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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2010年05月08日

J1第11節 浦和×横浜FM@埼スタ

foot!
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難敵名古屋にホームで逆転勝ちを収め、連敗を2でストップした浦和。ゴールを挙げたのも柏木に原口と、共にシーズン初ゴールとなる2人とあって、いい流れでホーム連戦を迎えます。対する横浜FMの前節は、新潟の約1年ぶりとなるホーム勝利にある意味貢献してしまうような内容と結果に。特に中盤から前はなかなかメンバーもシステムも定まらず、順位も下降気味とあって、連敗は避けたい所。4万8千を超える大観衆を集めたいわゆるゴールデンウィークのラストゲームは埼玉スタジアムです。ゲームが動いたのは開始早々の6分、左サイドでボールを持った中村は、体勢を崩しながらショートパスを中へ。受けた渡邉は山田をハンドオフで弾くと、すかさずミドル。ボールは左ポストを掠めて、そのまま豪快にゴールネットへ。これには浦和の平川も「シュートもよかったし、しょうがない部分もある」と認める、渡邉のファインゴールで早くも横浜が先制しました。木村和司監督が「入り方はよかった」と言及した通り、序盤の勢いは横浜。4-4-2でスタートする中、ボランチに入った狩野が積極的にボールを引き出しつつ、「縦、斜めに入っていけてた」(木村監督)ことで攻撃に厚みが。また、守備面でも中村をサイドに出したことで、中盤センターは安定。まずは主導権を握ります。浦和は4-2-3-1の3に入ったポンテ、柏木、田中にボールが入らず、まったく攻撃の形ができませんでしたが、18分に柏木がポストをなめるFKを放つと、19分に素晴らしい形を創ります。右から展開されてきたボールを、「ギリギリを狙っている(田中)達也さんの動きもわかってきて、しっかり見られるようになってきた」という宇賀神友弥はダイレクトで縦へ。付いていた兵藤を完全に外して裏へと走り込んだ田中はクロス、ファーでポンテが丁寧に折り返すと、確実にプッシュしたのは柏木。左SBを起点にイメージがシンクロして、完全に崩した形を創った浦和が同点に追い付きます。以降は24分に高い位置まで上がった宇賀神のクロスが流れたボールを、平川が拾って再びクロスを上げたシーンに象徴されるように、SBを含めてサイドでの主導権を握った浦和が押し込む展開。30分には田中が倒されて得たFKを阿部がクロスバーにぶつけ、31分には田中のミドルもクロスバーに弾かれるなど、逆転も時間の問題かと思わせるくらいに攻勢が続きます。しかし「練習でもあってはいけないミス」とフィンケ監督が嘆いたシーンは44分。横浜のGK飯倉から蹴られた何気ないフィード、渡邉と坪井が競り合い、浦和ゴール側へと向かったボールを宇賀神はスルーのような形で後方へ流すと、「僕の所から1点目はやられたんで、何とか取り返したかった」という兵藤がかっさらい、慌てて飛び出した山岸を冷静に破ります。好リズムの中で、突如として生まれたエアポケット。横浜が勝ち越して、前半は終わりました。さて、失点シーンは個人のミスではあったものの「前半の最後の10分間は運動量が落ちてしまった」(フィンケ監督)のも確かだった浦和は、ハーフタイムを挟むと、失点のショックにもめげずに再びラッシュ。49分、左右に揺さ振るいい展開から奪ったCK、ポンテが蹴ったボール、DFのクリアを拾った細貝が中へ送ると、エジミウソンのヘディングはゴール右スミギリギリに吸い込まれます。2-2、再び同点。流れは間違いなく浦和に傾いているはずでした。ところが、繰り返された悪夢。60分、浦和の左サイド深くに入れられたボール、坪井のカバーに対して「ラインの所でツボが足を出してくるのはわかってた」と山瀬はゴールラインギリギリで体を入れて、ボールを奪いに掛かります。坪井も粘りましたが、わずかに中へ持ち出した山瀬は、「抜き切れなかったけど、中に誰かいるだろうと」折り返しのパス。詰めていたのは渡邉。2-3、3度目のリードとなるゴールは横浜。押し込みながら一発でゴールを奪われたのも同じなら、「とてもムダな信じられないような形で相手にリードを許してしまった」(フィンケ監督)のも同じ。またもや浦和はビハインドを追い掛ける形になりました。フィンケ監督1枚目のカードは66分、宇賀神に替えて、前節決勝ゴールを決めた原口。細貝が左SBに入り、柏木がボランチへ下がって、原口は左に入ります。それでも81分には原口が枠内にシュートを飛ばしましたが、なかなかチャンスを創るまでには至らない浦和。83分には坪井を下げてエスクデロ、87分には細貝とサヌをスイッチさせるなど、DFに替えて次々と攻撃的な選手を送り込むものの、「もう少し前の選手が動いてあげないと、後ろの選手がボールを出す所がないと思う」とは終盤ワンボランチに近い配置となった柏木。前に人数こそいる中で、1点目のようなイメージの共有から崩すシーンは結局最後まで訪れず、横浜がアウェイで勝ち点3を獲得する結果となりました。全体的には劣勢の時間が長かったにも関わらず、3点を挙げて勝利した横浜。4-0で川崎に大勝した際にも採用され、山瀬も「キャンプ中からやってる形ではあるのでイメージはできてる」と語る、今日のシステムとメンバーがベストであるような印象を受けます。ただ、まだまだ連携面には向上の余地アリ。とりあえず今日は「勝てたことが一番大きかったと思う」(兵藤)という所でしょう。一方、「もったいない負け方」(田中)で勝ち点を落とした浦和は、「私たちの展開したサッカーの質は十分高かった」とフィンケ監督は振り返りましたが、やはり攻撃している時間の割に決定機を創り切れない部分は否めません。今日に限っては「2点は取ってくれてるのに、3点取られては…」という平川の言葉通り、ミス絡みによる3失点に課題が残るものの、アタッキングゾーンでの形に、ポンテのアイデア以外のプラスアルファが出てきて欲しい所。「ゲームをコントロールしていたにも関わらず、自分たちのミスで失点してしまった」(フィンケ監督)過ちを繰り返さない必要がありそうです。    AD土屋




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