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モーター スポーツ コラム 2020年1月21日

日本や欧州のレースとはひと味もふた味も違う! 今年もデイトナ24時間の季節がやってきた

モータースポーツコラム by J SPORTS 編集部
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今年も1月25?26日に決勝レースが行われる、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第1戦『ロレックス24・アット・デイトナ』──通称デイトナ24時間。世界三大24時間レースのひとつであり、本格的なサーキットレースのシーズン到来を告げる一戦だ。

アメリカ合衆国はフロリダ州にあるデイトナビーチは、かつてアメリカで禁酒法があった時代、密輸した酒を運んでいた輸送車が、警察から逃れるためにマシンをチューニングし、やがてこのビーチを舞台に「誰がいちばん速いのか」を決めるレースがスタートしたと言われている、アメリカンモータースポーツ発祥の地と言われている。ビーチ近くに設けられたデイトナ・インターナショナル・スピードウェイは、アメリカで最も人気を誇るNASCARのみならず聖地とも言える場所だ。

もちろんデイトナ・インターナショナル・スピードウェイは、三角形に近いトリオーバルに近いが、そのインフィールドに設けられたロードコースを使って24時間を戦うのがデイトナ24時間だ。当初は3時間レースだったが、初めて24時間レースとして開催された1966年のレースでは、ケン・マイルズ/ロイド・ルビーが走らせたシェルビー・アメリカンのフォードGT MKIIが優勝。いま公開されている映画『フォードvsフェラーリ』でも重要なシーンとなったあのレースである。

そんなデイトナ24時間は、現在はIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の一戦として開催されている。時代こそ変わり、現在は日本ではそこまでメジャーではないシリーズの一戦ではあるが、アメリカで最も人気と伝統、格式がある耐久レースのひとつであり、世界的な知名度は変わらない。また、車両に大きな負担を強いる31度バンクなどの厳しさも変わらずだ。

2019年は、そんなレースでひさびさに日本人ドライバーがウイナーに名を連ねたことから日本でも知名度がひさびさに上がった。フェルナンド・アロンソらとともにウェイン・テイラー・レーシングのキャデラックDPi-V.Rを駆った小林可夢偉が、1992年に長谷見昌弘/星野一義/鈴木利男/アンデルス・オロフソン組がドライブしたニッサンR91CP以来となる総合優勝を果たしたのだ。今季も可夢偉は同チームからの参戦が決まっており、連覇に期待がかかっている。

その可夢偉組が参戦するのが、このレースの最高峰クラスであるDPiクラスだ。このシリーズ独特のカテゴリーで、WEC世界耐久選手権でも使用されるLMP2シャシーをベースに、メーカー製エンジンと独自カウルが使用でき、自動車メーカーが数多く参戦する。世界のスポーツカーレースで活躍するドライバーが今回も数多く参戦する。

DPiでは、ディフェンディングチャンピオンである可夢偉組ウェイン・テイラー・レーシング、そしてテストから好調をみせたマツダ・チーム・ヨーストのマツダRT24-P、さらにアキュラ・チーム・ペンスキーのアキュラARX-05といったところが注目エントラント。マツダ、アキュラという日本メーカーの総合優勝にも期待したいところだろう。DPiに近い速さをもつのがLMP2クラス。こちらはプライベーターがメインとなるが、DPi勢に何かあった場合は上位進出にも期待がかかる。

一方、DPi同様メーカーの争いとなるのがGTル・マン。WEC/ル・マン24時間のLM-GTEと同様のカテゴリーだが、新たにミッドシップレイアウトに生まれ変わったシボレー・コルベットC8.R、そしてワークス体制で挑むBMW M8 GTE、ポルシェ911 RSR勢との戦いはDPi以上に見逃せない戦いになるのは間違いない。ドライバーの顔ぶれも、GTレース界のトップが揃っている。

SUPER GT GT300クラスなどをはじめ、世界中で活用されているGT3カーが用いられるのがGTデイトナクラス。速さの面では、4カテゴリーのうち最も下にあたるが、それでも近年のGT3の速さを考えると十分なスピードをもっており、GTル・マンと1周あたり2?秒程度しか変わらない。

このGTデイトナも世界各国のマシンが参戦するが、活躍を期待したいのは、AIMバッサー・サリバンから参戦するレクサスRC F GT3、そしてメイヤー・シャンク・レーシングから参戦するアキュラNSX GT3だ。どちらも2台ずつが参戦し、アキュラNSXには昨年SUPER GTでも速さをみせた道見真也が乗り込む。またレクサスもテストから好調で、好結果を期待したいところだ。

ふだんの日本やヨーロッパのレースとはひと味もふた味も違う耐久レースを楽しめるのがデイトナ24時間。見事ウイナーに輝き、ウイナーのみが得ることができる刻印入りのロレックス・デイトナを腕にはめるのは誰なのか。今年もデイトナ24時間は要注目のレースだろう。

J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

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