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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Ben’s Foot! notes 2018年05月09日

Week 39

foot!
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Ben's Foot! notes

(1)どこよりも早く降格が決まってしまった、ストーク・シティ

クリスタルパレスの決勝ゴールを決めた、Patrick van Aanholt 【翻訳:桐谷 圭介】
●Normally I like to celebrate when I score but I'd like to apologise to Stoke City and their fans, I wish my goal didn't relegate you, but you'll be back soon! Great club with great fans
普段はゴールを決めた時は喜びたいところだけど、今回はストーク・シティやそのファンに謝りたい。僕のゴールが降格を決めたわけじゃない、って思いたいね。でも、君たちはすぐに(プレミアに)戻ってくるよ!素晴らしいファンがついている、素晴らしいクラブだからね。
https://twitter.com/pvanaanholt/status/992761018941169664

Danny Higginbotham (元ストーク選手、現:コメンテーターやライター) 【翻訳:桐谷 圭介】
●Stoke were relegated because they suffered an identity crisis and bought the wrong type of characters.
ストークが降格したのはアイデンティティの危機に苦しんだからであり、誤ったタイプのキャラクターを取り入れたからだ。
●After finishing either ninth or 11th in their last four seasons, it was difficult to see how they could have done much more under Mark Hughes.
過去4シーズンを9位か11位で終え続け、マーク・ヒューズの下でこれ以上何ができるかを見い出すのが困難になっていた。
●The Potters tried to go to the next level but how much higher could they go?
ポッターズは次のレベルを目指したが、一体どれだけ高いレベルに行けただろうか?
●Eventually, you start to fall backwards.
結局こうなると下降し始めてしまうものだ。
●They lost their home form and that affected them.
彼らはこれまでの強みだったホームでの好成績を失ってしまい、それが影響した。
●Going back to when I was there, we were up 'n at 'em ? but they have lost what made them strong.
僕がプレーしていた頃は、アグレッシブで激しいプレースタイルがウリだった。でも、そのストークの強みを失ってしまったんだ。
●When a club loses its identity then the inevitable happens. Devastated for Stoke City and everyone connected with the club.
クラブがアイデンティティを失ってしまえば、次に起きることは避けられない。ストーク・シティ、そしてクラブに繋がりを持つ人々のことを考えると落ち込むよ。
https://www.thesun.co.uk/sport/football/6226114/stoke-identity-crisis-danny-higginbotham/
https://twitter.com/Higginbotham05/status/992758786652852224

確かに、ストークはアイデンティティを失ってしまった
●かつては「激しさ」「勝負強さ」「ホームでの強さ」で知られていたストーク。
●だが、今季はホームでリーグ最多の9試合で負けている。そしてホームでは30失点だ。

08.JPG

●一度勝ち越した試合では18ポイントを落としている。その内、12ポイントはLambert監督就任以来。
●パレス戦でも逆転され、スタンドもかつての熱い雰囲気ではなく、諦めがついていた。
●唯一、期待で盛り上がったシーンは、Bauerのロングスローだった!昔ながらのストーク...
●たった2シーズン前、1月の時点で7位に経ったし、リーグカップ準決勝ではPK戦の末で惜しくもリヴァプールに敗れた。
●Bojan・Shaqiri・Arnautovicの前線が機能して、マンチェスター2チームを相手に勝利を果たしていた。
●昔ながらの特徴を活かしつつ、豪華な補強で成長していた。
●しかし、それ以降の補強では失敗した。チームとして「激しさ」を失った。NzonziやWhelanがクラブを去り、中盤のバランスも失った。
●高いお金で取ったImbulaやBerahino、Wimmerが全く活躍していない。
●アイデンティティの失ったストークは今季、Mark Hughes前監督の指揮下では失点が非常に多かった。
●Paul Lambert監督の指揮下では守備が堅くなった一方、得点力が殆どない。


(2)Bournemouth 1-0 Swansea City

Stuart James、The Guardian紙 【翻訳:桐谷 圭介】
●A pathetic & gutless second-half performance from Swansea. Carvalhal's persistence with five at the back is ridiculous. His faith in Ki and Carroll is also unfathomable. Dyer was a passenger too. So much wrong. But a word for Fabianski - if only Swansea had 10 more with his heart
後半のスウォンジーは痛ましく根性無しのプレーぶりだった。カルヴァハルが5バックに拘るのはバカげている。彼がキ・ソンヨンとキャロルを信頼し続けるのも理解し難い。ダイアーはほぼ試合から消えていた。何から何まで間違っている。ただ1人、ファビアンスキを除いて - 残りの10人が彼と同じハートを持っていれば。
https://twitter.com/StuartJamesGNM/status/992798712224247808

