人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

モーター スポーツ コラム 2019年5月10日

【フォーミュラE第9戦モナコ/プレビュー】2年ぶりの開催!モナコEマイスターのブエミ勝利なるか?

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
  • Line

ついに8人目のウイナーが誕生した「FIAフォーミュラE選手権」はモータースポーツの聖地、モナコへ。シーズン5(2018年〜19年)の第9戦はモナコ公国のモンテカルロ市街地コース(約1.8km)で開催されます。今回も「J SPORTS」では5月11日(土)に予選、決勝共に生放送でお送りします。

さて、前回の第8戦・パリは「フォーミュラE」史上に残る波乱のレースとなりました。まず、チームのベースとしてはホームレースである「日産」(=e.dams)の2台が予選でフロントローを独占。ルーキーのオリバー・ロウランド(日産)が今季唯一となる2度目のポールポジションを獲得しました。いよいよ日産の初勝利なるか、という期待が(今回も)高まったのですが、(今回も)日産ファンにとっては涙、涙の結果になってしまいました。

ポールスタートのオリバー・ロウランド(日産)は序盤にクラッシュ。そしてセバスチャン・ブエミ(日産)もトラブルによりトップから陥落と、今季の日産は予選の速さをレースに活かしきれていません。今季の「フォーミュラE」はポールトゥウインは開幕戦のアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(BMW)の1例しかなく、シリーズ発足以来最も激しい戦いのシーズンになっているとはいえ、日産は常に上位グリッドからのスタートを勝ち取っていますから、チームランキング7位というのは何とも残念としか言いようがありません。

前戦・パリでは日産以外にも悲劇が。レース中に雨が降ってくることになり、クラッシュ続出の大波乱のレースになりました。実は雨がらみのレースは5シーズン目を迎えている「フォーミュラE」ですが、初めてのこと。ある意味、新鮮な光景でしたが、全ドライバーが初めて経験する超スリッピーコンディションでミスを連発。ロビン・フラインス(ヴァージン)だけがミスすることなく、トップを守りきって初優勝を飾りました。

フラインスの優勝で、8戦終えて8人のウイナーが誕生ということになり、「フォーミュラE」は残り5レースという佳境に入る段階でさらにチャンピオン争いが混沌となってきました。ランキングを見てみると、パリのウェットレースでランキング上位だったドライバーが次々にクラッシュや接触などでポイント積算に失敗。なんとパリでのウイナー、ロビン・フラインス(ヴァージン)が81点で単独のランキング首位に躍り出ました。1点差の80点獲得で2位に上がってきたのがアンドレ・ロッテラー(DSテチータ)。開幕戦ウイナーのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(BMW)は首位から11点もの差を付けられてランキング3位となっています。

「フォーミュラE」参戦3シーズン目にして初優勝を飾ったロビン・フラインス(ヴァージン)はF1ファンの方も名前を聞いたことがあるドライバーかもしれませんね。彼はザウバーやケータハムでテストドライバーを務めたことがあります。残念ながらF1デビューは叶わなかったものの、その後はアウディのワークスドライバーとしてブランパンGTシリーズに参戦。GTカーのドライバーとして活躍後はDTM(ドイツツーリングカー選手権)に参戦して、昨年ルーキーながらチャンピオンを獲得しました。「フォーミュラE」での優勝を経て、今季からJ SPORTSで生中継されることになったDTMの開幕戦でも連続の3位表彰台とノリに乗っている状態です。シーズン終盤戦の主役に躍り出る可能性も出てきたので要チェックのドライバーですよ。

さて、そんな中、今回のモナコは2016−17シーズン以来、2年ぶりとなる開催です。過去2回のモナコ・e−prixで優勝を飾っているのは実はセバスチャン・ブエミ(日産=当時ルノー)なのです。今季まだ優勝がなく、最高位5位のランキング13位に沈んでいるブエミですが、先週のWECスパ6時間でもトヨタ8号車で優勝してチャンピオンに大手をかけることに成功しましたし、悪い流れは断ち切ったと言えますから、ここで何とか日産に初勝利を!と神頼みしたくなりますね。

前回のコラムでも書いた通り、開幕戦からウイナーが連続して異なるシーズンとなるのはモータースポーツの最高峰F1でもまず見られないこと。モナコは9人目のウイナー誕生の舞台となるのか?オーバーテイクポイントは少ないコースだけに予選の速さをブエミが活かせるか。モナコEマイスターとしての巧みなスライドコントロール能力に期待しましょう。

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

  • Line

関連タグ

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
モーター スポーツを応援しよう!

モーター スポーツの放送・配信ページへ