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このブログについて
2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。
Week 17後半 - イングランドの黄金世代が失敗した理由
●11月25日、Rio FerdinandがBBCの『The NFL Show』に出演し、チーム内で選手同士のライバル関係についてのトークとなった。
●その際、現役時代のイングランド代表を振り返り、当時に所属クラブの「派閥」があったことを認めた。
●ユナイテッド派やリヴァプール派、チェルシー派などクラブ同士のライバル関係が強くて、イングランド代表として集まるときは一体感に欠けたことを明かした。
●それがその日の朝から話題となったが、同日の夕方にFerdinandはFrank LampardとSteven Gerrardと一緒にリヴァプール対チェルシーの中継でBT Sportのスタジオゲストとして出演した。
●だから試合後に放送を延長して、3人(+MC)で10分間、その時代とその課題について熱くトークした。
●トークの内容を紹介して、野村さんと2人で受けて感想などについてフリートークができればと思っています。
(1)選手はクラブ同士のライバル関係が強くて一体感に欠けた
Rio Ferdinand, BBC『The NFL Show』、11月25日
●"That there is what held us back: not being able to separate club ties to international football.
まとまり切れない要因が僕らにはあった。クラブでの因縁を代表で分けて考えることができなかったのさ。
●"[Frank Lampard and I] grew up together at West Ham. We did everything together from 16 to 21, we roomed together, travelled together, did everything together.
(フランク・ランパードと僕は)ウェストハムで一緒に育ってきたんだ。16歳から21歳にかけては何でも一緒にやってね。部屋が一緒だったり、一緒に遠征に行ったり、何でもさ。
●"Then we went our separate ways.
そして、その後僕らは別々の道を辿るようになった。
●"When I went to Man Utd and he went to Chelsea, we stopped talking. We never spoke about it, we just stopped talking.
僕がマン・ユナイテッドに行き、彼がチェルシーに行った時、僕らは話をしなくなった。そうしようとお互いに決めたわけじゃないけど、ただ話さなくなったんだ。
●"We didn't hate each other but I didn't want to give him anything that he could take back to [facilitate his team winning at] Chelsea.
別にお互いを憎んでたわけじゃないんだ。だけど、彼がチェルシーで何かを勝ち取るのに有利になることは何ひとつ与えたくなかった。
●"I just didn't like him anymore really because he was playing for Chelsea. He was getting his hands on a trophy that I wanted. It was an obsession with winning."
単に彼がチェルシーでプレーしているという理由だけで、彼のことは好きになれなくなった。僕が欲しかったトロフィーに彼は手をかけていた。勝利への強迫観念が僕をそんな気持ちにさせたんだ。
出典:http://www.bbc.com/sport/football/42110739
以下の出典:https://twitter.com/btsportfootball/status/934542569115185152
Rio Ferdinand, BT Sport、11月25日
●"It just became an unwritten code of conduct. It was the same with Stevie. When I was with England, and we were battling with them for the Premier League, I didn't want to sit around him or be around him because I just didn't want to hear what Liverpool were doing. It's a fact, and I know he felt the same about me.
それは暗黙の了解のようなものになった。スティーヴィーとも同じだったね。プレミアリーグのタイトルを争っている時に代表で一緒になっても、僕は彼の近くにはいたくなかった。リバプールが何をしているのかを耳にしたくはなかった。それは事実で、スティーヴィーが僕に対してそう思っていたのも分かっているよ。
●"It was subconscious. It wasn't at the forefront of our minds, like 'whatever happens with England, I don't care, this is about Manchester United, Chelsea, Liverpool'. I didn't mean it. Just looking back retrospectively now, this is how I see it was."
それは無意識のことでもあった。僕らがそれを最優先に考えていたわけじゃない。「マンチェスター・ユナイテッド、チェルシー、リバプールが大事で、代表なんてどうでもいい」というわけじゃなかったし、そういうつもりじゃないんだ。でも、今振り返ってみると、僕にはそう見えていたんだな、という話さ。
Frank Lampard, BT Sport、11月25日
●"You feel so passionately about the club you play for, that to be a bit pally with someone down the road who you're competitive with... I think Rio's right. We didn't hate each other but by nature we would sit on tables [with our clubmates] and stick together slightly."
自分がプレーするクラブには情熱を感じるものだろうし、ライバルとして競い合っている相手とは、後で仲良くなるにしてもね...、リオの言う通りだと思うね。僕らはいがみ合っていたわけじゃないけど、テーブルじゃクラブの仲間と席に着いたし、一緒にいることも多かっただろうね。
Steven Gerrard, BT Sport、11月25日
●"I think it was more respectful relationships at England rather a bond, rather than a closeness or a love there. When I speak to other internationals [from other countries], Coutinho can't wait to go away with Brazil. It's the best ten days of their season. Whereas you didn't really get that feeling with England.
代表でのお互いの関係は、結束とか一体感、愛情というよりも、お互いをリスペクトするような関係だった。クラブの他の国の代表選手と話をしてみると、例えばコウチーニョはブラジルに帰るのが楽しみでしょうがなくて、シーズンの中でも最高の10日間といった感じだ。僕らはイングランド代表じゃそんな気持ちは抱いちゃいなかった。
●"The bond, the spirit, the togetherness, the closeness has to improve. I think Gareth's trying to do that, and I think it will definitely help results on the pitch because, as Rio's said, I think possibility it did have an effect on how well we did."
