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泣いても、笑っても、スーパーGTの2018年シーズンもあと一戦を残すのみ。
と、いうフレーズを、毎年この時期になると書いていたように思います。2010年にこのエッセイがスタートしているので9回目ということになりますかね。
2週間前に味わった、スーパーフォーミュラ最終戦のドラマチックなエンディングに勝るとも劣らないダイナミック・エキサイティング・スプレンディッド・スペクテキュラーなスーパーGT最終戦となるでしょう。
トップの2チームは同ポイント。規定によって上位入賞回数が多いTEAM KUNIMITSU(NSX)が1位となっています。第7戦のオートポリスで優勝して、KeePer TOM’S(LEXUC LC500)が20ポイントを獲得して同ポイントに並んだけれど、2位の入賞回数によって2位となっています。
スーパーフォーミュラの最終戦でフォーミュラとツーリングカー、国内両トップシリーズのダブルチャンピオン獲得に燃えていたニック・キャシディ選手が猛追、一歩及ばず0.64秒差で優勝を逃してその可能性を失ってしまった。と、同時に山本尚貴選手にそのダブルタイトル獲得の可能性が出てきたという逆転現象となった! その二人が同ポイントでスーパーGTの最終戦を迎えるという、まるで仕組んだようなお膳立て!!
しかし、ツインリンクもてぎに自信を持って参戦するトヨタ勢、反して事前テストで若干不安を抱いているホンダ勢。なのだ、けれど? どっかの雑誌で読んだが、両者ともに事前テストが芳しくないと書いてあった、が。ボクの取材で、複数(メーカーを越えた)のエンジニア、監督、ドライバーへの聞き込みでは、トヨタ・レクサス勢の優勢という結果だったのです。前記した2チーム以外でもチャンピオン獲得の可能性を残しているau TOM’Sの関口雄飛選手(7戦終了時ランキング3位)を介するトムスは、10月初旬のもてぎテスト以降、オートポリスに、そして最終戦のもてぎへ並々ならない自信を持っている。同じくLEXUS LC500を駆るあるチームエンジニアは、「このままトムスでしょ。連覇、固いんじゃないの」とコメントしたのですよ。
しかし、ファンの皆さんもご存知のように、事前の予想が外れまくるのが自動車レース。ホンダNSXの予選における爆発的な速さが決勝でも炸裂したら、LC500は一溜まりもないだろう。もてぎはホンダのホームコースだし、【弾】入れてくることだって考えられる。ホンダさんはこのところGTのチャンピオンから遠ざかっているし、鳴り物入りで招聘したJ.バトン選手の加入しているTEAM KUNIMITSUがチャンピオンを獲得したら、万々歳! 2010年のHSV以降の初チャンピオン獲得となったら最高でしょうね。
さあ、それは今週末のJ SPORTS実況生中継でご覧ください。
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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