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このブログについて
2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。
37ポイントで13位の大宮と、31ポイントで16位の神戸。正真正銘、残留争いの大一番。「気持ちの部分で負けるといろんな部分で差が出てくる」と村上も話すなど、ここまで来れば“気持ち”のぶつかり合い。そこで上回った方がよりよい結果を得られるであろう、まさにシーズンの総決算は大宮ホームのNACK5です。序盤にまず勢いを得たのは大宮。割り切ったロングボールにラファエルが強さを見せ、相棒のイ・チョンスや中盤もセカンドを拾って攻勢に。9分には三原のパスミスを奪ったラファエルが、枠の左へわずかに逸れる強烈ミドルをお見舞いします。しかし、意外な形で生まれた先制ゴールは14分。ポポの直接FKを大宮のGK北野はファインセーブで逃れましたが、このCKからボッティが蹴ったボールは右にこぼれ、再びボッティのクロス。河本が頭に当てると、「反対側のシチュエーションはわからなかった」というマトのクリアが、なんとフリーのパク・カンジョへ。パクは難なく無人のゴールへ流し込みます。神戸からすればかなりラッキーでしたが、1点は1点。まずはアウェイチームがアドバンテージを得る格好になりました。さて、嫌な形でリードを許した大宮。26分に藤本のクロスをイ・チョンスが落として、青木が放ったシュートは三原が体でブロック。28分、ラファエルがダイレクトで浮き球をスルーパスに変え、イ・チョンスが抜け出すもわずかにオフサイド。31分、FKからマトのシュートはDFに当たって枠の左へ。失点直後こそ神戸の勢いに圧されたとはいえ、25分以降は再びペースを奪還して攻め込みます。ただ、結果としてボールを持つ時間が長くなったために、ストロングでもある2トップを生かすことがなかなかできず、スイッチを入れるポイントが見つかりません。また、ラファエルの対応に苦慮していた神戸の小林と河本で組むCBコンビも、時間を追うごとにアジャスト。やや大宮に閉塞感が漂うような展開の中で、最初の45分間は終了しました。後半は開始から鈴木監督が講じる施策。「中盤で神戸のプレスが速いので、回避してサイドに基点を置きたい」と、イ・チョンスを右サイドに出し、藤本を中へ入れて4-2-3-1気味にシフト。「縦の関係を創って外から勝負という形を意識した」とはその藤本。人を変えずに、システムを変えてきます。それでも実際後半が始まると、お互いにほとんどシュートまで持ち込むことができない状態に。すなわち膠着。時間は容赦なく経過していきます。58分、和田昌裕監督も1枚目のカードを選択。先制弾のパク・カンジョに替えて、イ・ジェミンを投入。右サイドを強化しに掛かると、すかさず鈴木監督も63分に2枚目のカード。「なかなか茂木をはがせなかったので、チョンスを左に持ってきて基点にする狙い」と、藤本を下げて石原をFWで起用。左SHの渡部がイ・チョンスと入れ替わり、再び4-4-2に戻します。すると直後の65分にはイ・チョンスがいきなり左サイドから正確なクロス。石原のボレーはわずかにゴール右へ外れましたが、早くも効果が現れます。そして67分にスタンド沸騰。鈴木の右CKは、中央の石原に当たって跳ね返ると、そこにいたのはマト。「長いキャリアの中では決めたこともある」という、利き足とは逆の右足でプッシュ。8月以降はスタメンを外れることも多かったマトの汚名返上弾。大宮が追い付きました。こうなるとイケイケのホームチーム。69分、鈴木のFKにラファエルが合わせたヘディングは枠の右へ。74分、またもイ・チョンスの左クロスを渡部が落とし、ラファエルのボレーはクロスバー直撃。逆転の機運も高まる一方。ところが77分、「出てきてからなかなか対応ができなかった」と鈴木監督も認めるイ・ジェミンが大仕事。河本のフィードから右サイドで仕掛けると、再三緩い守備を見せていた対面の鈴木をものともせず、あっさりかわすと左足で鋭いクロス。後ろに小川の気配を感じた深谷が、懸命に伸ばした足に当たったボールは無情にも自らのゴールへ飛び込みます。「サイドの守りが手薄な所をやられてしまった」と鈴木監督。神戸がまたも1点のリードを奪いました。すかさず動いた和田監督はボッティに替えて、「セカンドの拾い合いと、CBの前で競り勝ちたい」という狙いでエジミウソンを投入。田中を前に押し出し、中盤を引き締めます。負けられない大宮も、鈴木監督決断。81分に「チョンスの所で基点ができていたので、オーバーラップを1つ入れたかった」と鈴木OUTで村上IN。83分には渡部OUTで、これがJリーグデビューとなる2種登録の宮崎泰右IN。29歳と18歳に希望を託します。そしてそれが叶ったのは85分。イ・チョンスとの大きなワンツーの形で左サイドを独走した村上は「(石原)直樹がいて欲しい所にいてくれた」と中へラストパス。「いいボールが来たので、落ち着いてゴールの中へ入れるだけ」と石原は二アで冷静にプッシュ。ゴール裏のオレンジ再沸騰。常にゲームのキーとなり続けた方のサイドから崩した一撃。2-2。大宮が驚異的な粘りでスコアを振り出しに戻してみせました。ドローは限りなく負けに等しい神戸の猛攻。前へ神戸。後ろへ大宮。93分はやはり右サイド。イ・ジェミンのクロスに、右足を振り抜くポポ。枠を捉えたボール。一瞬時が止まり、直後に見えたのは懸命に弾き出した北野。タイムアップ。ドローでも、あまりに異なる勝ち点1の意味。ゲームは「勝てなかったけど大きな勝ち点1」(鈴木監督)を大宮が獲得したという結果となりました。和田監督は、「エジミウソンを入れる時に森岡を入れる考えもあった」と振り返っています。ただ、入ったのはエジミウソン。「守備的に行こうという意図ではなかった」と指揮官は話しましたが、シグナルはやはり守備重視と取れるものでした。一方の鈴木監督は、「チョンスが持ったら外を回るように指示が出ていた」という村上を攻撃的な意図で起用し、最後の1枚に選んだのはリーグ戦初出場のユース所属選手。この腹を括った采配が、自ら「非常にお互い気持ちの籠もったゲーム」と評した決戦で確かな成果を手繰り寄せたのだと思います。 AD土屋
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