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いつか定かではないですが、かなり前にF1と相撲の機構がとても似ていると小欄に書きました。
チーム=相撲部屋、転戦=巡業、成績に対する分配金のシステムも・・・。と、形態の類似点を記したと記憶しているけれど、国内モータースポーツの各シリーズの将来を考えると、日本相撲協会の機構を導入してみたら良いのではないかと思う今日この頃。
年間エントリー登録についてはすでに行われているけれど、チームオーナーは親方と同じ年寄株を持たなくてはならない決まりとして、オーナーとなるためには株を買う=シリーズのプロモーターに規定の料金を収める。これによって、チームは永年存続する、存続させなくてはならない。チームを支えるのは主にスポンサー(谷町さん)。チームを支えるしっかりとした後援会組織も重要になってくる。後援会長は社会的に認められた存在ではなくてはならず、ステイタスも高いが、集金力も有してなくてはチームが強くならない。後援会と共に各サーキットにはその転戦を支える勧進元を据えて、イベントの興行をサーキットオーナーと共に盛り上げる。各地方の勧進元によって地方色豊かなイベントが開催されて、勧進元同士が競い合って観客の動員を促進する。
そして、参加ドライバーは力士と同じように番付に名前を記され、発表される。番付の順位によってプロモーターから支給される報酬が異なる。相撲では横綱は番付が落ちることはないけれど、モータースポーツでは毎戦の結果、成績によって常に番付が変わる。新参入のドライバーは、幕下と同じで一定の期間は、報酬は受けられない。チームに所属して育成ドライバーとして育てられる仕組み。
そして、一番の改革的な点としては、プロモーターは、モータースポーツ経験者で構成する。相撲協会の理事会がそうでしょ。経験者を財務面などその分野のエキスパートがサポートすれば良い。競技運営も経験者が主体となって行えば、現状よりも審判、判断も納得できるものが下されるのでしょう。
先日、国内の二大シリーズ、スーパーGTとスーパーフォーミュラのプロモーター組織のお財布事情は、あまり良くないという情報を耳にしました。世界に誇るふたつのシリーズが儲かっていないというのはとても大きな問題。将来を見据えて、改革の時期に来ていることは確かだと思う今日この頃・・・。
文:高橋 二郎
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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