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復帰戦での走りに注目が集まるサッシャ・フェネストラズ。
新型コロナウイルスの緊急事態宣言と蔓延防止等重点措置が10月1日から解除されました。しかし、規制は緩和されただけなので、気を許すことはできません。新規感染者が急激に減少していて11ヶ月ぶりに100人を切ったとニュースが報じていますが、これまで同様に帰宅したら、ウガイ、手洗い、皿洗い・・・。
9月30日に日本の土を踏んだサッシャ・フェネストラズ選手と電話で話しました。元気でした。彼は、昨年末に出国した後に入国を試みたら、VISAの発給が受けられなかった。それから9ヶ月かかりやっとVISAがおりて入国できることとなった。その間彼の母国であるアルゼンチンとアメリカでツーリングカーレースには出ていたが、彼が国内で参戦してきたSuper FormulaとSUPER GTと同じレベルのレーシングカーには乗るチャンスはなかった。
現在、彼はホテルで2週間の自己隔離期間を過ごしていて、感染拡大防止対策を遵守しながら体力トレーニングだけは限定的に許されている。しかし、ドライビングの感覚がどれだけ戻るか自身も少し不安のようだ。F1に次ぐパフォーマンスを誇るSuper Formulaに10月16日からツインリンクもてぎで約10ヶ月ぶりに走り始める。22歳の若いドライバーが世界中で蔓延した新型コロナウイルスに翻弄されて、ようやく約束されていたシートに収まることができることになった。これが彼のこれまでの人生の中で最大の試練だ。レースすることができずにフツフツとしている最中に同じフィールドで争ってきたランド・ノリス選手やジョージ・ラッセル選手たちがF1で活躍していた。その様を見ていてどう思っていたか・・・。
規制の解除、緩和と同時に入国が叶ったのだけれど、その影には、モータースポーツ界がまとまって、政治の力も借りつつ、ようやく得た外国籍ドライバーと関係者の入国許可。ワクチンの接種が行なわれていれば、海外では殆ど国を跨いだ移動は可能なのだけれど、日本は特例でなければ、外国人は入国できなかった。特例の象徴的なものがオリンピック/パラリンピックだった。
コンペティションレベルの高さでは、日本はヨーロッパやアメリカを凌ぐシリーズが展開されている。しかし、グローバルに注目される存在として世界の頂点に立つには、もっとステイタスの高いシリーズに進出しなくてはならない。今回入国が許可されたサッシャは、今は目前のSuper Formulaに集中している。そしてその先を今後どう思い、考えてゆくのか。コロナ禍は彼のドライバー人生にどう影響を及ぼすのかを注視させられる事態であることは間違いない。
文:高橋 二朗
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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