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モーター スポーツ コラム 2018年5月16日

霧を恨んでもキリが無い

今日も今日とてプッシュ&ルーズ by 高橋 二朗
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済みません。
私がなんとかできることなら、やりました。
でも、何とも、し難い。ハイ、濃霧と雨。
決勝レースを楽しみにしていたファンの皆さん、中止になって残念でしたね。
先週末のスーパーフォーミュラ第2戦、九州のオートポリスで決勝日。サーキット周辺、大分県上津江町上野田は、朝からミルキーな濃い霧に包まれていたのです。そういえば、約1週間半前の富士スピードウエイのスーパーGT予選日も午前中は物凄い霧でした。富士では、昔から「朝の霧は晴れる証拠」と言われるように午後は快晴となったのですが、阿蘇山の外輪山に位置するオートポリスは、そうは行きませんでしたね。

時間だけが過ぎてゆく。控え室でLINEを使って、ドイツのニュルブルクリンク24時間に行っているプロデューサーと連絡をやりとり。本当に便利。それもお金がかからないというから、おじさんはビックリですよ。

数時間後、ニュルから「そちらの霧がこちらにやってきて、レース中断です!」
ええっ。九州から風が霧をドイツまで運んでしまったのか、って。そんなわけないでしょ。

さて、第2戦の決勝中止の判断についてですが、当然、霧で視界が確保できなければ、スタートを切らせることもできなかったですよね。そして直前に設けられた20分間のフリー走行もセッションがスタートして10分で雨が強くなってきて中断。雨雲レーダーをその時点で見ると、より多くの雨をもたらすだろう雨雲がドンドンと近づいている状況だったのです。一旦雨が止むと、また霧が…。興行を中止する決断は、簡単ではなかったでしょうが、自然現象、天候はどうすることもできなかった。

そして、業界としての事情も。
5月は、すべての週で全日本選手権イベントが開催されるという超過密スケジュールなのです。
スーパーGTが2回。そして、スーパーフォーミュラが2回。その第3戦は、2週間後。もし、強行開催、スタートさせてしまって、もしアクシデントが起こってしまって、マシンが壊れてしまったとしたら、その後の参戦に向けて参加チームの負担は多大。スーパーフォーミュラに参戦しているチームのほとんどがスーパーGTにも参戦している。ドライバーも同じことですから今月は、超多忙となっているのです。

ボクの記憶では、これほど過密スケジュールな状況は近年あまり記憶がありません。

年末に行われるカレンダー会議で、もう少し考慮していただくとか必要ではないかと考えつつ、熊本空港を飛び立って即、夢の世界に入り込んだ帰りの飛行機…Zuzzzzzzu。

高橋 二朗

高橋 二朗

日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。

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