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モーター スポーツ コラム 2020年12月9日

33年前、25年前、30年前

今日も今日とてプッシュ&ルーズ by 高橋 二朗
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今年のスーパーフォーミュラ最終戦は、12/20(日)に富士スピードウェイで開催される。

12月に国内トップフォーミュラシリーズのレースが何回行われたのだろうと過去のデータをチェックしてみました。ありました、ありました、公式戦で一回だけ、1987年に鈴鹿でした。33年前のことです・・・。

今シーズンはコロナ禍の影響でシリーズのスケジュールは例年とは異なって、シリーズの期間は半分ですが、その中で予定されていた大会をこなそうとしているので、各大会の間隔がとてもとてもタイトです。

この季節、寒いですよね。路面温度も低いですよね。そこでタイヤウォーマーを使うことが許されました。これも久しぶりです。ご存知ですよね。タイヤウォーマー?F1やWECではブランケットタイプ、電熱線の入ったブランケットをタイヤに巻いて電気で温めるやつ。今回のスーパーフォーミュラではボックスタイプのウォーマーです。骨組みにシートを被せてジェットヒーターの温風を吹き込んで中に入れたタイヤを温めるやつです。かつては、寒い時期といわず、タイヤウォーマーを常に使っていました。それが禁止されて久しい。何時禁止されたのか・・・。チェックしました。1995年の菅生でした。25年前です。F1、WECに出場したドライバー以外温められたタイヤでコースインする経験は無し。チームスタッフの中にも経験者が少ない。どのように温めたら良いのか、どのくらい温めたら良いのかというノウハウが無いチームもあって、温めすぎてタイヤのトラブルを引き起こしてもいます。

二連戦、土曜と日曜日に一戦ずつ行われた先週末のレースは、荒れに荒れました。トラブルでストップするマシンが続出、接触してコースオフ、激しくクラッシュするアクシデントがこれでもかっ!と起った。第5戦(土曜日)にストレートで4ワイドから接触、2台が1コーナー先のクラッシュパッドまで吹っ飛び、突っ込んだ。一瞬息を呑んだが、大きな怪我はなく済んだ。現代のレーシングマシンの安全性の高さ、サーキット施設の安全管理の高さを再認識した。

アクシデントが起こるたびにストップ車両の排除のためにセイフティカーはコースイン・・・。
昔は、アクシデントが起こると赤旗を提示してレースを一旦完全にストップして、再スタート。何度となく赤旗が出されたレースがあったなと思い出した。1990年の菅生でした。アクシデントが連続して、3度の赤旗提示。4度目のスタートを進行させようとしたオーガナイザーに対してエントラントチームとドライバーが抗議。レース終了を要請。3度目のスタートはわずか1周で赤旗が出されてためにヒートは成立せず。1ヒートと2ヒートの総合タイムで順位を決定したのでした。レース後にドライバー代表として高橋国光さんがファンに挨拶。「レースを観にこられた皆さん、ごめんなさい。これ以上レースを続けちゃうと、ドライバーの首が折れたりしちゃったりするかもしれないので、これでお終いにしてもらいました。」この挨拶にスタンドから大拍手だった。30年前です。

文:高橋 二朗

高橋 二朗

高橋 二朗

日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。

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