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モーター スポーツ コラム 2021年11月4日

SF50年目に向けて

今日も今日とてプッシュ&ルーズ by 高橋 二朗
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TEAM IMPULは2010年以来、11年ぶりのチームタイトルを獲得した。

2021年シーズンのSuper Formula(SF)が終わりました。

ドライバーズチャンピオンは、前戦の第6戦で野尻智紀選手が獲得。最終戦では、予選で5位。どこからともなく<燃え尽き症候群?>という声も聞こえてきたけれど、とんでもハップン、駅までジュップン。決勝をスタートしてみたら、フルスロットル。今シーズン一番のアグレッシブスタイル。S字コーナー手前でアウト側に並んでいた大湯都史樹選手を押し出すような形でペナルティを科せられてしまうほどだった。最終戦は、レース自体がグレッシブな展開になることが多いが、今年もその例にもれず、随所でバトルが・・・。そして、チームタイトル争いの大団円。ホシノインパルが久しぶりのタイトル獲得。星野一義監督笑顔が印象的だった。

さて、国内トップフォーミュラシリーズは、来シーズンから新たな方向性でよりファンの皆さんに楽しんでいただけるものを目指しています。エンジンを供給しているトヨタさん、ホンダさんのバックアップあり、プロモーターである日本レースプロモーション(JRP)の社内変革も行われる。つまり、現社長が退陣、新社長がシリーズ50年目の再スタートを担う。ボクは社長が代わることに大賛成です。

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さてさて、来シーズに向けてJRPは、<ドライバーズ・ファースト>を主眼にしてデジタル・トランスフォーメーション(DX)を駆使してトップフォーミュラの醍醐味、新たな視点を提供する準備を開始している。そして、待ったなしで突きつけられているカーボンニュートラルに対応して内燃機関=エンジンの燃料を二酸化炭素排出低減するものへ変換してゆく。F1ではこの燃料をe-Fuelと表現しています。この燃料に関しては、JRPだけでなくSUPER GT(SGT)のプロモーター、GTAと共同で選定と進めている。それは、SFもSGT同じ直列4気筒+ターボのニッポン・レーシング・エンジン(NRE)を使っているから。両プロモーターは<カーボンニュートラルフーエル>と呼んでいる。まだどちらのプロモーターからも具体的な燃料の成分などは発表されていない。多分、現状のNREでも使用可能なもの。現行のガソリンに一定の割合のエタノールアルコールを混合した燃料からスタートするのが導入しやすいのではないかと考えます。エタノールが10%までならエンジン内のゴムシールやパッキンに害はないから。ここでわれわれも認識しておかなくてはならないのは、理想的な目標に近づくためには厳しき、苦しい階段を一段一段登るような作業が必要なこと。二酸化炭素排出ゼロなど一足飛びに実現できない。

まずは、節目の来シーズンにJRPの刷新と新社長の手腕に期待しています。

文:高橋 二朗

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高橋 二朗

高橋 二朗

日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。

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