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このブログについて
2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。
日本vスコットランド
まるで98-99シーズンのCLファイナルを毎週、四週連続で見ているかのようです。
スコットランド戦の翌日も興奮が続きました。
いてもたってもいられず、スコットランド戦を最初から見直し、
それでもまだ収まらず、ロシア戦、アイルランド戦、サモア戦と、全部見直して、やっと何か他のことができる状態になり、
ツタヤで借りた「ブラック・クランズマン」を見始めたのですがまるで物足りず、
もともとスパイク・リーとは幸福な関係を築いているわけでもないし、
あの試合のあとじゃ無理もいなと諦めました。
ユナイテッドをボヤくようになってかれこれ10年。
要するにクリスケが白いシャツを着るようになってからのことですが、
重く鈍い曇り空がにわかに晴れ渡った、この数週間、
忘れていた熱狂が内側からジワジワと染み出してくるのを感じます。
ああ、これだ、これ、この感じに、週末ごとに襲われては恍惚となっていたのだ、
と、日ごとに遠くなりつつある記憶をたどるにつけ、
もういまはフットボールのことは考えまい、
次の南アフリカのことだけに集中しよう、と言い聞かせます。
凡庸に考えると、ベスト8進出決定、でピリオドを打ってしまった日本は、
健闘するも完敗、というお決まりの物語を反復することになるのですが、
リーチ・マイケルという、ひょっとするとロイ・キーンを超えているかもしれないキャプテンの存在が、
このままでは終わらせない気にさせるのです。
正直なところ、ユナイテッドをボヤくように、ラグビー日本代表のことも長い間ボヤいていました。
ボヤくどころか、忘れてさえいたかもしれません。
前回のW杯のブライトンで、確かに何かが覚醒はしたものの、
いまだに半信半疑だったのも確かです。
自国開催のW杯を迎えたものの、よくて二勝一敗一分けで予選リーグ敗退、
というシナリオを安易に繰り返すばかりでした。
なのでこの数週間の熱狂は深い自責とツイストされた螺旋状のものなのです。
アイルランドに勝利し、サモアに勝利してもなお、
スコットランドの勝利を信じなかった卑怯な自分自身を強く恥じています。
信じることは時に因果論を超越します。
結果には必ずしも原因はない。
結果が原因に先行しさえする。
そんなことが起きるのです。
南アにはなりふり構わず向かってほしい。
勝利のためにはどんなことでもする。
もはやチャレンジャーではありません。
いままでの日本代表に決定的に欠けていたのはスクラムの強度とキックの精度でした。
スクラムの問題は長谷川慎が驚くべき解答で克服しました。
あとはキック。
田村は実によくやってる。
しかしスクラム問題のような解答が得られたわけではない。
これまでのW杯、テストマッチで、イージーなキックでカウンターを食らって失点というシーンを何度見させられたことか。
もちろん、いまは過去とは比べ物にならないディフェンス力もありますが、
相手は南ア。14番のコルツがいます。
あれぞスプリングボク。トップスピードのままでステップを踏むことができる異次元のウィンガー。
よほどの名手が、ジョニー・ウィルキンソンが、ダン・カーターが、いやいや、ナース・ボタが日本の10番でないかぎり、
一切、キックは使わない、という愚鈍な戦術をジェイミーに選択してもらいたい。
じゃ、なにをするか。
時間を殺す。
キープ・ザ・ボールしまくる。
モールには無理があるのでラック。
ラック。ラック。ラック。
観客からブーされるかもしれない。
それでもかまわない。
キックで陣地を、などという色気は起こさない。
とにかく時間を殺し続ける。
どこかで、必ず、チャンスが一閃するはず。
その一瞬に全員が同時に反応する。
そして唯一のトライ。
そんなバカなことを素人に考えさせてくれる日本代表。
ついでに予想スコア。
7対6で日本。
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