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このブログについて
2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。
2月27日、フランス北部に居を構えるスタジアム・リール・メトロポール。
53/54シーズン以来の優勝に向けて首位を快走してきたリールが
3シーズンぶりにトップの地位へ返り咲くべく着々と順位を上げてきたリヨンを、
ホームで迎え撃つ首位攻防戦。
ここ1週間はTV、新聞、雑誌でもこの一戦に関する話題も多く、
フランス国内における注目度の高さが窺い知れます。
共にサスペンションもなく、現状のベストメンバーが揃っただけに激戦必至。
スタンドも「サポーターにも緩さがなかった」と中山さんが振り返ったように、
ある種異様な盛り上がりを見せる中で、大一番はその幕を開けました。
やや様子見のような序盤がゆっくり経過していく中、急な転調は開始8分。
いきなり好調ぶりを見せ付けるようなフルスロットルで飛び出した
ジェルヴィーニョが倒されて獲得したリールのFK。
左サイドからアザールの蹴ったボールは、
ニアでラミがフリックすると魅入られるかのように8番の下へ。
今シーズン幾度となく目にしてきたようにゴールエリア内へ現れた
ムサ・ソウが回転しながらプッシュ。広がるホームチームの咆哮。
エースのリーグ17ゴール目が早々に飛び出し、リールがアドバンテージを握りました。
ただ、ゲーム自体は20分過ぎくらいまで比較的クローズした展開。
ゴールの次に観衆が沸いたのは、革靴を履いたピッチレポーターが
自分に向かってきたボールをダイレクトで蹴り返した時くらいで、
静かに時間が経過していきます。
リヨンのファーストチャンスは20分。
右FWに入りながら、左サイドを抜け出したブリアンが
枠へ飛ばしたシュートはGKランドローがセーブ。
続けて21分、グルキュフが右サイドでうまくボールを持ち出し、
中へ送ったボールをゴミスがヒールで流すと、ここはマヴバが何とかカットしますが、
この一連から双方の動きが少しずつ活発に。
22分はリール。右からのボールをダイレクトで
キャバイエが叩いたシュートはロリスがファインセーブ。
24分はリヨン。グルキュフからパスを受けた
ゴミスのスルーパスはブリアンも一歩届かず。
25分は再びリール。ムサ・ソウ、ジェルヴィーニョと繋いで、
キャバイエのシュートはDFが体を張ってブロック。
交互にチャンスを創り合うような流れに、
リール・メトロポールのテンションも激しくアップダウンを繰り返します。
ところがそんなスタンドに沈黙が訪れたのは26分。
右サイドの深い位置でボールキープしていたブリアンの戻しを
レヴェイエールがクロス。シェジューがクリアしたボールは
練習場でも積極的なファンサービスが印象深かったシェルストレームへ。
得意の左足から放たれたミドルは、キッチリゴールを捕獲。
わずかに網で囲まれたアウェイゾーンの一角以外は声を失う衝撃。
1-1。前半の内にスコアは振り出しに戻りました。
追い付いたリヨンは27分にクリスの負傷交替でディアカテを投入するという
アクシデントがありましたが、「ボルドー時代のよかった頃に戻ってきているかな」と
中山さんも認めたグルキュフに積極的なボールタッチが増え、
32分にも自らが蹴ったCKのこぼれ球を際どいクロスに変えるなど、
可能性を感じさせるプレーを随所で披露します。
一方のリールは、やはりジェルヴィーニョにボールが入った時は
彼の縦へ運ぶスピードに引っ張られる形で、推進力が出てくるものの
注目のアザールは攻撃に絡めず、ムサ・ソウは完全に孤立。
なかなかこれといった形でリヨンゴールに迫るようなシーンは出てきません。
38分にはやはりジェルヴィーニョが鋭い切り返しから縦に持ち出し、
フィニッシュを迎えたものの、ボールはクロスバーの上へ。
全体的にはリヨンの攻守に渡る強さが目立つ格好で、45分間は終了しました。
なかなか電話が繋がらず、少し青海のスタッフをヒヤヒヤさせたであろう
中山さんの現地レポートを経て始まった後半。
47分にまたもジェルヴィーニョが大きく外れたとはいえ、
シュートで終わるシーンを迎えると、以降はホームのリールが前へ。
中盤アンカーに入ったマヴバはもちろんですが
