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モーター スポーツ コラム 2020年6月26日

【実況!台所のアスリート】SUPER GTドライバー  ロニー・クインタレッリ(NISMO / MOTUL AUTECH GT-R)編

モータースポーツコラム by J SPORTS 編集部
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アスリートの台所 ロニー・クインタレッリ

J SPORTSでおなじみのアスリートたちが、自慢のレシピを紹介する新番組「実況!台所のアスリート」。料理のテーマはアスリートにお任せ。普段の試合では見ることができない、台所で戦うアスリートたちを実況します。

今回のアスリートは、SUPER GTドライバーのロニー・クインタレッリ選手。番組では聞けなかったステイホーム中の過ごし方や、レースへの思いを語ってくれました。



■ぼくのキャリアの中でベストコンディション。

――まずは、自己紹介をお願いします。
「神奈川県に住んでいる、NISMOからMOTUL AUTECH GT-RでSUPER GTに参戦するドライバー、ロニー・クインタレッリです」

――ステイホーム期間はどのように過ごされていましたか?
「自粛期間の最初のころは、いつ開幕するかスケジュールが分かりませんでした。早くに開幕戦が延期になって、第3戦の鈴鹿が開幕戦になる可能性もありました。ぼくは2月1日から今シーズンに向けた身体づくりのトレーニングをはじめていて、3月の岡山合同テストまで順調に来ていました。4月になってからはイタリアからもどんどんニュースが入ってきて、どうしたらいいのか分からない不安な状態でした。ぼくは自粛しながらも、今シーズンがどこかのタイミングで開幕することを願いながら、まずモチベーションを保つことを心がけました。近くの公園などなるべく人がいないところで、必ず今シーズンは開幕すると思いながらトレーニングを続けていましたし、4月には少しトレーニングメニューも変えました。スポーツジムにも行けない状態でしたので。トレーナーと話して、目的は同じだけどトレーニングのやり方を少し変えて、身体作りに関してはなんとか狙っていたレベルで維持することができました。

4月中は子どもたちも学校が休校でしたので、家族と過ごす時間が夕方から夜にかけて増えました。子どもたちが生まれてからこれまで、お父さんとしての時間をあまり取れずにいましたが、この数ヶ月でかなりリカバリーできたと思っています。子どもたちがまた近寄ってきてくれるようになった気がしています(笑)。子ども二人と毎日一緒に寝ていますし、コロナ禍でもぼくのなかではプラスに働いた部分です。

その後、新しいスケジュールが発表されてからは、一気に開幕に向けてのモチベーションが上がりましたし、トレーニングメニューも厳しくしていきました。ぼくはトレーニングをすごく大事にしています。日にもよりますが、だいたい朝から午後1時半くらいにトレーニングを終えて、2時半くらいまでにランチを食べて、ランチが終わったらパソコンで仕事をしたりします。サーキットに行けなかったことは普段とは異なることですが、夕方までの1日の内容ははあまり変わっていませんでしたので、その点はあまり苦労をした印象はありません」

――良いトレーニングもできて、身体のコンディションは順調に仕上がってきていますか?

「年齢を重ねていくなかで、パフォーマンスが落ちないことはもちろんですが、ドライバーとしてレベルアップしていきたいと思っています。そのためには、努力が全てだと考えています。身体も細かいところまで気を配っていますし、この自粛中にいままでできなかったトレーニングもできたので、正直に言うとぼくのキャリアの中でベストコンディションかもしれません。今週末は久しぶりにSUPER GTの車に乗ります。もちろん車の確認はすごく大事ですが、身体のチェックもしっかりやりたいと思っています。岡山でのテスト以来なので、今週末の富士のテストはすごく大切ですし、ドキドキしています」

