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このブログについて
2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。
12月22日(チェルシー戦の前日)記者会見にて、Allardyce監督が社会について語る
●クリスマスの忙しい時期の前に、イングランドのサッカークラブがより一層、コミュニティ活動に力を入れる習慣がある。
●自分達と比べて「恵まれていない人」の場所に訪問することが多い。
●例えば、子供病院に訪問し、闘病する子供達に選手がプレゼントを配るサービスが典型的な例である。
●エヴァートンはリヴァプール市内のAlder Hey Children's Hospitalに訪問し、青色のサンターさん衣装でプレゼントを配ったり、子供達と写真を撮ったりした。
●そこで働く医師や看護師、そしてサポートする親について、Allardyce監督が記者会見で明るく語った。
●一方、貧困層に食料を配るチャリティ機関である「フードバンク」にも訪問したら、Allardyceはかなりショックを受けたようだ。
●AllardyceとアシスタントのSammy Leeをはじめとするクラブスタッフがリヴァプール市内のフードバンクを訪問し、食料を寄付し、そこで働くスタッフなどの話を聞いた。
●イギリスほど豊かと思われる国での貧富の差があまりにもひどくなり、ホームレスや失業者だけではなく、実際に仕事をしている人まで生活するお金がなく、フードバンクに行かなければ食べていけない人が多くなった。
●その事情と、それを許すだけでなく悪化させる国家(政府)についても、Allardyceが気持ちを込めて話した。
参考:イギリスのフードバンク現状について
リーマンショック以前は聞いたこともなかった「フードバンク」のニーズが年々増加
●2016年にはイギリス在住の大人のうち、収入が足りないことが原因でご飯を食べられないことを経験した人は8%に上った。
●そういった人は、栄養と衛生からどちらか一つを選ぶことを余儀なくされるケースが多い。(つまり、今日ご飯食べたら石鹸やシャンプーは買えない。我慢したら買える。)
●しかし、その割合が更に大きくなっていないのは「フードバンク」のおかげだ。決して全てのニーズを賄えているわけではないが、一回緊急状態になった家庭はフードバンクから必要な食料をもらうことはできる。
●たった10?15年前、リーマンショック前にはイギリスに「フードバンク」は殆ど存在しなかった。全国に数ヶ所しかなかった。
●しかし、現在は全国に2070箇所(2017年6月現在)もある。
●そのうち、Trussell Trustというチャリティが1390箇所(約3分の2)を運営する。
●このTrussell Trustが配る、 「emergency food parcel=緊急食料パック」では、1人が3日間、栄養のバランスが取れた食事を食べていける。
●2016年4月?2017年3月の1年間では、Trussell Trustが延べ118万2954人分の「emergency food parcel=緊急食料パック」を配った。
●100万人分を超えたのは3年連続のことだった。
内訳:大人は74万6016人分、子供は43万6938人分
※ Trussell Trust以外のフードバンクも入れると、合計がこの1.5倍に上るはずだ。
参考:フードバンクに頼る理由はホームレスでも失業でもない
以上、1人が3日間、栄養のバランスが取れた食事を食べていける量である。
参考:地方によってあまり差がなく、どの地方にもニーズがある
以上3頁の出典:Trussell Trust
フリー・トーク
監督がこんな話題を挙げるのは珍しいことだが重要である
●ここ10年、フードバンクのニーズをもたらしたのは、リーマンショックが起点となった不景気に、保守党のキャメロン内閣・メイ内閣が続けた緊縮財政政策が重なったことにある。
●フードバンクは、不景気を背景に、イギリスの政府がもたらした貧富の差の現れである。
●その政治と「差」について、また別の機会に話そうと思っている...
●もちろん、イギリスの「富」を代表するのはフットボールである。
●労働階級にこんなに貧困の問題が深刻になっている中、元々労働者のスポーツだったフットボールがこんなにお金持ちになったことには、違和感がある。
●しかし、そのフットボール界で公の立場であるAllardyce監督がその舞台を活かし、この問題を指摘したのは極めて良いことだ。
●コミュニティ活動を行っている上で、ただ訪問するだけではなく、ちゃんと問題を肌で感じて、立場を活かしてアピールするのは評価すべき。
●ここ25年、お金がフットボールに流入した中でコミュニティから離れてしまったという現象がある。
●フットボール関係者が、イギリスの文化の中でより大きな存在になった今、その力を使ってコミュニティと社会にポジティブな影響を与えて欲しい。
●フットボールというスポーツが文化だけではなく、社会そのものに強く根付いている為、政治との関連性も深い。
●フットボール関係者にとって政治の話をするのが難しい(都合が悪い人により批判を浴びるリスクも伴う)かもしれないが、その関連性を無視するのではなく、むしろ社会に対する責任を持って貰えたら有り難い。
●などなど
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