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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2010年08月04日

スルガ銀行チャンピオンシップ2010TOKYO FC東京×リガ・デ・キト@国立

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コパ・ナビスコとコパ・スダメリカーナのチャンピオンが日本で激突するスルガ銀行チャンピオンシップも早3回目。日本代表は昨年度のコパ・ナビスコで川崎を破って、タイトルを獲得したFC東京。南米代表は2年前にもコパ・リベルタドーレスを獲得して、CWCで来日を果たしているエクアドルの雄リガ・デ・キト。コパ・スダメリカーナ獲得時の監督はホルヘ・フォサッティでしたが、今年からCWC時に指揮を執っていたエドガルド・バウサが復帰。スタメンにはレアスコ、グアグア、デラクルス、ウルティアと4人のワールドカップ経験者が名前を連ねました。さて、ゲームは共によくわからない相手の出方を窺うような立ち上がりに。4分、東京はドイスボランチの一角としてスタメンに入った田邉草民が左へ展開、左SBの中村が右足でクロスを送ると、森重のヘディングはGKドミンゲスがキャッチ。6分には相手FKからのカウンター、平山のパスを受けた石川のカットインシュートはドミンゲスがセーブ。この2つのシーンが象徴するように、「最初の10分から15分は流れに慣れるのが大変だった」(バウサ監督)というリガ・デ・キトを尻目に、まずは東京の攻撃する時間が長くなります。21分には大竹のCK、23分にはキム・ヨングンの直接FK、28分には大竹のCKと、セットプレーからもチャンスを創り、攻勢を強めますが、一発を秘めていた南米王者。29分、サルゲイロのパスを受けたバルコスは、対面の今野をあっさりかわすとファーサイドにキッチリ流し込むファインゴール。「相手は前から来るわけでもなく、マイボールの時間も長かった」(権田)中で、東京からすれば突如として奪われた失点。「相手のファーストチャンス」(城福浩監督)で、ビハインドを負う格好になりました。それでも「♪スルガを獲って世界一〜」と歌い続ける東京サポーターが歓喜に沸いたのはわずか5分後。中央で中村からボールをもらった田邉は、ゴールまで25m近い距離から無回転気味のミドル。ドミンゲスが辛うじて弾いたボールに、体で飛び込んだのは平山。ここの所、リーグ戦でも出場機会を減らしていた男の同点弾。1-1で最初の45分間は経過しました。後半に入ると、「モチベーションはあったが、万全の準備をできるような状況ではなかったので、誰が何分やるというコンディションを中心に考えて」(城福監督)のゲームになった東京は森重と大竹に替えて、梶山と羽生を投入します。当然そこまでもボールは回っていたのですが、この2人が入るとよりスムーズな流れができ始め、一層ペースは東京に。52分には石川の仕掛けから、最後は羽生の落としをリカルジーニョが狙い、60分には今野が素早く始めたFKから梶山がミドルを放つなど、途中出場の2人もフィニッシュに絡み、勢いを増していきます。しかし、62分にまさかの落とし穴。右サイドで得たリガ・デ・キトのFK、サルゲイロが中へ蹴り込むとボールはファーへ流れたものの、スチュアート・アトウェル主審はホイッスルを吹き、PKを指示。正直私はどのプレーがファウルだったのか記者席からわからず、公式記録を見て警告が出ていたので椋原のファウルだとわかったような感じでした。城福監督も「正直僕は理解できない」と話すなど、かなり微妙な判定。これをウルティアは冷静に右スミへ流し込み、「ボールをなかなか長く持てなかった」(バウサ監督)リガ・デ・キトが、後半もファーストチャンスをモノにして、このゲーム2度目のリードを奪いました。さて、「我々がチャンスを創りながらもワンチャンスでやられる。まさに“南米”と対している」(城福監督)ような展開で、再び劣勢に陥った東京。失点する前の57分にはリカルジーニョに替えて大黒を、失点後の64分には田邉に替えてソ・ヨンドクを、さらに77分には石川に替えて重松を投入して、前線に重松、大黒、平山を並べる4-3-3にシフト。加えて、81分にも椋原を松下に入れ替え、ボールを左右に動かしながらも、平山の頭を狙ったバワープレーに打って出ます。ただ、CWCでの来日時には亘さんのインタビューにも快く応じてくれた、ノルベルト・アラウーホを中央に据えて、実質5バック気味で守りを固めるリガ・デ・キトを打ち破れません。それでも諦めない東京の執念が結実したのは91分、キム・ヨングンのフィードに、敵将も「高さにてこずった」と認めた平山が競り勝つと、DFラインの裏に潜り込んだのは「(平山)相太が凄く頑張ってくれてたので、絶対こぼれてくると思った」大黒。一瞬でDFと体を入れ替えると、右に流れるボールをなんと左足アウトで左スミに流し込むスーパーな一撃。「ボールが正面に入ったが、タイミングをずらしたらうまく入ってくれた」と語るストライカーの、まさにワールドクラスと言っていいゴールが飛び出し、土壇場で追い付いた東京。カップの行方はPK戦が決定することになりました。ここで魅せたのはGKの権田。先攻のリガ・デ・キト1人目は、試合でのPKを決めたウルティアでしたが、「とりあえず同じヤツに2回やられたくなかった。蹴り方に特徴があるのはわかったので、逆は絶対取られない自信があった」と振り返る権田は試合中と逆方向を狙ったウルティアのキックを完璧にセーブ。流れを引き寄せます。大黒、デラクルス、松下、ララと続々ワールドカップ経験者が決める中、3人目で登場した重松は、ルーキーらしからぬチャレンジ精神で真ん中に蹴ると、ここはドミンゲスがストップしますが、リガ・デ・キト4人目ルナは枠を外し、続く今野はキッチリ成功。そして5人目、カジェが決めて、東京は梶山。国立でカップファイナルのPK戦というと2004年が思い出されますが、今回も梶山のキックはポストに当たりはしたものの、ボールはゴールの中へ。「いい意味で開き直ったゲーム」(城福監督)をPK戦で制した東京が、3回目にして初めてカップを日本にもたらす結果になりました。色々な意味で、かなりエンターテイメント性に溢れた、面白いゲームだったのではないでしょうか。     AD土屋




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