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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Ben’s Foot! notes 2016年09月06日

16/17 Ben's Foot! notes ~Week 4~

foot!
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benFoot.png

Week 4 - Summer transfers

(1)移籍マーケット最終日:サプライズはチェルシーの動向!

Alan McInally(元セルティック、アストン・ヴィラ、バイエルン・ミュンヘンFW)、Sky Sports (LINK)
●"It's the best signing for 19 other Premier League teams, that's how good it is! He does have a mistake in him and he'll add a little bit of colour, but there's 19 other teams that will now be thinking: 'He's got a mistake in him.'"
「この移籍マーケットで最高の移籍だ。チェルシー以外の19チームにとっては、ね!確かにチェルシーに彩りを与えるだろうが、他19チームは必ず『彼がミスしてくれるのはただ時間の問題』と考えているに違いない。」


Sam Wallace記者、Daily Telegraph紙 (LINK)
●"Luiz was by far the best option available to them in terms of ability, experience and price and, in their judgement, not signing him because they had sold him once already would have been perverse.
「レベル、経験値、値段といった全ての要素において、獲得可能なCBの中でDavid Luizが圧倒的にベストの選択肢だった。既に一度放出したからといって再加入を断念すべきという理屈はおかしかったし、チェルシーもそう判断した。」

●"The pity is that they have had to sign Marcos Alonso as cover at left-back when they have in recent years allowed Ryan Bertrand and Filipe Luis - both better options - to leave."
「ただ、残念なのはDavid Luizの加入ではなく、左SBのバックアップとしてMarcos Alonsoを取ることを余儀なくされたことだ。ここ数年で放出してしまった、Ryan BertrandとFilipe Luisのほうがずっと優れているからだ。」


Danny Murphy、BBC Radio 5 Live (LINK)
●"Jermaine Jenas and I have played against Marcos Alonso when he was at Bolton and Sunderland and we are both in shock at the price."
「Marcos Alonsoがボルトンとサンダーランドでプレーしたとき、僕と(番組で共演していた)Jermaine Jenasは対戦したことがあるけど、その経験から今回の移籍金が大ショックだ。」


『Transfermarkt.com』が算出する「市場価格」と比べると、チェルシーのビジネスはどう評価すべき?
●今週、ピックアップするチームの移籍活動を新しい視点で評価してみたいと思います。

●それは、実際の移籍金を、その選手の「市場価格」と比較するアプローチである。

●『Transfermarkt.com』というドイツのウェブサイトが各選手について、年齢、契約年数、所属クラブ、所属リーグ、クラブ成績、代表成績など様々な要素に基づいて、その選手の「市場価格」を算出する。

●売る側の目線から、「この選手を売るなら、普通はどのくらいの移籍金が期待できる?」という指標である。

※なお、ドイツのサイトだから通過は元々ユーロベースの為、英国内の報道とは移籍金が若干異なることがある。

●さて、チェルシーの場合はどう評価すべきなのか?
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●チェルシーの獲得した選手5名について、いずれも「市場価格」よりも高い移籍金を支払っている。

●それは、プレミアリーグ全体において、強い傾向である。
だが、チェルシーの「払い過ぎ率」がその中でも非常に高い。
市場価格が合計で約6000万ポンドの選手を、1億2000万ポンドで獲得しているので、
凡そ2倍の移籍金を支払っている。




(2)ギリギリまで交渉するレヴィ会長。スパーズの為になるか?

終わりが良ければ全て良し?
●Nkoudouの移籍金は確かに若干安くなった。
しかし、Sissokoの移籍金は高くなった。Levy会長の予想と違い、ニューカッスルは折れなかった。

●他にも被害があった。
Pochettinoが指名してサウサンプトンから連れてきた強化本部長、Paul MitchellがLevy会長の交渉スタイルにイライラして、8月9日に辞任を発表した。(2月まで半年、クラブに残る必要がある。)
Levy会長はいつも直接移籍に関与するので、強化本部長は働きにくいという。
Mitchellはレスターに行くという噂がある。

●それから何よりも、スパーズは開幕前から欲しい選手を取れたはずだ!
結局、開幕から3試合もSissoko・Nkoudou無しでプレーせざるを得なく、勝ち点4を落としている。その勝ち点は大きいかもしれない。
練習に参加出来なかったNkoudouのコンディションも心配だし。


スパーズ移籍が決まった今、SissokoがEURO開幕前(6月7日)に話したコメントが気になる...

●C'est très flatteur. Tout le monde le sait, je l'ai souvent dit quand j'étais jeune, Arsenal était mon club de cœur, car il y a eu pas mal de joueurs français qui sont passés par là comme Thierry Henry, Robert Pirès, Sylvain Wiltord, Patrick Vieira qui était mon idole...La belle équipe d'Arsenal.
「もしアーセナルが本当に興味を示してくれているなら、非常に嬉しいことだ。何回も言い続けてきたように、幼い頃からアーセナルが私の心のクラブだった。Thierry Henry、Robert Pires、Sylvain Wiltord、それから私のヒーローであるPatrick Vieiraなど、多くのフランス人選手がアーセナルでプレーしてきた。美しいアーセナルだね。」
●出典:Foot Mercato