その前に位置する「典型的な働き者タイプ」(中山さん)とも言うべき
バルモンの献身性は特筆すべきレベルで、
トゥラランとシェルストレームを上回るセカンド奪取によって、チームに勢いを与えます。
それでも後半に入ってもアザールにいつものキレがなく、
キャバイエは比較的よくボールに絡みましたが、
基本的には前半同様ジェルヴィーニョの突破が唯一に近い攻撃の手数。
逆に58分には一瞬の隙を突いて、グルキュフがゴミスへ浮き球でラストパス。
飛び出したランドローのクリアは小さく、DFが何とか掻き出して事無きを得ましたが、
タレントの力による一発の怖さを、リヨンが突き付けます。
68分にはリールにFKのチャンス。
ボールサイドに立ったのは、キャバイエと最終ラインで奮闘していたラミ。
結果、キッカーを務めたラミのシュートはカベに当たりましたが、
跳ね返りを再びラミが強引にミドルを放つと、
枠内に飛んだボールはロリスがファインセーブ。
バレンシア入りが既に決まっており、守備面でも安定感を発揮していたCBが
惜しいシーンを創出しましたが、勝ち越しゴールとはいきません。
70分、先に動いたのピュエル監督
前半の中盤以降はすっかりボールが収まらなくなっていた
1トップのゴミスを下げて、CLでの躍動が記憶に新しいデルガドを投入。
勝ち点3を手繰り寄せるべく、ブリアンを頂点に置いた布陣に変更します。
76分、そのリヨンに大きなチャンス。
キック精度にも冴えを見せるグルキュフのFKから
トゥラランがボレーで叩いたシュートは、ランドローがファインセーブで阻止。
80分のチャンスはまたもリヨン。ブリアンが中央を切り裂くドリブルからシュート.
ランドローが何とか弾き、詰めたグルキュフのシュートは
またもランドローが果敢に全身を投げ出すブロック。
ランドローの連続セーブに阻まれたとはいえ、
リヨンに勝ち越しゴールが生まれそうな可能性が高まっていく印象の中で、
81分にピュエルが選択した3枚目のカードはピー。
この時、交替でピッチを後にするミシェウ・バストスにスタジアム中から大きな拍手。
CLでのベンゼマもそうでしたが、以前所属していた選手の帰還に
大きな拍手で歓迎するのは、素晴らしい光景だと思いました。
ルディ・ガルシアもようやく83分に2枚替え。
流れの中でボールに絡めなくなっていたアザールとムサ・ソウを下げて、
ジョーカーのトゥーリオ・デ・メロとオブラニアクを同時投入。
この終盤で勝ち点1を3に変えるべく、思い切った采配を奮います。
86分にはリヨンに決定機。右サイドを駆け上がったレヴェイエールの折り返しに
ブリアンがダイレクトで合わせたシュートはクロスバーの上へ。
試合後の中山さんレポートに向けて、既に青海と電話を繋いでいた
90分にはリールに決定機。左サイドからオブラニアクがピンポイントクロス。
トゥーリオ・デ・メロのヘディングは、しかしロリスの正面。
途中出場の2人で創ったチャンスも決勝点を奪うまでには至らずタイムアップ。
両者にとっては最低限の結果となる勝ち点1を分け合う格好で、
今節最大のビッグマッチは幕を閉じました。
以下、中山さんの感想です。
見る人にとっては緊迫感のある、いいゲームだったと思う。
リヨンは勝ち点1でも全然OKという姿勢が、特に後半は窺えた。
それもピュエルの経験と、チームの懐の深さを感じさせる部分で、
まだ十分に余力があるのは間違いない。
リールは100%ベストを尽くし、いいパフォーマンスを見せたが
大きな痛手ではないにせよ、勝ち点3は取りたかった所。
リールの攻撃力は魅力的なので、
是非CL出場権を得て、フランスのイメージを変えて欲しい。
あとは攻撃だけじゃなく、守備陣もしっかりリヨンを抑えていたので
それも上位にいる理由だと改めて感じた。
☆L’EQUIPEの採点
(リール)
ランドロー7、デビュッシー5、ラミ7、シェジュー6、ベリア5
マヴバ5、バルモン6、キャバイエ6、
ジェルヴィーニョ6、ムサ・ソウ5、アザール5
(リヨン)
ロリス6、レヴェイエール5、クリス-、ロヴレン6、シソコ5、
トゥララン5、シェルストレーム6、ブリアン5、グルキュフ6、ミシェウ・バストス4、
ゴミス6
(ゲームの採点)
★★★★☆☆
AD土屋
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