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先ごろ、あおり運転から高速道路上で自分のクルマを斜めに止めて、あおったクルマを強制的に停車させて、直後に何度も殴打するという衝撃的な映像がニュース、ワイドショーを賑わせていましたよね。日常生活や仕事でよく高速道路は使いますが、次は我が身に降りかかるのではないかと怖くなりました。
と、思ったらアメリカのインディカーシリーズ第14戦のポコノ決勝オープニングラップで多重クラッッシュが発生して、そのアクシデントの原因を作ったのが佐藤琢磨選手だったのではないかと疑惑が渦巻いたのですが、直後に車載カメラの記録映像で非難を受けているようなドライビングはしていなかったと名誉が回復されましたね。
あおり運転の一件も、佐藤選手の件もクルマに搭載されていたカメラに記録されていた衝撃的な映像によって、白日のもとに晒された。一般車でもドライブレコーダーが搭載されていることが多くなっていますね。佐藤選手の場合は、オフィシャルTVのカメラによるものではなくて、チームが独自に搭載していたカメラで撮影されていたらしい。今後は、モータースポーツでも車載映像によってジャッジが行われることが多くなるでしょうね。しかし、これまでにもモータースポーツではコースの至る所に設置されている管制カメラによってレースの状況を監視して、違反に抵触するような走行のあった車両、ドライバーにペナルティが科せられる。コースサイドカメラの映像によってコースの状況が続行不可能と判断されることも多い。これにプラスして、車載カメラによる映像によって、ジャッジされることもあるかも。サッカーのようにビデオ・アシスタント・レフリーのように・・・。ペナルティを通達された際、逆に映像に基づいた抗議が出されることもあるかも。そのためには、全車にライブ映像を記録できるようなディバイスやファシリティーが必要になってくるでしょう。スーパーGTやスーパーフォーミュラでは、近い将来にそのようなファシリティーを完備するような噂を聞きます。そうすれば、ライブ中継でもっとエキサイティングなシーンが見られるでしょうね。自分が現役でお仕事をいただいている間には、実現しそうもないけれど・・・。
そういえば、レーシングドライバーは、仕事場のサーキットで【あおり?!】合って順位を争わなくてはどうしょうもないですよね。車載カメラのライブ映像で追ってくるマシンを捉えて、激しい順位争いをしているシーンを早く見たいものです。
文:高橋 二朗
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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