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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2011年04月09日

TM 大宮×新潟@熊谷(1、2本目ver.)

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201104091421000[1]kumagaya.jpg4月23日の再開が2週間後に迫ったJリーグ。再開というよりも、むしろ再開幕という色合いが濃い中、各地でJクラブ同士によるトレーニングマッチが数多く行われています。今日訪れたのは熊谷。Jリーグの公式戦も開催される熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で、大宮アルディージャとアルビレックス新潟が対戦。入場は無料でしたが、義援金活動も行われており、コンコースには募金を呼び掛ける大きな声が響き渡っていました。
さて、ゲームは45分ハーフの2試合という定義だったようですが、ここでは45分×4本のトータルで1試合という形で話を進めたいと思います。いつものようなチャントではなく、大きな拍手に包まれてスタートした1本目。大宮はGKが江角。DFは右から渡邉、福田、坪内、鈴木。中盤は片岡と金澤のドイスボランチに、右SHが金久保、左SHがユースから昇格したルーキー扱いとはいえ、昨シーズンの終盤はリーグ戦でも起用されていた宮崎泰右。2トップは石原と、1月の高校選手権で脚光を浴びた清水慎太郎が入ります。対する新潟は、GKに加入が発表されたばかりの小澤英明。DFは右からキム・スンイル(練習生)、17歳でユース所属の西村竜馬、大野、岩崎陽平。中盤は長谷部と菊地がボランチに並び、SHは右が木暮で左がルーキーの酒井宣福。前線には大島と田中の前橋育英コンビを揃えてきました。
まず最初に目を引いたのは大宮の最終ライン。簡単にクリアできる場面でも丁寧に繋ぐ意識が高く、イージーな判断ミスでボールロストしそうな局面はありましたが、開幕戦のメンバー構成で考えればいわゆる“控え組”に見られたこの姿勢は、今シーズンの大宮を象徴しているように感じます。そして、先に流れを掴んだのも大宮。特に目立っていたのは「縦に速いという長所が出たかな」と鈴木淳監督も言及した宮崎。左サイドを単騎で抜け出すシーンを再三創り、8分にはやはり左サイドを独走して中央へ折り返すと、石原を経由して金澤がミドル。枠は外れたものの、サイドを崩してフィニッシュへと繋げます。しかし、20分には劣勢の新潟に決定機。素早いスローインを田中が収め、3列目から飛び出してきた菊地のラストパスは大島へ。シュートはわずかにゴール右へ逸れましたが、連動性の高い攻撃でした。動き出したゲームへつられるように、動いたスコア。直後の21分、エリア内で前を向いた金久保の選択肢は右へのスルーパス。ふくらんだ清水が右足で振り切ったシュートは、左スミへ豪快に一直線。「こういうゲームでいつも結果を出している」(鈴木監督)18歳の先制弾。大宮がリードを奪います。以降も右の金久保、左の宮崎とまったくタイプの異なる両翼が、異なるストロングを存分に発揮した大宮ペース。30分には宮崎がエリア内で相手との接触にも持ち堪え、石原がフィニッシュまで。37分には金久保のCKから、片岡のヘディングがクロスバー直撃。スコア以上に大宮優勢で1本目は終了しました。
2本目はお互いになかなかチャンスのないまま推移する中、59分に新潟が小澤と替えて渡辺泰広を投入すると、ゴールマウスに立ったクラブ期待のルーキーは途端に多忙を強いられます。いきなり60分、大宮は右サイドで渡邉が1人かわして送ったクロスを石原が、63分には左サイドから宮崎のクロスにまたも石原が、共に頭で合わせ、渡辺がどちらもファインセーブ。新潟も69分には、4分前に送り込まれたばかりのユース所属でありU-17日本代表候補でもある早川史哉が、酒井へ惜しいスルーパスを繰り出すもシュートまで行けず。70分は再び大宮。木原正和の投入で1列上がった渡邉のクロスを、石原がトラップでDFの頭上を浮かせ、放ったボレーは枠の左へ。74分、金久保が中央やや右から放ったFKは渡辺がファインセーブ。積極的に追加点を狙います。ただ、「アレだけチャンスを創りながら決めきれなかった」(鈴木監督)大宮に対して、最後の最後で新潟のアタックが結実。91分、CBの大野が鋭い出足で前へとボールを運び、酒井の左クロスがクリアされたこぼれを長谷部がミドルレンジからボレー気味に叩くと、ワンバウンドしたボールは江角をすり抜け、ゴールへ到達します。2シーズンの期限付き移籍から帰還した、ユース出身のいわば“生え抜き”が最後に大仕事。実質90分を通じて唯一の枠内シュートで1点を奪った新潟が追い付き、1、2本目の結果はドローということになりました。
大宮は前述した金久保と宮崎が出色のパフォーマンス。金久保は昨シーズンも十分活躍しましたし、宮崎はチーム全体を見てもウイングタイプはほとんどいないので、今シーズンはかなり出場機会が増えそうです。新潟では2種登録のCB西村が健闘していました。森保一コーチも「最初はどうなるかと思ったけど頑張ったね」と話したように、J1でもトップクラスの身体能力を誇る石原に苦しめられるシーンが多かったものの、後半は何とか懸命に対応。尻上がりに安定感が出てきたように見えました。また、早川も短い時間の中で随所にセンスを披露。最近はあまり代表に招集されていないようですが、是非U-17ワールドカップのメンバーに入って欲しい選手です。この90分間に関しては黒崎久志監督も「若い選手たちが頑張っているので、底上げはできてきている」と一定の評価。普段なかなか見る機会の少ない選手たちが多数見られて、個人的には非常に楽しい1、2本目でした。こちらが思いのほか長くなってしまったので、3、4本目ver.はまた後ほどアップします。

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