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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2010年11月28日

J1第33節 湘南×C大阪@平塚

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11年ぶりに復帰したJ1の壁は厚く、苦しい戦いを余儀なくされた結果、既に来シーズンはJ2で戦うことが決まってしまった湘南。ホーム最終戦で平塚へ迎えるのは、共に昇格を果たしたC大阪。同期として意地を見せたい所です。そのC大阪は、現在4位とACL圏内も狙える好位置をキープ。残る2試合で結果を出して、昨シーズンの広島が見せた躍進の再現を狙います。ゲームはかなりゆったりとした立ち上がり。最初のシュートは9分のC大阪。寺川から中盤でボールを奪った丸橋が、家長からのリターンを受けてミドルを枠内へ。さらに12分にはマルチネス、13分には清武が積極的なシュートチャレンジを見せると、20分に決定機。清武が右へ展開し、酒本のクロスをアドリアーノがボレーで狙うと、枠に飛んだボールは阪田がライン上でクリア。C大阪の攻勢が続きます。そんなチームの中で、存在感を示したのは3シャドーの中央に位置する家長。湘南はハン・グギョンが1枚でアンカーを務めるために、うまくその両脇に潜ると、前を向いてはチャンス創出。29分にも、DFラインの背後へ走り込んだアドリアーノへ浮き球でピンポイントパス。アドリアーノのトラップミスで決定機とはいかなかったものの、惜しいシーンを生み出します。対する湘南も、33分には攻撃で素晴らしいコンビネーション。村松のクサビを阿部が落とすと、永木は狭いコースを選択してスルーパス。臼井にはわずかに届かなかったとはいえ、ようやく数人が絡んだパスワークからチャンスの萌芽を紡ぎ出します。それでも、なかなか前でしっかりとボールを収めることができないため、スイッチが入りそうな場面でも攻撃に人数をかけ切れず、阿部やエメルソンが孤立してしまう面は否めず。どうしても相手陣内に入ると、DFラインの裏へボールを蹴っては、そのままGKにキャッチされるか、ゴールラインを割るシーンばかりが目立ち、前半のシュートはゼロ。ただ、C大阪もシュート数こそ10本を記録したとはいえ、湘南に「ディフェンスの激しさをぶつけてこられた」(レヴィー・クルピ監督)ことと、サイドを崩してからのクロス精度が低かったことで、決定的なシーンには至らず。前半は共に無得点のまま、45分が終了しました。後半はスタートからC大阪が猛攻。48分、酒本の右クロスからアドリアーノが放ったヘディングは臼井が体でブロック。同じく48分、相手DFラインの裏へ抜け出した乾のシュートはサイドネットの外側へ。49分、アマラウのミドルは枠の左へ。一方的に押し込みます。すると53分に動いたスコア。酒本のCKは湘南DFがクリアで逃れますが、清武が拾うと受けた丸橋は突如、無回転ミドル。揺れて落ちたボールは野澤も弾き切れず、ゴールの中へ。再三のクロスもなかなか精度が上がらなかった丸橋の、無回転が枠を捉えるという不思議な一撃。とうとうC大阪に1点が入りました。こうなると「失点してしまうとみんな下を向いてしまう」(反町監督)今の湘南も何とか踏みとどまってきたものの決壊。62分、中央やや右、ゴールまで約20mの距離でC大阪が得たFK。丸橋が動かし、アマラウが右足を振り抜くと、DFに当たってコースが変わったボールは、ゆっくりとゴールへ吸い込まれ、0-2。65分、アマラウ、清武、乾と繋いで最後はマルチネスが二アサイドを豪快に撃ち抜き、0-3。大勢は決しました。ホーム最終戦で何とか1点は返したい湘南。反町監督も67分にエメルソンを下げて馬場を投入。74分には寺川に替えて中村を送り込み、もう一度攻撃陣の立て直しを図りますが、一向にギアが上がる様子もありません。83分に孤軍奮闘していた坂本の放ったシュートが、何とチームが記録した初シュート。直後に坂本とチェ・スンインをスイッチし、4-4-2へ変更した布陣も奏功せず。逆に88分には右サイドから乾が入れたグラウンダーのクロスを、阪田はクリアしきれず痛恨のオウンゴール。「今年に入ってバージョンアップしたチームと、逆にバージョンダウンしてしまったチームとの差があったのかな」と反町監督。1年で残酷なまでに開いてしまった両チームの力を如実に現わすスコアで、C大阪がアジアへの道に望みを繋ぐ結果を得て、ゲームは終了しました。「なかなかいいゲームができたと思う」(クルピ監督)「今日は良さがほとんど出なかった」(反町監督)という両指揮官の言葉がすべてを言い表わしていると思います。とうとうその姿を現した、待望の799型“大型ビジョン”に一度もサポーターを涌かせるようなリプレイが流れることはなく、何とも残念なこけら落としとなってしまいました。最後に田村雄三が今シーズン限りでの引退を発表しました。まだ27歳ですが、その両ヒザはもはや限界に達していたようです。昨シーズン、反町監督が導入した4-3-3のキーマンは、間違いなくアンカーに入った田村でした。そしてその激しいプレーが、チームの昇格に多大なる貢献を果たしたのは、今更言うまでもありません。1つの大きな決断をした彼に、あと1試合残ってはいますが、心からの「お疲れさまでした」を贈りたいと思います。   AD土屋




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