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モータースポーツを支えているのは、間違いなくオフィシャルさんたちの頑張りがあってこそ。
師走です。
12月です。
年末です。
今週末にはスーパーフォーミュラの最終戦が行われます。
開催場所の富士スピードウェイは、寒いでしょうね。それにしても気になるのが新型コロナウイルスの感染拡大。インフルエンザは例年に比べると減少しているというのですが、コロナ禍は、寒くなって、乾燥すると威力を増すようで不気味。気を付けましょう。北海道の旭川市は医療現場が逼迫して自衛隊の医療に頼る事態。コロナ禍に立ち向かうためには、GO TO何とかの重要性などを論議する前に、根本の部分で医療を支えないと・・・。医師や看護師の報酬を見直す・・・?それで問題解決とはならないでしょう。
モータースポーツに目を転じてみます。
以前この小欄で書きました。モータースポーツのイベントを開催するためには、何が必要なのか?まずは、サーキットや道、場所。そして、それよりもイベントを運営するためのスタッフ&オフィシャルさん(公認審判員)達。オフィシャルさんは、基本的にボランティア。規則で決められた薄謝は支払われますけれど、それで生計をたてられるような額ではありません。公式審判のライセンスによって金額は異なりますが、5,000円から7,000/日と交通費、宿泊代などです。朝早くから日が暮れるまで長時間に渡ってレース運営のために従事してくれています。そのオフィシャルさんは不足しています。サーキット、自動車メーカー系のクラブ員で構成されている団体に所属しながらオフィシャルとしてモータースポーツを文字通り縁の下から支えているオフィシャルさん達は、決して豊富な人数、自員を確保できている状況では無いのです。
どんなに素晴らしいサーキットがあったって、運営を司ってきれるオフィシャルさんが居なければ、どうにもならない。どんなに素晴らしいレースシリーズをプロモーターが立ち上げて、プロモーションしようとしても、オフィシャルさん無くしては、イベント自体が成り立たない。どんなに素晴らしいマシンで秒の闘いを演じてもそれを正しく計測してくれるオフィシャルさん達がいなければ、意味がない。どんなに素晴らしいテクニックでライバルと争っても規則に従ったファイトであるとジャッジしてくれるオフィシャルさんが居なければ、蛮勇を誇示するだけのスポーツとはかけ離れた走行会になってしまう。
モータースポーツの“スポーツ”を支えているのは、オフィシャルさん達であるのです。
オフィシャルさん=ライフライン
文:高橋 二朗
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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