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世界耐久選手権(WEC)シリーズは、6月にルマン24時間レースでスーパーシーズンの幕が下ろされましたが、あっという間に先週から2019-2020シーズンが開幕。来シーズンは、ハイパーカー規定が施行されるので、現行のレギュレーションでは、最後のシーズン。3ヶ月弱のインターバルでスタートしたWECは、はっきり言って、LMP1のトヨタTS050に厳しい。他のノンハイブリッドマシンに比べて約100キロ最低重量が重くなっていて、燃料量も絞られている。開幕戦のイギリス シルバーストン4時間レースのフリー走行では、ノンハイブリッドカーのレベリオンの一台がTS050に肉薄するタイムを叩き出しなど、注目されてけれど、決勝になれば、やはりトヨタが盤石に1-2フィニッシュ。
しかし、しかしですよ。今シーズンから導入されるサクセスハンディキャップなるハンディが第2戦から与えられることになっている。スーパーGTで導入されているハンディのようなものなのですが、獲得ポイントに係数とサーキットの距離数をかけて算出される数字を秒数として、それに値するように重りを積んだり、出力を規制するという。トヨタの7号車は、開幕戦で25ポイントを獲得しているので、それに係数の0.008と4.563(第2戦の富士スピードウエイのコース距離)を掛ける。25×0.008×4.563=0.9126。
富士に凱旋する7号車に対しては、ラップタイムが0.9126秒相当遅くなる処置が行われる。このハンディがどれだけのものなのか、現場で見るまでわからないですね。
先日のLIVE番組をご覧いただいた皆さんありがとうございました。そして、昨年までと映像で変化があったのをお分かりでしたでしょうか?
まず、テロップ表示がかなりわかりやすくなっていましたよね。そして画面切り替えのテンポが早くなった。昨シーズンまでのつもりでコメントしていると画面にコメントがついてゆけませんでした。そして、映像再生がとても早くなり、いろいろな角度からの映像がスローも含めて再生されていました。
J SPORTSのモータースポーツ担当のMプロデューサー曰く
「映像制作のスタッフが増員されているのは確かで、特に再生映像のスタッフが多くなっているので、素早く再生、オンボードを含めて違う角度の再生映像がどんどんと出てくる。開幕戦とあって、ディレクターが意気込んで、今シーズンに向けて準備した新たなものをできる限り出してきている」と。
WECが映像を重視してテコ入れしてきているのが伺える開幕戦国際映像でした。リピート放映で確認されれば、その辺がお分かりいただけると思います。
今週末は、九州のオートポリスからスーパーGTの第6戦です。
文:高橋 二朗
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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