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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2009年10月17日

J1第29節 山形×神戸@NDスタ

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J1も残された試合数は6。31ポイントの山形、34ポイントの神戸。残留争いを強いられる両チームが「もう大事な試合しかない」(山形・西河翔吾)中で迎える直接対決。山形からすれば、現在得失点差は並んでいるために勝利すれば少なくとも15位脱出は確実。会場には山形市立楯山小学校の全校生徒約280人が、数時間の道程を徒歩で駆け付け、バックスタンドで元気に応援。第29節、双方サバイバルへの正念場はNDスタです。ゲームが始まると、序盤からボールが回ったのは山形。「立ち上がりから相手は来ていた」と神戸の宮本が語ったように、ホームチームがいきなりのラッシュ。4分には古橋、秋葉、宮崎と綺麗なダイレクトのパスワークから、シュートこそ打てなかったものの好機を創出。特に最初の15分前後はホームチームが攻撃のリズムを掴みます。対する神戸はドイスボランチを組む宮本とキム・ナミルのポジションが低く、サイドに散らしたり、パスを組み立てたりという部分は担えず。中盤左ワイドに入った頼みのボッティも「ボールが入らないように、SBが持ったらまずは縦を切って対応した」と語る、対面の宮崎と宮本のうまい対応でチームの停滞感に埋没。自然とロングボールが増えていく展開になってしまい、なかなか落ち着かせることができません。ただ、時間が経過する中でキープする時間の長い山形もなかなかシュートまでの形が作れず「お互いが膠着状態」(神戸・宮本)に。前半はスコアレス濃厚な雰囲気が漂い始めた中、40分にゲームは動きました。大久保の緩慢なプレーからボールを奪った山形は宮沢がエリア付近の長谷川に絶妙のパス。長谷川がシュートチャンスを逸してリターンすると、「顔を上げたら目が合った。“ここは出せ”みたいな雰囲気を出してくれた」と宮沢がダイレクトでクロスを送った先には古橋。「ミヤさんが上げるタイミングはわかっていた」とニアに潜り込み、頭でフィニッシュ。貴重な先制点を挙げた山形がリードして前半は終了しました。さて、なかなか反撃の糸口を見出だせなかった神戸。後半開始から「中盤でボールを収めて攻撃的に行きたい」(三浦俊也監督)と、キム・ナミルに替えて茂木をFWに投入。吉田を左SHに移して、ボッティをドイスボランチの1枚にシフトします。するとやはり「ボッティが中に入ったことでタメができた」(宮崎)神戸も反撃の雰囲気を漂わせ始め、59分には鋭いカウンターから決定機。茂木のシュートは枠を外れましたが強まる攻勢。さらに61分には吉田OUTで古賀IN、69分には宮本OUTで田中INと攻撃的な選手を送り込み、ゴールを奪いに掛かります。スコアの展開上、「守って守り切れる訳ではないが、守らざるを得ない所はあった」(小林伸二監督)山形も自陣でのファウルが増え、石櫃や古賀が蹴るFKの脅威にも晒されますが、守備の集中は途切れず。神戸も「ボールは持っているけど前に付けられない」(三浦監督)ために、なかなか流れの中からはシュートまで持ち込めません。それでも92分、神戸にラストチャンス。前線にボールを送ったこぼれを北本がミドルレンジから狙います。DFに当たったボールは方向を変えてゴールへ。時間が止まるスタジアム。直後、ボールはわずかに枠の右側に逸れ、同点ならず。「強く気持ちを持つと、自分たちにとっていい方向にボールがこぼれたりすることはある。そういう気持ちが運を自分たちの方に巻き込んだのかな」とラストプレーを振り返った小林監督。山形に凱歌。ホームでは22節以来2ヵ月ぶりの勝利。残留争いのライバルを直接叩き、34にまで到達した勝ち点が順位を13位にまで押し上げる結果になりました。神戸は「前半を0点で凌ぎ切れなかった」(神戸・宮本)ことが最大の敗因でしょう。「集中力を高めなくてはいけない所で自分たちのミスからの失点」(同)という点も痛恨。後半の反攻も及ばず、山形に順位で抜かれる格好になりました。勝った山形も「先取点を取れたのが大きい」と小林監督。共にある程度ブロックを形成するスタイルだっただけに、先にゴールを奪うことには大きな意味が。「自分たちのやりたいことを積極的にチャレンジして、粘り強い試合ができた」とキャプテンの宮沢。多くの専門家や識者から圧倒的な降格候補の烙印を押された彼らの、まさに痛快とも言うべきリベンジがいよいよ現実味を帯びてきました。   AD土屋




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