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モーター スポーツ コラム 2018年4月20日

スーパースポーツ世界選手権 第4戦アッセン~元GPライダーのコルテセ優勝で混戦模様に

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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日本人ライダーの大久保光が参戦する「スーパースポーツ世界選手権」は2週続けてのレースとなり、第4戦がオランダのTTサーキット・アッセンで4月20日(金)~22日(日)に開催されます。今回もJ SPORTSでは日本人ライダーの大久保光(おおくぼ・ひかり)が出場するこのレースをJ SPORTS 3で生放送。また、J SPORTSオンデマンドでも4月22日(日)にライブでお楽しみ頂きます。

ヨーロッパに舞台を移して開催された第3戦アラゴンですが、スペインであっても4月はまだまだ肌寒い中、路面温度24度でのレースになりました。今回はヨーロッパ北部のオランダでの開催ということですが、晴れれば良いコンディションでのレースが期待できそうです。「ダッチウェザー」と呼ばれる変わりやすい天候にも左右される可能性がありますし、日本人ライダーの大久保光にはその辺をうまく活かして上位進出を果たして欲しいものです。

ただ、今季の「スーパースポーツ世界選手権」はヤマハの上位独占状態。これまで3戦を終えて、表彰台は全てヤマハYZF-R6を駆るライダーによって獲得されています。アラゴンのレースではスタートこそラファエル・デ・ローサ(MVアグスタ)がダッシュに成功しましたが、ヤマハはストレートスピードが強烈に速く、その武器を活かして逃げのレースを展開。ちょっと他のメーカーは手の付けようのないペースを見せました。

その中でヤマハライダーによる熾烈なトップ争いがアラゴンでは大きな見所となりました。チャンピオンのルーカス・マヒアス(ヤマハ)とフェデリコ・カリカスロ(ヤマハ)はトップチーム体制の「GRT Yamaha Official WorldSSP Team」からの参戦。実質ワークス的な体制である2人が逃げていくのかと思いきや、今季は第2戦でプライベーターのランディ・クルメナッハー(ヤマハ)が優勝。そして第3戦ではまたもやプライベーターのサンドロ・コルテセ(ヤマハ)が優勝。ヤマハ勢がワークス、プライベーター関係なく激しいバトルを展開しており、チャンピオンシップという意味でもまだまだ誰が主導権を握るのか分からない情勢です。

サンドロ・コルテセ(ヤマハ)は「スーパースポーツ世界選手権」初優勝。ポールポジションも獲得し、決勝レースでもハイペースでヤマハ同士のトップ争いを引っ張る姿はさすがグランプリライダーです。コルテセはドイツ・オクセンハウゼン出身の28歳で、125ccクラス、Moto3クラス、Moto2クラスをなんと13シーズンにも渡って戦ってきました。しかも、2012年には4ストローク化したMoto3クラスで初代ワールドチャンピオンに輝いた実力の持ち主。Moto2(600cc)にステップアップしてからは優勝こそ無かったものの、2015年ツインリンクもてぎで行われた雨のレースでは3位表彰台も獲得しています。

「スーパースポーツ世界選手権」は市販車ベースということで、上位カテゴリーの「スーパーバイク世界選手権」と併催されていますから、これまでも中心となってきたのはグランプリとは異なる路線でステップアップを目指すライダーたちです。その中でも中量級と呼ばれる高い旋回スピードのレースを得意とするマイスター的な選手が多く、グランプリでこれだけの長きに渡って実績を残してきたライダーが「スーパースポーツ世界選手権」に新規参戦するケースは決して多くはありません。

もちろん、ライバルにはジュール・クルーゼル(ヤマハ)やアンソニー・ウエスト(カワサキ)などグランプリでも名の知れたライダーたちが「スーパースポーツ世界選手権」を戦ってはいますが、Moto2を昨年まで走っていたスプリンターの参戦は今季を大きく変えていきそうです。

対するカワサキはケナン・ソフォーグルの代役として参戦したシェドリアン・モライス(カワサキ)が7位。大久保光は8番手あたりを走行中にマシントラブルでリタイアという憂き目に。そのリベンジを是非今回のアッセンで果たして欲しいものです。またもやヤマハの独占状態となるのか、カワサキの大久保光がその中に割って入れるか、伝統のコース、アッセンTTサーキットでの戦いが始まります。

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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