最悪のタイミングで不調が続く、スウォンジー・シティ
●Carlos Carvalhal監督が就任した時点、スウォンジーは最下位で20試合から13ポイントしかなかった。安全圏から既に5ポイント離れていた。
●あれからの「new manager bounce」は見事だった。
09.jpg
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●3-4-3システムを導入したCarvalhal監督の指揮下で、守備の安定感を保ちつつ、選手たちの配置によって同じシステムにバリエーションを加え、より一貫して点を取れるチームになった。
●しかし、3月中旬の2試合がターニングポイントとなってしまった。
●まず第30節のハダースフィールド戦では、好調だったFW・Jordan Ayewが前半11分に一発レッドを貰った。
●あの試合では粘って0-0で終えることができたが、あれ以来、チームとして8試合で2得点しか挙げられていない。Jordan Ayewはそのうち、1ゴールを挙げている。
●そして、それまで再試合が続いていたとはいえ、順調に勝ち進んでいたFAカップでは、あっさりスパーズに大敗してしまった。本当に何もない内容だった。
●プライオリティはリーグ戦だとはいえ、そこから勢いを完全に失ってしまった。
●纏まりに欠けており、ボーンマス戦でもテキトーなロングボールも目立った。

スウォンジーとWBA
●勝利がない時期が続いている中、第33節のWBA戦で引き分けたのが大きいかもしれない!
●当時、WBAの降格がほぼ確定と見られていたし、Darren Moore監督代行の初采配で連敗を8試合(公式戦では9試合)でストップできたのが精一杯だったと感じられた。
●しかし、あれからWBAの負け無しが続いている!
●第33節の勝ち点1は最終的には、どちらかにとって貴重になり、どちらかにとって勝てなくて惜しい試合として振り返られそう!
●だが、何と言っても、この第37節のボーンマス戦でスウォンジーが敗れた為、WBAの残留する可能性がまだ生きていた。
●WBAはホームでスパーズに勝つ必要があったのだが、果たして...


(3)後半:今後のフットボールの楽しみ方を考えて

マッチデープログラムは廃止へ?
●イングランドのフットボール伝統とも言える、マッチデープログラム。
●いつ始まったかははっきり知られていないが、とにかく1880年代には存在した。
●5年前、2013年5月には1882年のFAカップ決勝戦マッチデープログラムの1冊がオークションで何と£3万5250(約520万円)で買われた。
●しかし、紙媒体からディジタルメディアへのシフトが進む中、フットボール・リーグ(2部)は来季からマッチデープログラムの廃止を認めるよう、動きが始まっている。
●それを受けて、The Times紙の記者Henry Winterを中心に、マスコミやSNSなどで「マッチデープログラムを守ろう!」という強い拘りを示した人も多い。


【以下、翻訳:桐谷 圭介】

Rob Harris、AP通信
●The @EFL clubs to vote at a June meeting whether to scrap the "absolute requirement to produce a match programme" from next season
フットボールリーグの各クラブは、6月の会合で来季から「マッチデープログラムを必ず発行する」という規約の廃止について、投票を行う。
https://twitter.com/RobHarris/status/990985371436638208

Henry Winter、The Times紙
●You're joking Rob. Programmes matter. They're huge. I've an attic full. Everyone does. Use your influence and have a word. Thanks H
ロブ、冗談キツいよ。プログラムは大事だ。凄く大切な存在だし、私の屋根裏部屋はプログラムでいっぱいだ。誰だってそうだ。キミの影響力を使って物申してくれよ。ありがとう、ヘンリーより。
https://twitter.com/henrywinter/status/990988087810457601

Rob Harris、AP通信
●Fans aren't going to be keeping digital programmes - clubs need to find a way of keeping the physical product going.
ファンはデジタル版のプログラムなんてとっておきやしない。どのクラブも紙のプログラムの発行を続ける方法を見出さないと。
https://twitter.com/RobHarris/status/991004082004480002

