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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

その他の試合 2011年06月19日

インターハイ東京準々決勝 関東第一×國學院久我山@駒沢補助

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201106191135000[1]kanto.jpgインターハイの東京予選も今日は準々決勝。東京は出場枠が2つなので、あと2勝すれば全国切符を手に入れることができます。駒沢補助で行われる第1試合は、春の関東大会予選で東京を見事制覇したため、1回戦はシードされていた関東第一が登場。対するはハードワークに定評のある難敵・暁星を下して、勝ち上がってきた國學院久我山。準々決勝4試合の中でも最注目カードです。
ゲームは立ち上がりからボールアプローチの速さで上回った関東第一ペース。8分、小松雄貴(2年・大宮FC)からパスを受けた沓掛元気(3年・VIVAIO船橋)の左クロスを、大村俊道(2年・FC CONSORTE)が頭でゴールへ流し込むもオフェンスファウル。13分には沓掛が右へ展開。SBの村岡翔太(3年・FC CONSORTE)がSHの伊東礼央(3年・FC多摩)とのパス交換から上げたクロスに、走り込んだ飯沼京汰(3年・町田JFC)のヘディングは枠の左へ。主導権を掌握します。
関東第一の中心は10番を背負うボランチの沓掛。低い位置まで降りて、積極的にボールを引き出すと、散らしあり、ドリブルありで攻撃のテンポアップをコントロール。ゲームそのものも自らの支配下に置くような力を見せ付けます。ただ、いかんせんチーム全体でボールこそ持てるものの、なかなか厳しいゾーンに入っていくことができず、後ろでの手数ばかりが多くなってしまい、シュートを打てません。
一方、序盤は相手のハイプレスをモロに受けた格好で、チームの基点となる2トップの右高静真(3年・横浜F・マリノスJY)と山本哲平(2年・ジェファFC)にクサビが収まらず、ほとんどボールを前へ運べなかった久我山も、少しずつ本来の縦に速いスタイルを表出。32分には山本が、33分には市木良(3年・横河武蔵野)のフィードから、山本が収めて最後は山内寛史(2年・Az'86tokyo-ome)が、34分にはやはり後方からのフィードを基点に、ルーズボールを拾った大畑圭輔(3年・柏レイソルJY)が、3本続けてミドル。実際はいずれも枠を大きく外れており、そのチャレンジ単独で見れば無謀にも映るようなシーンだったかもしれませんが、シュートを打てない関東第一とは対照的に、この3連続ミドルを境にして、落ち着きを取り戻した久我山へリズムが移行。36分には右高のクイックFKに反応した市木のクロスを、ファーで山本が捉え、結果としてはオフサイドになりましたが、決定的なチャンス一歩手前のシーンを1つ創出して、前半は終了しました。
関東第一の小野貴裕監督は早めの処方箋。後半はスタートから、左SHに高速ドリブラーの谷中隆太(3年・ナサロットFC)を送り込み、少し使われ始めていたサイドに抑止力を求めます。しかし、流れは変わらず久我山。42分、カウンターから2トップだけで最前線まで運び、右高のシュートはDFがブロック。47分、右高が粘り強いキープを見せ、前半途中から出場していた白瀧秀斗(3年・Forza'02)のミドルは枠の右へ。ペースを手放しません。
すると一瞬の隙を見逃さず、それに見合った成果を挙げたのは久我山。50分、右高のドリブルで獲得したCK。その右高が素早くリスタートすると、関東第一はディフェンスが整っておらず、小泉洋正(2年・鹿島アントラーズJY)の左足クロスをファーで押し込んだのは山内。破れた均衡。久我山がセットプレーで先制ゴールを奪いました。
悪い流れの中で失点を許してしまった関東第一。52分にはボランチをバランサータイプの福島翔太郎(3年・ヴェルディSSレスチ)から、ゲームメーカータイプの関口直人(3年・WINGS習志野)にスイッチしましたが、焦りからか全体的にイージーなパスミスや呼吸の合わない場面が散見される状況下では、メークする部分を見出だせず、むしろプレスのターゲットになってしまい、停滞の遠因に。交替策もハマりません。
その間にも、白瀧や右高が着々とシュートチャレンジの回数を増やしていくと、62分には2度目の歓喜。1年生でボランチを務めた富樫佑太(ジェファFC)が左へ回すと、白瀧は主体的に仕掛けて左へ持ち出し、そのまま右スミに流し込むファインゴール。弾けるオレンジ。残り20分で久我山が2点の差を付けてみせました。
たまらず64分、関東第一も最後のカードとして竹本佳(2年・小倉南FC)を投入。67分にはその竹本が相手のボールを奪うと自らドリブル。中央を抜け出してGKと1対1になりましたが、シュートは枠のわずかに左へ。1点を返せません。久我山は71分、中盤に佐藤敦郎(2年・Forza'02)と萩原優一(1年・横河武蔵野)を前の試合に続けて送り込み、バランスを整える念の入れよう。74分には関東第一も谷中のパスに大村が飛び出してGKもかわしますが、角度がなくなってしまい、何とか上げたクロスもDFが確実にクリア。79分にも途中出場の小川絢生(2年・小倉南FC)と村岡で右サイドを崩しましたが、村岡のクロスに飛び込んだ谷中はオフェンスファウル。最後まで歯車は噛み合わず、前半途中からは実質ゲームを自分たちのスピードで進めていた久我山が、準決勝への勝ち名乗りを上げました。
春の王者だった関東第一は、結局最後まで持ち味を発揮できないまま、無念の敗退となりました。1トップに入った大村のポストプレーはほぼパーフェクトでしたが、それをフィニッシュまで繋げることができず、ついつい手数が掛かってしまうシーンが多かったような気がします。昨年から何試合も見ているチームで、最初の20分間を見た時は相当強くなったなと驚いたのですが、結果は無得点での敗退。せっかくの高い技術を、もっとファイナルサードで生かせるようにならないと、上を狙うのは難しいかもしれません。  AD土屋

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