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SUPER GTでの優勝チーム記者会見
大坂なおみ選手の記者会見拒否が波紋を呼んでいますよね。
現時点では、テニスの全仏オープンの第2回戦を棄権すると表明したと報じられていますね。残念。本当に残念。
モータースポーツにおいても、規則によって記者会見に出席をしなくてはならない。SUPER GTは優勝チームのドライバー。SUPER FORMULAでは1位から3位のドライバーは暫定表彰式の後に速やかに記者会見に参加することが決められている。
大坂選手が、記者会見拒否を申し出た理由を推測すると、これまでに【嫌な】思いを何度も経験し、それがすごいストレスになっていたからだと思う。いろいろなスポーツの記者会見でこんなシーンを見たことがあります。負けた理由を問われて、エキサイトしたり、言葉に詰まって、涙ぐみ退席する選手も居ました。モータースポーツのレース後の記者会見でトップ3が参加した場合、ウィナーは嬉しい表情と勝った喜びを語る。そして2位のドライバーは、だいたい敗者としてのコメントが多い。時として辛辣な質問がメディアから浴びせられることもある。
かつて、日本では、レース後の記者会見という慣習はなかった。ボクが所属する日本モータースポーツ記者会(JMS)では、記者会見開催を主催者に要望し、微力ながら力添えをさせていただいたことがあります。F3レースがメインイベントの大会では外国人に対する通訳も居なく、JMSの会員がその役を務めたことがあります。今や記者会見に出席すること=開催することが規定されていますから、通訳さんも居る。そこにメディアが集まり、質疑応答が行われる。メディアとは媒体であり、そのスポーツと一般社会を繋ぐ役目を持っている。だから、記者は会見に出席してもらわなければならないと思っている。それを一方的に拒否されては困るし、記者たちの心象は当然悪くなる。しかし、記者は何でもかんでも聞けば良いということではないことを肝に銘じておかなければならない。
常々思っていることがあります。
記者、カメラマン、その他報道関係と取材対象者はイーブンな関係だと。記者は、コメントをもらえることで記事が書けて仕事が成り立つ。取材された者は、報道されて自分の結果、人となりが多くの人に伝えられる。しかし、メディアは味方でも敵でもない。メディアはその立場をわきまえなくてはならない。そして、メディアを使うのはタダ。【メディアを使う】=上手く使うべきだと思うのです。
文:高橋 二朗
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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