Henry Winter、The Times紙
●they will, Rob.
そうするさ、ロブ。
https://twitter.com/henrywinter/status/991016583572017155

Henry Winter、The Times紙
●Can't believe I'm having to break off from writing a book & writing a column on Roma-Liverpool to defend the importance of club programmes under attack from EFL. They're vital. Interviews, stats, manager's and captain's notes. As souvenirs, total antidote to half-&-half scarves.
フットボールリーグから攻撃されているマッチデープログラムの重要性を弁護するために、本やローマ対リバプールの一戦に向けたコラムの執筆を中断しなきゃいけなくなるとは信じられないね。プログラムは必須だ。数々のインタビューやデータ、監督やキャプテンの言葉。お土産としてだって、(評判の悪い)あのハーフ&ハーフのマフラーへの対抗手段だ。
https://twitter.com/henrywinter/status/991010463390601216 

Rivalry Aside(一般人のリプ)
●An attic full... Just like everyone else who collects them. A waste of space
屋根裏部屋がいっぱい...集めてる人はみんなそうなんだろうけど、(しまっておくなら)場所の無駄でしょ。
https://twitter.com/PainInTheArse/status/991007204085043203

Henry Winter、The Times紙(それを受けて)
●Sad if you think programmes are a waste of space, Rivalry. Money from programmes goes to your club. Programmes celebrate your club. Would you rather have a memento of a half-and-half scarf with money going out of the game? Or a programme that benefited your club? Your call.
マッチデープログラムを場所の無駄遣いと考えているなら、それは悲しいね。プログラムの売上はあなたがサポートするクラブに行くんだ。プログラムはそのクラブを祝福するものだ。クラブの収入にはならないハーフ&ハーフのマフラーの方を形見にしたいのかい?それともクラブに恩恵をもたらすプログラム?決めるのは君だ。
https://twitter.com/henrywinter/status/991008638486614016 


これを受けて
●確かに、懐かしい気持ちがよく分かる。伝統にこだわるのもイングランドらしいし。
●これが話題になって、マッチデープログラムの懐かしい特集や記事、SNS投稿が相次いでいる。そして議論も続いている。「守ろう」という主張が多い。
●しかし、ベンはマッチデープログラムの発行が実際に義務化されていることをこの件で初めて知って、少し驚いた。
●そして、Henry Winter氏はクラブに入ってくる収入を指摘するが、別の意味でもそれが鍵となる。
●もしマッチデープログラムの発行が義務じゃなくなれば、実際に廃止するクラブは「利益が出ない」為にそんな判断をするだろう。
●実は、投票を呼び掛けているクラブはその事情となっている。
●もちろん、利益が出ているクラブは発行し続けても良い。
●だが、紙媒体でよくあることに、時代の流れを感じてしまう。
●お土産になるのでベンも買うが、本当に読んでいるのかというと、ざっと読むぐらいかな。
●同じクラブの公式情報がクラブの公式HPやSNSにも公開されて、そのほうが便利という面もある。

もう一つの出来事で、英国内でこれからのフットボールの楽しみ方を考えるきっかけが
●ここ20年間、リーガの独占放映権をSky Sportsがずっと持っていた。
●しかし、来季から3年間、Eleven Sportsという殆ど誰も聞いたこともなかった会社がその放映権を奪った。
●その経営者はリーズ・ユナイテッドのオーナーでもある、Andrea Radrizzaniというイタリア人だ。
●イタリアではバレーボールやセリエC(3部フットボール)の放映権を既に持っており、インターネット配信でそのコンテンツを届けている。
●イングランドでは配信になるのか、テレビ局を作るのか、サブライセンスで他局に出すのか、また全く不明だ。
●だが、フットボールでメジャーなコンテンツの放映権が配信系の企業に獲得されるのが初めてのことだ。
●日本ではすでにお馴染みのことだが、これから英国内でのスポーツ中継が、一体どんな形になるかについて、そのきっかけで初めて議論となっている。
●今の子供や若い人はテレビよりも配信系の動画ばかり見る傾向にあり、そして90分の長いコンテンツというよりも、短い動画をたくさん見たいという傾向もある。
●だが、クオリティの高い中継にこだわるのが必要で、そうしなければその文化を失ってしまう、そして視聴者=ひいては国民の理解度がどんどん落ちていき、最終的にレベルも落ちていくという声もある。

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