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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

その他の試合 2011年04月10日

関東高校大会東京都予選1回戦 早稲田実業×都立豊島@早実G

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201104101328000[1]waseda.jpg東京の高校サッカー界にとっては、新人戦と同じ位置付けになる関東大会予選。地区予選を免除され、都大会から登場するチームはこれが新チームになって初の公式戦となります。今日訪れたのはすっかり桜も咲き誇り、いかにも春らしい空気を纏った国分寺は早稲田実業高校。新入生も会場設営に、本部の運営にと忙しそうな様子。いよいよ2011年度の本格的なスタートですね。第1試合にはホームの早稲田実業(以下、早実)が登場。第二地区を勝ち上がってきた都立豊島(以下、豊島)と対戦します。昨年度の選手権ではベスト8。T1リーグでも6位に入るなど、近年では都内のコンペティションでも上位進出の常連。今日のメンバーも昨年からのレギュラーが半分以上を占め、さらに「入学前から頭数に入っていた」(早実・森泉武信監督)という、FWの野田絋暉と左SBの曽我巧はそれぞれ東京ヴェルディJYと大宮アルディージャJY出身の新入生。なかなか面白そうなメンバーが揃いました。
ただ、そんな早実も立ち上がりは「堅かったですねえ」と森泉監督が話したように、なかなか攻撃のいい形を創れず、逆にセットプレーからピンチを招くなど、不安定な時間が続きます。そんな中、28分に鈴木崇文(2年)が左サイドから枠内へシュートを飛ばし、豊島GK小島正太郎(3年)が何とか弾き出すと、これを機に早実怒濤の猛攻が始まりますが、それは同時に小島が魅せるファインセーブショーの幕開けでもありました。29分、西村秀樹(2年)のCKから呉田敬介(3年)のヘディングは小島がセーブ。34分、西村のCKから野田のヘディングはクロスバー直撃。同じく34分、鈴木の左クロスにまたも呉田が合わせたヘディングは小島がセーブ。36分、西村のCKから大丸瞬(3年)のヘディングは枠の左へ。37分、鈴木の折り返しを野田が丁寧なインサイドでコースを突くも、小島がキャッチ。38分、ショートコーナーから曽我の右クロスに野田が合わせるも枠の左へ。早実が圧倒的にボールを保持して攻め続け、「キッカーがいいんで」と森泉監督も認めるセットプレーからもチャンスを創出し続けたにも拘らず、奪ったゴールはゼロ。いわゆるジャイアントキリングが起こる第一要素のようなスコアレスで、前半40分は終了しました。
迎えた後半も同様の展開。46分には平澤遼(3年)の素晴らしいフィードに、牟禮宏晃(3年)が抜け出して中へ送ると、呉田を経由した西村のフィニッシュはバーの上へ。49分、CBのキャプテン奥野裕真(3年)が右へ送ったボールは、またも牟禮、呉田と回り、またも西村がシュートを放ちますが、小島がセーブ。どうしてもゴールを奪えません。ホームに多数詰め掛けた保護者の方々からも、時折聞こえてくる不安な声。嫌な流れの中で、ようやくそれを断ち切ったのは、昨年の絶対的なエースだった上形洋介(現・早稲田大)から10番を引き継ぐ新エース。57分、西村がDFラインの裏へシンプルなフィードを送ると、抜け出したのは呉田。小島との1対1も確実に左スミへ沈めます。新チーム初の公式戦に加え、大当たりの小島という二重のプレッシャーを払拭するゴール。早実が何とか先制に成功しました。こうなるとよく集中力を持続していた豊島も決壊。62分、平澤のスルーパスを受けた野田が、冷静にデビュー戦ゴールとなる2点目を流し込み、点差を広げます。以降は豊島も再び小島が2度決定機を阻止するなど、相変わらずの当たりっぷりを披露しますが、攻撃面では対抗できず。苦しみながらも早実が2回戦へ駒を進める結果となりました。
早実のメンバー表を見ると、例えば奥野は川崎フロンターレ、平澤は浦和レッズ、大丸はFC東京、鈴木は東京ヴェルディ、GKの岸浪卓志(2年)は大宮アルディージャ、渡邉卓馬(2年)はジェフ千葉、さらに前述の新入生2人などJのジュニアユース出身者が他の高校と比べても目立ちますが、セレクションは行っておらず、全員が一般入試か推薦入試での入学とのこと。ただ、森泉監督も「基本は持ち前の“ガンバリズム”を生かしたスタイル」と前置きしながら、「ウチにしては例年より技術がある」と話しています。1、2年生のレギュラーも多く、チームとして成熟していけば東京を掻き回すような、面白い存在になりそうな印象を受けました。

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