(代表での)結束やスピリット、一体感、親密さといった要素には改善が必要だよ。ギャレス(サウスゲイト)もそう考えていると思うし、それはピッチで結果を出す上でも助けになるはずさ。リオが言うように、僕らがどれだけやれたか、という面にもおそらく影響していたからね。
Rio Ferdinand, BT Sport、11月25日
●"The one thing [the England managers] did try and do was the tables situation. We used to get four or five tables; you'd have a Manchester United table, you'd have a Liverpool and others table, you'd have a Shearer and his table. It was different, it was weird. So what they did was make it one big table at mealtimes. But then you had a Manchester United end...!"
(過去のイングランド代表監督たちが)改善を試みてきたことの1つに、テーブルの並び方がある。僕らの頃は大抵4つか5つのテーブルがあって、そうするとマンチェスター・ユナイテッドのテーブル、リバプールのテーブル、その他のテーブル、という風になっていた。シアラーがいれば、彼のテーブル、とかね。それは違うよね、おかしい。それで、監督たちは食事の時に1つの大きなテーブルを用意したんだ。でも、そうしたら、マンチェスター・ユナイテッドのサイドができたり...!
●"We'd have all loved to have won with England. But to the detriment of your club? It's a hard one."
僕らは皆イングランド代表として勝ちたかったけど、それが自分のクラブを犠牲にしてまでか、と聞かれれば、難しかったね。
Frank Lampard, BT Sport、11月25日
●"It's not something to say I regret. I regret that we couldn't win anything but it's not that simple. It just felt natural, what we were doing. We were all focused on our thing, it certainly wasn't anything personal."
別に後悔する類の話じゃないよ。何も勝ち取れなかったことに悔いはあるけど、それは簡単なことじゃない。僕らがそうしていたのは、単純に自然なことに思えたのさ。僕らはみんな自分たちのことに集中していたし、決して個人が好き勝手していたわけではなかったね。
(2)盤の強みを監督たちがうまく採用しなかった
Rio Ferdinand, BT Sport、11月25日
●"I don't think we had a manager who was brave enough to sort out our midfield. On paper, we had the best midfield players in the world at the time. Lampard, Gerrard, Scholes, Beckham, Hargreaves, Carrick, and even below that you had more players.
中盤を勇敢に選び切る監督がいたとは思えないね。机上では、僕らには世界でもベストの部類の中盤の選手が揃ってた。ランパード、ジェラード、スコールズ、ベッカム、ハーグリーヴス、キャリックだけでなく、その下にもまだまだ選手がいた。
●"But we played a rigid 4-4-2. If you have the best midfield players in the world, you try to get them in the team in a diamond, or whatever. You play them. And all of these guys could have been interchangeable within that system.
でも僕らは凝り固まった4-4-2でプレーしていた。もし世界レベルで最高の中盤の選手が揃っていたのなら、ダイヤモンド型でもなんでも試して、彼らを活かすべきだった。彼らを使いさえすれば、そのシステムで彼らはみんなお互いにポジションを変えていくことができただろうね。
●"You see Spain now, Germany, they would have fitted into those teams because they would have made sure their best players, their most creative players, would have been on the pitch."
今のスペインやドイツを見てみなよ。彼らはそんなチームに当てはまるだろうね。最高の選手たち、もっとも創造的な選手たちを、皆ピッチで使えるようにするはずだからね。
Steven Gerrard, BT Sport、11月25日
●"I don't think we really had a manager who really had a philosophy or a way of playing that worked in terms of constructing, possession-wise, to keep the ball long enough. We played very individually. I didn't feel like we were part of a team that played a certain way and that's the way we stuck to."
真の意味で、ボールを十分長く持って組み立てて行けるような哲学やプレー方法を持っていた監督が、僕らにはいなかった。僕らは非常に個人的なプレーに終始していた。決まったやり方のチームの一員だとは感じられなかったし、僕らはそこで止まってしまっていたのさ。
Frank Lampard, BT Sport、11月25日
●"I never really enjoyed a World Cup. And I hate that, because if you speak to young players, the World Cup is the dream. I went, and for me personally it didn't go great, so I was carrying that around with me for the whole month. So I have small regrets that that didn't work."
僕は心からワールドカップをエンジョイできたことはないね。そしてそう感じるのは嫌なことだよ。若い選手たちと話をすれば、彼らにはワールドカップは夢だからね。僕は出ることはできたけど、個人的には良い結果にならなかった。そのことを1ヶ月間引きずり続けたんだ。結果を出せなかっことに、幾らかの後悔はあるよ。
(3)今後の世代には一体感を期待できる
Rio Ferdinand, BT Sport、11月25日
●"The difference with this generation coming through now is that, from 17 years old, they're winning trophies together. So they've created that bond from now, and that will carry on throughout their senior years as well.
今の若い世代との違いは、彼らは17歳の頃からトロフィーを勝ち取り続けていることだ。その団結を今の時点から作れていて、それは年代が上がっていっても維持できるからね。
●"I look at Spain. David de Gea, and just before that with Iniesta, they were doing well with their youth teams, the under-21s. They go straight through to the first team and they carry that on. Same with Germany. Hopefully now we're at the beginning of that cycle with England."
僕はスペインに着目したよ。ダヴィド・デ・ヘア、そしてその前はイニエスタ、彼らは若い頃、U-21の頃から結果を出しているんだ。そのままフル代表にも上がって、それを続けている。ドイツも同じだよ。イングランドもそのサイクルの始まりになると思いたいね。
翻訳:桐谷 圭介
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