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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2010年09月02日

ナビスコ準々決勝1st-Leg FC東京×清水@味スタ

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久々の開催となる、リーグ戦よりわずかに長い歴史を有したヤマザキナビスコカップ。今日はベスト8の1st-Legが4試合同時に行われます。味スタでは、Aグループを首位通過したFC東京と、Bグループを2位で通過した清水の対戦。東京にしてみれば、ディフェンディングチャンピオンということ以上に、「とにかくリーグ戦が不本意な結果なので」(鈴木達也)チームとして浮上のキッカケを掴みたい一戦でもあります。ゲームが始まると、やはり最初の90分間ということもあってか、お互いにそこまで強みも穴も見せないような探り合う展開に。特に清水は「決して引いて戦ったつもりはないが、この日程と暑さの中での5連戦はやってる方しかわからない」と長谷川健太監督も苦笑したように、ややペース配分を考えてか、あまり中盤の前目に入った伊東と兵働を経由することなく、縦へ長いボールを入れるシーンが目立ちます。それでも19分にヨンセンが梶山にボールを奪われた直後、すぐに猛然とチェイシングを開始し、森重から再び自分でボールを奪い返したシーンに象徴されるように、守備では全員が勘所を押さえたパフォーマンスを披露し、簡単には東京に付け入る隙を与えません。なかなか清水ゴールに迫り切れない東京は、31分にリカルジーニョが右サイド、ゴールまで25m強の位置から左足でミドルを枠の左へ外したのが、最初に迎えた惜しいフィニッシュでしたが、それ以前から可能性を感じさせていたのは、右サイドの縦関係。「外から見ていてダイナミックさが欠けていたので、ガムシャラに行くことも大切だと思っていた」というSBの椋原は、全体的に動きの少ない展開の中でも、果敢なオーバーラップでチームに推進力を与えます。そして、その椋原の前に入ったSHの鈴木も、「(椋原)健太とは練習の時からコミュニケーションを取っているのでかなりやり易い」という言葉通り、39分には椋原が外を全速力で回ったのを利用して、カットインからシュートを狙うなど、意志疎通の高さを証明するようなチャンスを創出。CKも前半の4本すべてが右サイドで獲得したもの。ここを起点に東京が終盤は押し込むような形で、45分間は経過しました。後半は「押し込めるであろうことは想定していた」と城福浩監督が語ったように、前半終盤の勢いそのままに東京が攻勢。47分、50分とリカルジーニョが左へ流れてのクロスからチャンスを創り、58分には梶山から左へ展開されたボールを、中村が強引に抜け出してフィニッシュまで持ち込むなど、左サイドからの攻撃も活性化し始めます。さらに59分には椋原が獲得したCK、鈴木のボールを二アでキム・ヨングンが頭で合わせると、ワンバウンドしたボールはわずかにクロスバーの上へ。ややオープンになってきた中でも、東京が前へと出続けます。しかし、これがリーグ戦で首位争いを繰り広げるチームの底力か。68分、左から兵働が送ったクロスを、ヨンセンが頭でループ気味に狙ったシュートがわずかに枠を逸れると、直後に訪れた清水のカウンターは岩下が起点になり左へ。受けた兵働のアーリークロスに、岡崎はワンバウンドしたボールを少し下がりながら、ヘディングでコントロール。これがゴール左スミに飛び込み、「言い訳にはならないが」と前置きしながら「そこまでボールがあまりゴール前に来てなかった」と今野も言及したように、ほとんど初めて掴んだと言っていい決定機をキッチリ生かした清水が、アウェイゴールという大きな意味も持つ先制ゴールを奪いました。さて、「鋭いのはわかっていたので、すごく警戒していた」(城福監督)カウンターから失点を許した東京は、69分にリカルジーニョを諦め、重松を投入。さらに75分には大竹に替えて徳永をボランチに送り込み、森重をCBに下げて、今野を右SHに移した布陣で勝負に出ると79分、ややペースダウン気味だった椋原が久々に右サイドを駆け上がって奪ったCK、鈴木の蹴ったボールを、森重がドンピシャのヘディングでゴールに叩き込みます。「ウチはセットプレーでそんなに決めることはなかったんで、練習から迫力を持って行けるように取り組んでいた」という守備の要が一仕事。ゲームは振り出しに戻りました。残りは10分。城福監督が得点時のCKで、大黒に替えて平山を投入していたのを受けて、長谷川監督も81分に辻尾に替えてボスナーをCBへ投入。平岡を右SBにスライドさせ、高さに万全の備えを見せる采配に出ます。一方、城福監督は同点後に、右の今野と左の鈴木をスイッチ。85分には鈴木のパスを、「言われたポジションで頑張るしかない」と話した今野が柔らかいワンタッチで、わずかに重松へは届かなかったもののチャンス創出。能力の高さを存分に発揮します。清水も89分には藤本の浮き球パスを、枝村がダイレクトワンツーで返し、再び受けた藤本のラストパスからヨンセンがシュートを放ちましたが、ここは東京DFがブロック。180分間で争われる最初の90分間は、ホームチームが「最低限の結果」(森重)を得て、残りの90分間へ突入することになりました。清水にしてみれば、中3日だった東京に対して、中2日で臨んだゲームだけに「この暑さの中でフルに走り回って、アグレッシブに戦うことは厳しい」(長谷川監督)中で、1点を奪ってのドローは上々の結果。天皇杯を挟んでの2nd-Legにわずかながらアドバンテージを持って、臨むことになります。一方、追い付いてのドローとなった東京ですが、今日の主役とも言うべき右サイドの2人が「点を取られてからも自分たちのサッカーを続けられた」(椋原)「じっくりサッカーができた手応えはある」(鈴木)と、共にチーム自体へポジティブな感想を抱いていたことが、興味深いと思います。次は双方揃って中2日同士。日本平は熱戦必至です。     AD土屋




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