スーパーバイク世界選手権 第4戦オランダ　〜2週連続開催、バウティスタ＆ドゥカティ快走中

ヨーロッパラウンドに突入した「FIMスーパーバイク世界選手権」は2週連続の開催です。第4戦はオランダのモータースポーツ聖地とも言えるTTサーキット・アッセンが舞台。「J SPORTS」では4月12日（金）〜14日（日）に開催される第4戦の模様を4月15日（月）にオンエアします。

ついにドゥカティ＆バウティスタが9連勝を達成しました。驚異的な速さです。ドゥカティの新型マシン「パニガーレV4 R」の優位性は変わらないと言われていた第3戦・アラゴンでしたが、やはりと言いますか、アルバロ・バウティスタ（ドゥカティ）が3レース共に独走。地元スペインで彼は最高に気持ちいいウィークエンドを送ることになりました。

さて、この流れ、いつまで続くんでしょうか。第3戦・アラゴンではようやくバウティスタのチームメイト、チャズ・デイビス（ドゥカティ）が調子を取り戻し、レース1とレース2で今季初となる表彰台を獲得しました。ただ、バウティスタとの差は歴然。ジョナサン・レイ（カワサキ）に2度も2位を奪われてしまう状況になったとも言え、ドゥカティの優位性はあるにせよ、バウティスタの速さが際立っていることは明白です。

もうレース中継の国際映像はすでにバウティスタの独走よりも非常にスリリングな2位争いにフォーカスを当てていますね。とにかく今季は2位争いが熾烈なんです。その主役はやはりジョナサン・レイ（カワサキ）。レイはどう頑張っても現状では埋められないバウティスタとの差を、デイビスやヤマハの2人との激しい2位争いを制することでしか晴らせない状況ではあります。しかし、逆に言うと、レイの意地の走りが堪能できると言うことでもありますね。

チームメイトのレオン・ハスラム（カワサキ）が開幕戦を除いて1度も表彰台に立てていないことを考えると、これまたいかにジョナサン・レイ（カワサキ）が凄いライダーかが分かるというものです。落ち着いてレースを展開し、最後は逃げる体制を取るレイの速さはもちろん魅力的ですが、激しいギリギリのバトルを最後まで展開する今季のレイの姿はとても見応えがあると感じます。ジョナサン・レイ（カワサキ）はここまで9回連続の2位表彰台を獲得。そろそろ勝ちたいところでしょうが、性能調整が行われるまでは着実に2位を取り続けることがレイのやるべきことなのかもしれません。ちなみにレイはアッセンでは表彰台フィニッシュ率が非常に高いライダーです。

表彰台のメンバーはバウティスタ、レイ、そして今季はチームメイトを上回ることが多いアレックス・ロウズ（ヤマハ）の3人で締められるケースが多くなっています。そこにチャズ・デイビス（ドゥカティ）、マイケル・ファンデルマーク （ヤマハ）、レオン・ハスラム（カワサキ）らがいかに絡んでいくかもポイントになるでしょう。

英国人ライダーがこのサーキットを得意としていますが、「スーパーバイク世界選手権」では多くのトップライダーが英国出身というのはその最大の理由ですが、オランダの変わりやすい天候＝ダッチウェザーの影響を受け、ウェットになれば彼らにも優勝のチャンスは巡ってくるでしょう。今季から3レース制ですから、そういったコンディションが変化するレースがあると違った展開も期待できそうです。

また、今回の第4戦では第3戦・アラゴンで転倒して負傷したレオナルド・メルカド（カワサキ）の代役として「スーパースポーツ世界選手権」でも活躍中のエクトル・バルベラが参戦する見込み。日本の清成龍一（ホンダ）はヨーロッパラウンドに入ってからも厳しい戦いが続いていますが、粘り強く頑張って欲しいところです。