエルは、世界に先駆けた合成燃料を選定して来年から実走テストが開始されることが明確になってきています。

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SGTの決勝日の朝に行われる定例記者会見においてGTアソシエイションの坂東正明代表が「どっかにE10で良いのではないかとか書かれていたけれど、そんなものではないんだよな!化石燃料を一切使わない燃料で、どこかのシリーズでやろうとしているものとは違う。アメリカでガソリンにバイオ燃料を加えているものと比べて一歩も二歩も前を行くものを考えている」とはっきりとコメントをいただいたのですね。

どっかに書いてあった?ハイッ、書いたのは私です。

でも、これまで新たな燃料に関する具体的な言及はなかったわけでして、ここでやっと化石燃料由来ではない合成燃料が導入されることが明確になったのです。

そうなるとですよ、あれとあれを化学的に合成すると、現在の内燃機関に問題なく使える液体燃料ができるのですよね。あれとあれですよね?

「日本ではまだ製造できない。海外から輸入する。ちょっと高いんだよな」とも。また、素人考えで書くと、SGTの最終戦の定例記者会見で「どっかに・・・」と言われかねないので、書くのをやめます。しかし、今SGTとSFがやろうとしている新合成燃料の導入は世界的に見ても先進的なものであって、世界に誇るNIPPON RACING ENGINE=NRE(直列4気筒+ターボ)内燃機関と合体すれば、世界で一番のエンジンと燃料であると胸を張れるのです。

文:高橋 二朗

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高橋 二朗

高橋 二朗

日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。

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