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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

その他の試合 2010年12月06日

地域決勝大会決勝ラウンド第3節 三洋電機洲本×カマタマーレ讃岐@市原臨海

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第2試合は、1勝1敗で3ポイントを獲得している三洋電機洲本と、1勝1PK勝ちで5ポイントを獲得しているカマタマーレ讃岐の激突。共に3位以上は確定しているものの「負ければ入れ替え戦の可能性もあった」(讃岐・下松裕)讃岐は「堅くなってしまって自分たちのサッカーができない」(下松)状況でゲームへ入ってしまいます。一方、「讃岐はもう少し積極的に来るのかなと思っていた」(三洋洲本・稲葉宗久監督)三洋洲本は4分、ゴール前に人数を掛けたラッシュから、最後は梅川毅士がシュート。讃岐DFの懸命なブロックにゴールは奪えませんでしたが、これで落ち着いたのか讃岐を上回るボールアプローチの速さからゲームのリズムを掴むと、12分にはまたも梅川がDFと競り合いながらフィニッシュまで持ち込み、23分にも沈大紀のCKは讃岐DFのクリアに遭いますが、再び入れた沈のクロスは讃岐GK家木大輔が辛うじてパンチング。三洋洲本の時間が続きます。讃岐は4-2-3-1を敷く中、1トップに入っていた岡本秀雄はポストプレーヤーというより、どちらかと言えばラインブレイクを得意とするようなタイプ。ある程度キッチリとブロックを築いた三洋洲本の守備網にはあまりスペースがなく、持ち味を消されてしまった格好に。さらに、前で基点ができない状況で、その下に並んだ3枚もボールに関与する機会が少なかったため、チャンスを創り切れなかった印象です。35分には左SBの相原央が果敢なオーバーラップを見せ、中へ折り返すも、町田ゼルビアからレンタルで加入した飯塚亮のシュートはヒットせず。ようやくチーム初めてのシュートは記録されましたが、ゴールの可能性はあまり感じられないシーンでした。さて、勝てば自動昇格の目が出てくる三洋洲本は「角度を付けてサイドの裏に入れたらチャンスはあるんじゃないかと話していた」という稲葉監督の言葉通りにチャンス創出。39分、左SBの新居友作がアーリー気味に送ったクロスは、ニアに潜り込んだ梅川にピタリ。ヘディングはうまく当たらずに枠外へ消えてしまいましたが、狙いを見事に体現します。43分には中盤でのボールカットから、廣瀬一樹が繰り出したミドルはクロスバー直撃。「要所要所は潰されたが、前線にボールは多く入った」と稲葉監督。シュート数でも上回った三洋洲本優勢で、前半は推移しました。後半に入っても先にチャンスを迎えたのは三洋洲本。50分、やはり梅川がドリブルでDFを引きずりながら強引にシュートまで持ち込み、場内を沸かせますが、このプレー以降、一気に流れは讃岐へ。51分、飯塚の右クロスから最後は吉澤佑哉のミドル。53分、下松の右FKは三洋洲本DFが何とかクリア。56分、飯塚のミドルはGK家木が辛うじて触り、クロスバーを直撃。そのCKから吉澤が蹴ったボールを波夛野寛がヘディング。突如として圧倒的な攻勢の時間を迎えます。するとスコアが動いたのは58分。「混戦になるようなボールを蹴れと監督から指示も出ていたが、前半から練習よりもいいボールが行っていた」と話す下松のFKが絶妙のコースへ飛ぶと、「雰囲気があまり良くなかったので、楽になりたいなという気持ちで」飛び込んだ神崎亮佑が頭に当てたボールは、そのままゴールに吸い込まれます。実は下松と神崎は過去にも違うチームで参加したこの大会で敗退を経験。「悔しい思いを何回もしている」(神崎)2人で挙げたゴールに、下松も「僕と神崎にとっては最高の形」と笑顔。一気にJFLの背中を確実に視界へ捉えます。ビハインドを負った三洋洲本もすぐに動き、沈と廣瀬を下げて、稲垣侑也と徳井啓介を送り込む2枚替えを敢行しますが、「決定的な場面を創るまでが他のチームと差がある」と稲葉監督が振り返ったように、なかなかシュートシーンに繋がる攻撃を繰り出せません。逆に「1点取るまでは難しかった」(讃岐・北野誠監督)ものの、その1点が入ってからの讃岐は一気に運動量が落ちた三洋洲本を尻目に、うまくサイドを生かした攻撃を遂行。61分にはまたも下松のFKから、相原がわずかに頭で触ったように見えたボールは右のポストを直撃。65分と68分は共に飯塚が左サイドからクロスを上げて、惜しいシーンを創出します。苦しくなった三洋洲本は71分に右SBの友定晃大のクロスを、村上歩夢がヘディングで合わせたものの、クロスバーを越えたシーンが結果として最後に創ったチャンスに。終盤は後ろを3枚にして勝負を懸けましたが、相手の堅陣を切り崩せません。勝利を確実にしたい讃岐も、82分には飯塚の高精度クロスに飛び込んだ大西孝治のヘディングが、わずかに枠の左へ。91分、カウンターから抜け出した岡本のシュートは三洋洲本GK浅野裕也のファインセーブに阻まれ、追加点こそ挙げられませんでしたが、北野監督が「プロの選手と比べても遜色ないくらいしっかりしている」と称えた選手たちは先制ゴール以降、最後まで確実にゲームをコントロールすると、市原臨海に鳴り響いたタイムアップを告げるホイッスル。「この1年長かったが、このためだけにやってきた」と北野監督。全国の厚い壁に何度もその行方を阻まれてきた讃岐が、遂にその壁を突破して悲願のJFL昇格を勝ち取る結果となりました。讃岐の話は他の人が触れてくれると思うので(エルゴラのT記者とか)、三洋洲本の話を。「みんな5時まで働いてから練習してるんですよ」と稲葉監督が笑うチームは、純粋なアマチュア集団。ただ、実は関西リーグを2連覇しており、昨年の地域決勝でも1次ラウンドで敗退はしましたが、結果は1勝2PK負けという、グループ突破とは紙一重の成績。今はJFLで戦っているツエーゲン金沢ともPK戦にもつれ込む接戦を演じるなど、その実力は既に証明済みだったのです。「上のレベルの相手とやっても自分たちでもできる時間帯は創れた」と指揮官も手応えを掴んだ様子。「正直、運営面など色々あるとは思うが、自分たちで勝ち取って掴もうと話している」(稲葉監督)JFLを懸けて、アルテ高崎との入れ替え戦へ臨むことになった三洋洲本の今シーズンは、さらにあと2週間続きます。    AD土屋


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