人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

モーター スポーツ コラム 2018年11月12日

2018年 WRC 第13戦(最終戦)ラリー・オーストラリア “三つ巴の年間チャンピオン争い”

Mr.フクイのものしり長者 de WRC ! by 福井 敏雄
  • Line
WRC

先回のスペインで優勝を逃したタナク、ローブの見事な復活、終盤のオジェとラトバラによる激戦、そしてその間を上手く走りきったオジェなど久しぶりにラリーらしい“速く走る”と“上手く走る”の違いを見たような気がします。その結果オジェが再びポイントリーダーとなり3ポイント差でヌーヴィルが追っています。一番痛かったのはトップポジションから終盤リタイアしたタナクでしょう。タナクは20ポイント差でヌーヴィルを追っています。

メーカー・ポイントではトヨタが12ポイントでヒュンダイをリード、更に13ポイント差でフォードが追っていますが情勢によってはいずれも逆転可能です。このような僅差で最終戦を迎えるのはVW、その前のシトロエン時代にはなかったことで本当に久しぶりです。

オーストラリア・ラリーのWRC参入は欧州の名門ラリーに比べ歴史は浅い方で、1989年から2009年までは州政府の援助を得て西海岸のパースで開催されていましたが現在はニューサウスウエールズに移っています。開催場所はシドニーとブリスベーンの中間にある保養地コフスハーバーがベースになっています。

路面は日常使用の少ない柔らかいグラベルの林道と道幅のやや広いカントリーロードの組み合わせでトラクションの差が大きいコースとなっています。オーストラリアはポルトガルと共にスタート順の有利・不利の問題が発生した元祖です。デイ1はオジェが大分苦労するでしょう。今回のステージは大幅に変更されSS16本(8箇所)が新コース、それに名物SS約50キロのマラソンコースは分断され逆走となりますのでベテランドライバーたちが持っている情報が充分生かしきれないこともあってペースノートが非常に重要になります。チャンピオン争いの上位3人は短めのSSで毎回スプリントを繰り返すことになり今回は“速く、上手に”走ることを要求されます。またパワーステージは単なるアトラクションでなくチャンピオンを決める要素になるかもしれません。

今シーズン12戦を終わって優勝者はローブ復活の1勝を除くと、オジェとタナクがそれぞれ4勝、ヌーヴィル3勝と主役が限定されてしまいました。ラトバラ、パッドン、エヴァンス、ラッピなどのかく乱戦術にも期待しましょう。

ラリー終了後には一同シドニーの有名なオペラハウスの会場に移動して締めのガラ※ が開催されるとのことです。

競技の概要は下記のとおりです。

 SS本数SS kmLiaison kmTotal km
L-1(11/16) 8 101.68 km 248.63 km 350.31 km
L-2(11/17) 10 133.00 km 311.37 km 444.37 km
L-3(11/18) 6 83.96 km 138.43 km 222.39 km
Total 24 316.64 km 698.43 km 1017.07 km

※ガラ=表彰式

福井 敏雄

福井 敏雄

1960年代から欧州トヨタの輸出部員としてブリュッセルに駐在。1968年、トヨタ初参戦となったモンテカルロからラリー活動をサポート。トヨタ・モータースポーツ部のラリー担当部長、TTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)副社長を歴任し、1995年までのトヨタのWRC圧勝劇を実現させた。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
モーター スポーツを応援しよう!

モーター スポーツの放送・配信ページへ