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まずは、お決まりの業務報告から。
5月は、ゴールデンウィークの真っ只中、3日と4日にスーパーGT第2戦、500キロのレースが行われました。昨年の観客数をほんのわずか上回ることはできなかったですが、大観衆は、変わらず、グランドスタンドといわず、観戦エリアーには人、人、人。多くのファンの皆さんありがとうございました。そして、テレビモニターの前でJ SPORTSの生中継をご覧になりながら、ご贔屓のチームウエアーを着て、旗を振りながら熱く観戦していただいたMOSMOFESの皆さんもありがとうございました。MOSMOFES(モスモフェス)とは、モーター・スポーツ・モニター・フロント・エンジョイ・スペクテーターの頭文字です。視聴者の皆さんが、SNSで連携して団体を結成して…と、さも既存の団体呼称のように書いていますが、思いつき、急作り語ですのでお気になさらないでください。
前段が長くなりました。
優勝したNISMOのGT-R23号車は速くて、強かったですね。
特に冷えたタイヤのウォームアップ性能が抜群でした。ミシュランタイヤ、やったね!という感じです。しかし、ひとつ【?】マークが…。まったく同じパッケージである3号車のGT-Rは、どうして不振だったのか? そこには、何か原因があったはずです。絶対に…。
そして、帰京して翌5日の深夜からは東京のお台場からテレポーテーションしてベルギー、スパ-フランコルシャンへ飛びました。最新の放送技術で日本に居ながらWEC開幕戦の解説ができる。その解説陣に加えていただきました。WECの現場にいるドライバー、A.ロッテラー選手と「I miss you, Andre!」「I miss you too, Jiro-san」なんてライブで会話。これを聞いた放送関係者が、二人の関係を変に勘ぐっていましたが…。
WECは、今年から来年までひとつのシーズンとして年を跨いで展開されます。題して「Super Season」。ボクは独自に命名させていただき、「Neo WEC」と呼ばせていただきます。スケジュール以上に注目される点が、LMP1クラスにハイブリッド車とノンハイブリッド車が居て、その性能調整をはかってレースが行われる。Neo WECのLMP1における性能調整は、EoTと呼ばれます。ちなみに、EoTは、映画のE.T.とは関係ありません。
Equivalence of Technologyの頭文字をとったもの。<技術の同値化>と訳しましょう。異なった技術を有するレーシングマシンを同じクラスで闘わせるための手法ですね。早い話、ハイブリッド有る無しのマシンのパフォーマンスの差を無くして、レースを面白くしようではないかというアイデアですね。
結果から言えば、現時点ではトヨタのTS050が他を圧倒しました。さすが、ハイブリッド+4輪駆動はすごい。で、ですね、スパの結果を踏まえて、次戦ル・マン24時間レースのEoTを決めると言っているので、当然TS050にとっては、厳しい状況となるでしょう。しかし、トヨタとしては、そんなのはシーズン前に折り込み済みでしょうけどね。
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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