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一部のシリーズを除いて、この時期は、ストーブリーグに突入していますね。
寒い時期(北半球は)にストーブの前で熱く来シーズンのドライバーシートを争う。
まさに12月の5日と6日に鈴鹿サーキットにおいてスーパーフォーミュラのルーキーテストが行われていて、来シーズンに向けて若きドライバー達がテストのチャンスを生かして、自らのドライビングアビリティとポテンシャルをアピールしました。
近年の傾向としては、海外から外国人ドライバーが多く参加しています。
F1マシンを除いて最速のフォーミュラマシンであるスーパーフォーミュラの魅力は、年々海外に浸透しているということなのです。一昨年にピエール・ガスリー選手が、その前にはストフェル・バンドーン選手がシリーズ参戦して、彼らは翌年にF1へステップアップして行った。それ以前にも世界耐久選手権でチャンピオンを獲得しているアンドレ・ロッテラー選手がフォーミュラニッポン、スーパーフォーミュラを戦いながら海外で活躍。日本のレース界のハイレベルさをアピールしてくれたことで、注目度は年々増したのですね。もっと、遡れば、ミハエル・シューマッハー選手が1991年にスポーツランドSUGOで一戦だけ経験したF3000レースで2位フィニッシュ。弟のラルフ・シューマッハー選手に「絶対に日本のフォーミュラで経験を積むべきだ」と進言したのです。
今年第5戦のツインリンクもてぎにレッドブルのドライバー育成に絶大な影響力を有するヘルムート・マルコ氏が来日してスーパーフォーミュラのレースを実際に観戦し、「スーパーフォーミュラは素晴らしい。F1へのステップボードとしては最も良いシリーズだと思う」とコメントしてくれました。「今後も若きドライバー達をこのシリーズに送り込みたいと思う」とも。
その言葉通りに今回のルーキーテストのドライバーラインアップには、レッドブルジュニアチームのドライバーが複数参加しています。
先日のマカオGPでも、多くのドライバー達に日本で行われているトップフォーミュラへの興味を聞くとネガティブなリアクションは皆無だったです。特にフランス系のドライバー達は、ガスリー選手の活躍が最も印象的だったようです。
来シーズンの同シリーズには、多くの外国人ドライバーが参戦する予想。かつて、国内自動車メーカーや潤沢なバジェットを有する国内スポンサーによって外国人ドライバーが参戦してくるという例が多かった。しかし、今後は、海外のドライバー育成プログラムやドライバー自身がバジェットを抱えて参戦するというモデルの割合が増すようになってきそうですね。
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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