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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

その他の試合 2010年11月07日

高校選手権東京A準決勝 成立学園×駒澤大学高@西が丘

foot!
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第2試合は昨年度準々決勝の再現。今年からFoot!でもお馴染みの宮内聡さんが監督に復帰して、5年ぶりの全国を狙う成立。T-1で優勝を成し遂げ、「今年はメンバーが揃っている」と大野祥司監督も手応えを口にする駒澤。1年前は、終了間際の決勝ゴールで成立が勝っています。返り討ちか、リベンジか。ビッグマッチは、驚異の5263人が見守る中でキックオフを迎えました。先に飛び出したのは成立。開始1分経たない内に、スタメンで唯一2年生の飯田涼(2年・横浜F・マリノスJYみなとみらい)がドリブルシュートを枠内へ。1分には石堂圭太(3年・成立ゼブラFC)、飯田と繋いで、昨年も西が丘の準決勝でゴールを決めている東大樹(3年・FC東京U-15深川)のシュートはわずかに枠の左へ。決勝への意欲を隠しません。駒澤の反撃は6分。黒木海人(3年・ヴェルディSS相模原)のスローインから、山本亮太(3年・ヴィヴァイオ船橋)のシュートはバーの上へ外れますが、この黒木のスローインは驚異的な飛距離で、駒澤の大きな武器に。7分、16分と投げ入れたボールは、それぞれ須貝暁(3年・田無第二中)、高平将史(3年・サウスユーベSC)がフィニッシュまで結び付け、チャンスを創り出すと、徐々に前への圧力を掛け始めた駒澤ペースで推移していきます。さて、成立は一見オーソドックスな4-4-2に見える布陣も、よく見るとSHかと思った東と飯田が同じサイドで重なるなど、実際は前線がフリーロール気味。竹中公基(3年・三菱養和調布)だけは常に最前線で構え、東、飯田、石堂はかなり流動的なポジショニング。17分には左SB井上啓太(3年・FC東京U-15深川)のクロス、東のトラップが流れ、右からのクロスに有賀悠太(3年・FC深谷)がダイビングヘッドという、左右に揺さ振ったいいシーンを創ったものの、前半で流れの中から迎えたチャンスはこれくらい。30分過ぎからは、ボールアプローチの速さで上回る駒澤の勢いが増していきます。33分には山本、須貝と回して、フリーで高平が放ったシュートは味方に当たる不運。38分、黒木のCKを須貝がニアで合わせたボールは、わずかに枠の左を通過。「相手は格上なので守備を徹底して臨んだ」とは大野監督ですが、シュート数は成立の5に対して、駒澤が11。ゴール裏まで埋め尽くした大応援団にも後押しされて、駒澤優勢で40分間が終了しました。後半も流れは変わらず。42分、黒木のロングスローは、須貝、長澤卓己(3年・東京ヴェルディJY)と共にシュートまでは打ち切れず。44分、黒木のコースを狙ったミドルは、枠のやや右を強襲。この黒木はFKやCKを蹴るだけではなく、ロングスローまで投げる、まさに“セットプレーヤー”。なかなか珍しいですよね。そして迎えた47分、駒澤のアタックが結実。山本が重心の低いドリブルから、黒木とのワンツーで右サイドをえぐり、中へ折り返したボールをダイレクトでゴールへ突き刺したのは、「前半は責任感のないプレーをしていたので、厳しく言った」と大野監督が言及した高平。鮮やかに崩し切って、駒澤が先手を取りました。1点を追う形となった成立は53分、ボランチ中田和也(3年・柏マイティー)に替えて、右SHに山口絋範(2年・FC東京U-15深川)を投入。飯田をボランチにシフトします。すると、56分には飯田のフィードに快足を飛ばした山口が追い付き、中へ。石堂のフィニッシュは、駒澤のキャプテン大畠一馬(3年・拝島中)がブロックしたものの、飯田が中央でボールを受けることで、成立の攻撃にリズム。65分には、石堂と交替で入った渡辺直輝(2年・FC東京U-15深川)のうまいポストプレーから東が抜け出し、判定はオフサイドでしたが、宮内監督の送り出した選手が躍動し、少しペースを引き寄せ始めます。ところが、その2分後の68分、主役は駒澤の10番。高平からのボールを受けた山本は、巧みなキープから前を向くと、迷わずミドル。尾を引くような弾道は、ゴール左スミへ一直線に到達。「ケガ明けで練習試合では1点も取れていなかった」(大野監督)エースが、この大事な局面でゴラッソ。0-2。駒澤が大きな大きな追加点を挙げました。追い込まれた成立は、焦りからかミスも目立ち始め、攻撃の形を創れません。71分、76分と飯田が蹴ったCKもシュートまで持ち込めず。終盤はCBの川崎裕大(3年・横浜FC泉)を前線に上げますが、なかなかゴールの予感を漂わせることができずに、時間ばかりが経過してしまいます。82分、川崎の強引なミドルはクロスバーの遥か上へ。そして試合終了を告げるホイッスル。成立敗れる。リベンジを果たした駒澤が、2年ぶりとなるファイナル進出を力強く決めました。このゲームを見る限りは“順当な”結果だったと思います。春先のT-1から何試合も見ていた駒澤がいいチームなのは十分わかっていましたが、ここに来て一段と力強さが増しているのではないでしょうか。今日も11人で80分間を戦い抜いたように、メンバーもほとんど固定されており、コンビネーションに不安なし。「夢は帝京を倒すこと」とは大野監督。初の全国へ向けて、機は熟しました。決勝はもちろん西が丘。13日の12時、東京の覇権を懸けた最後の戦いが始まります。    AD土屋


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