『Transfermarkt.com』が算出する「市場価格」と比べると、スパーズのビジネスはどう評価すべき?
●実はスパーズがBIG 7の中で、払い過ぎ率が最も高い。
唯一、100%を超えている。(つまり、実際に市場価格の2倍以上を支払っている。)
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(3)『Transfermarkt.com』の「市場価格」、他クラブについて
●出典

レスター・シティ
●何よりも、VardyとMahrezをキープできたのが大きい?Kanteの穴は大きいけど...
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アーセナル
●Xhakaについては早めに良いビジネスをしている。
●しかし、FWのターゲットの中、ギリギリで取ったLucas Perezは何番目だった?
Vardy、Morata、Higuainなど取れなくなって、仕方がなかった?
●因みに、たった1年前にPAOKからDeportivoに移籍したとき、移籍金が150万ユーロだった。
今回はユーロ計算では2000万ユーロだったので、たった1年で13.3倍も高くなったわけだ。
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マンチェスター・シティ
●総支出額はユナイテッドに次いで2番目に高いが、「払い過ぎ率」が比較的に低い。
●Bravo、Gundogan、Saneはまだ試合で観られていない。その3人が出たら、初めてグアルディオラのチームが完成?
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リヴァプール
●圧倒的に「市場価格」よりも高い移籍金を支払っているのはManeだけだが、彼は非常に良くフィットしている。
●全体の「払い過ぎ率」がビッグクラブの中で一番低い。一番現実的な移籍金を支払っている。
●しかし、総支出額はレスター並みで、他のライバルよりも安い。ケチという批判も?
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マンチェスター・ユナイテッド
●気になるのは、世界新記録となるPogbaの移籍金と、「市場価格」よりも移籍金が4.75倍も高くなったBailly。
●しかし、ユナイテッドは明らかに強くなったので、良いか?
●その金額について、売るクラブ、買うクラブ、それから仲介するエージェントのそれぞれの視点を、後半から詳しく紹介したいと思います!
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(4)プレミア勢にとって、移籍金など「話題性」もビジネスの1つ
●ユナイテッドのようなプレミアリーグのビッグクラブにとって、「話題性」「見出し」を作ることが非常に重要である。

●先週もお話に出た、Adidasとのスポンサー契約。AdidasやChevroletをはじめとするスポンサーから多額のお金を貰う代わりに、ユナイテッドはその分、宣伝の価値を創造してスポンサーに届ける義務がある。

●もちろん、タイトルと取ったりするのが有効的な方法。しかし、それができなければ、注目を浴びる移籍活動も非常に有効的である。

●試合は支配できなくても、新聞の「紙幅」を支配すれば良い。マスコミやSNSがユナイテッドの移籍活動について毎日盛り上がっていれば、ユナイテッドのスポンサーにとって宣伝の価値が大きくなるわけだ。

●もちろん、PogbaやIbrahimovicが加入したユナイテッドの試合を見る人がそれで増えれば、スポンサーにとって尚更有り難い。最終的に優勝したりしなくても!


最終日を除く、今年の夏移籍マーケット期間中に最もツイートの多かった移籍(噂)
●ユナイテッドの営業が成功したようだ。ツイッター上のツイート数では、Pogbaの移籍がどの移籍よりも話題になった。Ibrahimovicが2位、Mkhitaryanが4位。

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出典

業界紙『SportBusiness』の創業者、Kevin Roberts氏:「移籍による営業」について
●"This is a new era on the field but commercially as well.
「ピッチ上だけではなく、コマーシャル面に於いても、フットボールが新しい時代を迎えている。」

●"If you are flogging sponsorship to Japanese noodle companies you really need to mean something to fans in a country that is 14 hours away on a plane."
「もし日本のカップヌードルメーカーとまでスポンサー契約を結ぶなら、イギリスから飛行機で14時間も遠く離れた、その国のサポーターにとって意味を持つ必要がある。」

●"Manchester United's digital strategy allows them to collect massive amounts of data which can be used to sell to fans things directly to do with the club.
「マンチェスター・ユナイテッドのデジタル戦略では、サポーターから多量のデータを集めることができるし、そのデータを利用してサポーターにクラブ関連の商品を販売することができる。」

●"If you have data about people watching you worldwide, you can put together a more compelling pitch to sponsors and ratchet up the value of deals.
「世界中のサポーターについてデータが多ければ多いほど、スポンサーにとって魅力的になり、スポンサー代も高くなるわけだ。」

●"United's carefully choreographed and branded announcement of the Pogba deal was as glossy as a multi-million pound advertising campaign, marking a new level in the evolution of the modern-day football transfer.
「ユナイテッドのPogba移籍は大々的な広告キャンペーンのように絶妙に『演出』され、ブランドを引き立てるのに非常に効果的だった。これで現代フットボール移籍の進化に於いて、全く新しいレベルに到達した。」


ユナイテッドのマネージング・ディレクター、Richard Arnold氏
●"The thing we focus on is engagement. The content and communication we have with the fans has to resonate, so it causes them to respond. That they like. They share. They comment."
「我々のフォーカスはサポーターと深く関わり合うことである。我々が配信するコンテンツとコミュニケーションはファンの共感を呼び、反響を招く必要がある。そうするとサポーターは『いいね』、『シェア(共有)』、『コメント』してくれる。」

●That is as true of the fans in Stretford as it is in China."
「それはストレットフォードに居るファンから中国に居るファンまで、どのファンについても同じだ。」

●出典:BBC / 『SportBusiness』HP

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