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2010年からスタートした小欄も500回を迎えました。
10年間書き続けています。そして読んでいただいております。(と思っています。今この文章を読んでいただいているのですから、読んでいただいているということですね)今後いつまで続けさせていただけるかは、分かりませんが、宜しくお願い申し上げます。
さて、先日のラグビーワールドカップは盛り上がりましたね。
ご多分にもれずに、にわかラグビーファンになりました。日本における初のワールドカップの直前に度重なる台風が甚大な被害を各地に与えていました。その直後のイベントであったために開催の是非を問う声もあったことは事実でした。その最中に一つの新聞記事が話題になりました。ご存知でしたか?その記事は、日本の新聞が発信したものではなくて、イギリスの【ガーディアン】紙の若き記者が執筆したものでした。内容は、災害に会った人立ちへのお見舞いの気持ちや、豪雨の翌日に試合開催のために努力する大会スタッフ達の尽力と海外からの来客への日本人的なホスピタリティの素晴らしさ。そして、彼が取材した横浜スタジアムの施設についてでした。
知りませんでした。横浜スタジアムは、災害が起きた時に近隣の住民の避難場所としての機能を有していたのですね。彼は、すばらしい競技環境と共に近隣の方々が万一の場合にも機能するスタジアムの存在を称賛していました。
今後日本は、地球の温暖化とともに気象変動と自然災害が頻発すると思われますね。
今回の例でも物凄く多くの住民に避難勧告が出ていました。知り合いの何人かも自宅を離れて指定された避難場所へ移動したとのこと。しかし、何十万人もの人たちが避難できるキャパシティがあるや否や。
そこで、考えました。
モータースポーツが行われるサーキットがその役を務めることができないだろうかと。
サーキットの多くは、住宅地から離れた地にあるのは確かですが、いくつかは、比較的人口の多い地区に近い場所にある。国際イベントが開催されるサーキットは、ゲストをもてなすホスピタリティエリアも充実している。そして自動車が駐車できる広大な敷地もある。避難した人たちに対して食事を提供することのできる機能もある。公民館や地区の体育館と比較して多くの人を受け入れられる。
先日、スーパーGTの最終戦のためにツインリンクもてぎに移動中に被災の凄まじさを目の当たりにしました。サーキットから数キロ離れた地域でも氾濫した河川の水害を受けていました。
モータースポーツができることの一つが避難民を一時期的にも休める場所の提供ではないかと思った次第です。
今週末は、マカオGPのFIA GT WORLD CUPの番組におじゃまします。
文:高橋 二朗
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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