アスリートの台所 ロニー・クインタレッリ

最初に飲むレモンジュースを作るロニー選手



■食べる順番と、材料がすごく大事。

――普段から料理はしますか?
「結婚してからしばらくは作らなくなりました。ただ5〜6年前に、身体のトレーニングだけじゃなくて、アスリートとしての食事管理も重要だとイタリアのトレーナーに指摘されて、サッカー選手の食事を管理している栄養士を紹介されました。そのとき、普段なにを食べているだとか、サプリメントはなにを摂取しているかだとかを細かく話して、食事のメニューを作ってもらいました。10代や20代の人は身体が成長している段階なのでアジャストしやすいですが、当時ぼくは35歳くらいでしたので、自分のスタイルがありました。いきなり食べるものを全て変えてしまうと、身体がリジェクトしてしまう可能性がありましたので、栄養士のメニューをみながら自分のスタイルに合うものをセレクトしていきました。その中で、最もアジャストが必要だったのが、朝食でした。それからは、朝食だけは自分で作るようになりました。家にいるときは毎朝作っています。奥さんが子どもたちの分とは別に自分の分まで作るのは大変なので、朝食に関しては自分で作ると決めてやっています」

――今回作ってくれたのも朝食のメニューですか?
「そうですね。まず、メニューももちろんですが、朝食を作り出した5〜6年前から、朝起きてからのトレーニングメニューが増えてきています。目覚めてから1時間半くらいはストレッチやフリーウェイトトレーンング、体幹などの細かい地味なトレーニングを行います。毎朝6時くらいに起きるので、6時15分くらいにははじめます。だいたい7時45分くらいに終わって、そのときは水だけを摂取します。その後の朝食は、約12時間ぶりに食べ物を身体の中に入れるので、最初のインパクトがすごく大事になります。

メニューとしては、主にサラダとサンドウィッチです。サンドウィッチの中に入れるものは、とにかくクオリティーの良いものをセレクトしています。そして、飲む順番と食べる順番をすごく大事にしています。キッチンに入って最初に、レモンを一つ切って、それを潰してお湯の中に入れてジュースにします。レモンはビタミンが豊富ですから、それを少しずつ飲みます。そのレモンジュースを飲みながら、フレッシュオレンジジュースの準備をして、その後にレタスの準備をします。レタスはこだわりのオリーブオイルとぼくの地元のバルサミコで食べます。

その後に食パンですね。食パンは1.5スライス食べます。2枚を半分でスライスして、0.5スライスをしまいます。そして、まず静岡県の御殿場で作られている生ハムをカットして、食パンと一緒にオーブンで焼いてサンドウィッチにします。残った0.5スライスの食パンには、イタリアのリコッタチーズを塗ります。すごくフレッシュで、賞味期限が2週間しかないチーズです。さらに、その上にブルーベリージャムを塗ります。ブルーベリーは目に良いので欠かせません。

それがメインのプレートになります。それに加えて、ヨーグルトにグラノーラを混ぜたものとオレンジジュース、さらにアーモンドを4粒準備します。そして、ぼくはイタリア人ですので、最後にエスプレッソを飲みます。

先ほども説明したように、レモンジュースを最初に飲みます。その次に、胃腸にとって衝撃の少ないレタスを食べます。その後に生ハムのサンドウィッチ、リコッタチーズとブルーベリージャムのパンを食べます。その次にヨーグルトとグラノーラ、それが食べおったらエスプレッソを作って、アーモンドを食べながら飲みます。量としては、多くもなく少なくもないといったところです。8時半くらいには朝食を終えて、トレーニングの日であれば、10時くらいからメインのトレーニングを始めます。ウォームアップなどを入れて、最も身体に負荷がかかるのが11時ごろなので、消化時間も計算しています。

昔は1日3食で、朝はあまり食べませんでした。だから、お昼になるとかなりお腹ペコペコでたくさん食べてしまい、夜はバナナを入れるくらいで、かなり食事量に山と谷(満腹と空腹の差)がありました。身体に加わる衝撃が大きすぎるので良くないと栄養士に指摘され、1日に5食入れてくれと言われました。ですので、朝の10時〜10時半くらいにはプロテインバーを食べて小腹を満たして、山と谷を作らないようにしています。

