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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

その他の試合 2010年12月19日

インカレ1回戦 筑波大×立命館大@平塚

foot!
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第2試合は激戦の関東を2位で通過した風間八宏監督率いる筑波大と、これまた激戦の関西で3位に入って全国へ出てきた立命館大の対戦。お互い波に乗れば十分頂点を狙い得る、強豪同士の激突です。この時間になると平塚はメインスタンド側にほとんど陽なたがなくなるので、かなり寒さを感じながらキックオフを迎えることになりました。さて、ゲームは立ち上がりから前への姿勢がよく出ていた立命館が、まずはペースを掌握。「引いて待つとボールも人も動かされるので、前からのプレスに行って、筑波の攻撃の強さから出てくる守備の弱さを突いていこう」という米田隆監督の言葉通り、積極的なプレスから奪って速い攻撃を仕掛けたい意図は見て取れ、実際に筑波の横パスを奪ってから縦に出ていくようなシーンも創ります。また、村上巧(3年・桐光学園)と藤田浩平(3年・神戸国際大附属)のドイスボランチを軸にしたボール回しも、高いテクニックに定評のある筑波にひけを取らず、むしろパワーで勝ったことでセカンドを制する回数の多かった立命館が中盤を支配していた印象です。ただ、肝心のエリア付近では「うまく相手のDFラインに吸収された所はあったと思う」と米田監督も振り返ったように、坂本一輝(2年・野洲)と淵本翔太(2年・作陽)の2トップにはうまくボールが入らず、シュート自体はなかなか打てません。すると、少しずつ中盤でボールタッチの増えた筑波が続けてチャンスを創出。24分には小澤司(4年・桐蔭学園)が右サイドからカットインしながら、枠内へ飛ばすシュート。26分には森谷賢太郎(4年・横浜FMユース)が繰り出した絶妙のスルーパスへ、赤崎秀平(1年・佐賀北)が抜け出して中へ折り返すと、ニアへ走り込んだ上村岬(1年・磐田ユース)のシュートは、わずかに枠の上へ。36分、八反田康平(3年・鹿児島中央 ※関西勢ファンさん、ありがとうございます)が右へ振ったボールを森谷が繋ぎ、小澤のフィニッシュは何とか立命館DFが体でブロックしたものの、流れは筑波に傾いていきます。そんな筑波のアタックを、立命館の米田監督は「クサビが縦に入った瞬間、ゴール前に飛び込んでくる数と速さの思い切りの良さが怖い」と表現しましたが、確かに小澤、森谷、上村と、その3人より少し低い位置にいる八反田も含めた中盤が、時にはポジションを無視したかのように、前へ掛かっていく様は迫力十分で、対峙するディフェンスはかなりプレッシャーを感じるだろうと思いました。38分は立命館。前野貴徳(4年・愛媛FCユース)の左クロスを起点に村上が放ったシュートは、完全なブラインドから出てきたボールを筑波GK三浦雄也(3年・中京大中京)が抜群の反応でビッグセーブ。45+1分は筑波。小澤のスルーパスから赤崎がまったくのフリーで抜け出すも、1対1は飛び出したGK迫田洋一(4年・向陽)がファインセーブ。前半はスコアレスで45分間が経過しました。迎えた後半は早々に筑波へ絶好の得点機。49分、右SBの不老祐介(2年・広島ユース)が鋭いドリブルでエリア内へ侵入し、対応した宮本徹(1年・広島ユース)と接触すると、篠藤巧主審はPKを指示。宮本にとってはややかわいそうな判定でしたが、不老の果敢なチャレンジが生み出したPK。キッカーの森谷は冷静にGKの逆を突いて一刺し。筑波が先制ゴールを奪いました。さて、1点を追い掛ける格好となった立命館はうまくゲームをコントロールし始めた筑波を前にして、攻撃が手詰まりに。なかなかシュートを打つことも難しい時間が続きます。59分には淵本に替えて伊藤了(3年・中京大中京)、そして64分には村上を下げて「必要な所、彼が生きるのに一番いい時間で使いたい」と米田監督も話す切り札で、京都入団が内定している内藤洋平(4年・桐光学園)を投入。勝負に出ますが、それでも伊藤のスピードや内藤の展開力が発揮されるシーンはほとんどなく、かなり膠着した時間が続いていきます。逆に77分には、中盤でボールを持った上村がスルスルとドリブルで持ち上がり、思い切り良く放ったミドルがクロスバーを直撃するなど、筑波ものらりくらりとした中で、潜ませた武器をちらつかせるようなゲーム運びを披露。付け入る隙を与えません。そんな展開で迎えた82分、立命館に訪れた千載一遇の同点機。内藤の素晴らしいスルーパスから、伊藤が抜け出してGKと1対1に。伊藤は飛び出した三浦の上を抜く丁寧なループを選択し、がら空きのゴールへボールは転がりますが、全力で戻った今井純(2年・磐田東)がゴールライン上で決死のクリア。「もう1回攻め切るチャンスが出てくると思ったので」(米田監督)起用された2人で創り出した決定機も、集中した筑波ディフェンスに水際で食い止められ、万事休す。筑波が最少得点差で立命館を振り切り、ベスト8へ駒を進めました。スタイル的には割合似たタイプ同士のゲームだったのではないでしょうか。繋ぐ技術はどちらも十分に有していたし、「お互いにチャンスはあった」(米田監督)のも確か。結果的に勝敗を分けたのはPKでしたが、共にある程度はスタイルを出し合った好ゲームだったと思います。ただ、後半の最後の方は寒かった!観戦していた皆さん、お疲れさまでした。   AD土屋


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