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2週連続で出張でした。
先週末は、鈴鹿で全日本スーパーフォーミュラ選手権と全日本F3選手権の初戦が鈴鹿サーキットで開催されました。
所属している日本モータースポーツ記者会の年初に行なっています、賀詞交換会イベントにおける挨拶でこんなことを述べさせていただきました。
「これまで日本のモータースポーツ界は<アウトバウンド>だったのですが、2019年は<インバウンド>が顕著なシーズンだと思います」と。
国内のトップカテゴリー、スーパーGT(SGT)もスーパーフォーミュラ(SF)、F3もその現象が明らかです。SFは、参加20台中外国人ドライバーが7名で5名が新参入(ティクタム選手は昨シーズンスポット参戦あり)という近年に無い状況となっていましたね。F3も一気に外国人ドライバーが増え、チームとして日本へ初お目見えの名門チームの名もあって国際色豊か。
2週間前のSGTのコンディションとは打って変わって、好天に恵まれて最高のコンディションの中で開幕戦が行われました。予想はされましたが、予選のQ1から大荒れの展開。今シーズンからSF19というニューマシンが導入されているのはご存知だと思いますが、開幕戦を迎えるまでに行われた公式テストは2回のみ。全てのチーム、ドライバーがニューマシンに対して万全の準備を整えて臨めたわけでは無い。そして、タイヤもフロントが幅広になっています。ベテラン、チャンピオン経験ドライバーでも手こずっているのに、ルーキーのドライバーにとっては大変だったでしょう。決勝は、なんと4回もセイフティカーがコースイン。スピン、コースオフ続出。若き闘争心が漲るのは良しとしても、他者に接触して自分だけリタイヤするだけでなくて、接触した相手もストップさせてしまうのは、困ったものです。開幕戦でアクシデントが続出したけれど、幸いに大きなケガを負ったドライバーがでなかった。エキサイティングなレースはウェルカムです。でも、真の勇気と蛮勇は似ても非なるものと認識していただきたいと切に思ったSFの開幕戦でしたね。
F3も黒船的なドライバーが参入してきましたよ。今シーズン、ヨーロッパのF3が様変わりしてしまい、日本では、従来の環境を維持してハイレベルのシリーズが展開されているので一気に外国人ドライバーの数が増えたのです。その中で注目は、昨年のマカオGPで3位に入ったサッシャ・フェネストラス選手。第1戦で見事に優勝を飾って、その実力の片鱗を早くも発揮。そして、注目したいのは、エナム・アーメド選手。彼は日本で大化けするかも。
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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