ハードトレーニングが終わったときは午後1時か2時くらいになりますが、そのときも直ぐに栄養を摂取しないと身体が悪い方向に向かってしまいます。ぼくはそのとき、イタリアではサイクルロードレースの世界で人気ですが、グラナ・パダーノを食べます。実家の近くにオーガニックのチーズを作っている会社があって、200gずつ送ってもらっています。かなり栄養が入っているので、ハードトレーニングの後と、サーキットで車から降りるときは必ず食べます。その後にダウンをしたりお風呂に入ったりして筋肉をリラックスさせた後にランチを食べています。

――調理道具などにこだわりはありますか?
「道具にこだわりはありませんが、とにかく材料をすごく大切にしています。値段が高くても仕方ないと思っています」

――お聞きしていると、イタリア人らしい食事が多いですね?
「イタリア人らしく、ランチでもだいたいサラダとパスタを食べます。ただ、晩ご飯に関しては100パーセント(奥さんが作った)和食です。晩ご飯までイタリア料理になると、ぼくにとっては辛い。1日の食事の終わりに和食を入れると完璧です」


メインの食事の後はヨーグルトとグラノーラを食べて、最後はイタリア人らしくエスプレッソとアーモンドを食べる。



■Amazon Primeでも見られますよ。

――今シーズンはスケジュールが変わり、難しいシーズンになると思いますが、シーズン通した戦略に違いが出てきますか?
「5ヶ月で8戦開催されますし、8回のうち開幕戦と最終戦を含めた4回が富士スピードウェイで行われます。ぼくも含めて、私たちは富士スピードウェイが得意ですし、ここでポイントを取らないといけません。今週末の合同テストは新しい車ではじめて富士スピードウェイを走ります。もちろん既にベースのセットアップは仕上がっているので、開幕戦に向けての微調整と、シーズンを通してのタイヤの開発をしなければいけません。タイヤもかなりシーズンオフで力を入れてきましたので、ちゃんと車に合っているのか今週末でしっかり確かめたいです。

タイトなスケジュールではありますが、それらのデータがしっかり取れさえすれば、最後のステップに持っていくまでの時間は十分あると思います。焦らず、しっかりと分析をしなければいけません。今シーズンはレースとレースの間にリカバリーする時間がないので、ミスが許されません」

――改めて、どんなシーズンにしたいですか?
「マシンもそうですが、ぼくの身体の仕上がりを含めて、チーム全体が努力してきました。シンプルに、5年ぶりにチャンピオン獲りたいです」

――トヨタがスープラになりましたが、どんな印象を持っていますか?
「仕上がりは抜群に良いんじゃないかなと思っています。去年のシェイクダウンのときも一緒に走りましたし、かなり良い車だと思います。スープラは新モデルが投入されて1年目だし、すごく力が入ると思います。デビューイヤーでチャンピオンを獲りたいと思っているはずです。自分たちが速いと分かっているはずですし、自信もあるはずです。ぼくとしては彼らのそうした思いをモチベーションに変えて、勝ちにいきたい。

HONDAも新しい車になります。クラス1のレギュレーションになってから、はじめて3メーカーとも100パーセント同じ車のレイアウトで走るので、そこもファンには注目してほしいですね。HONDAも岡山テストの結果を見ると、もっと時間がかかると思っていましたが普通に走っているので、警戒しなければいけません」

――最後にファンへのメッセージをお願いします。
「前半の4戦は無観客になるようなので、是非ファンのみなさんにはJ SPORTSでレースを見ていただけたらと思います。ぼくも知りませんでしたが、Amazon Primeでも見られるんですよね? この前、知り合いの家にお邪魔したときに『SUPER GTはAmazon Primeで見られますよ』と言われて、すぐにテレビでAmazon Primeに入ってSUPER GTを入れたら、SUPER GT アナライズの番組が出てきて、車の写真の下にぼくの名前がカタカナで出てきて驚きました(笑)。もうちょっとPRして欲しいですね(笑)。ぼくも知らなかったから。本当にみんな分かっているかな?(笑) J SPORTSオンデマンドでも見られますし、今週末のテストから、前半4戦はJ SPORTSで応援してください」

文:J SPORTS 編集部

J SPORTS編集部

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