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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2009年09月26日

J1第27節 千葉×山形@フクアリ

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17位の千葉にとって、ゴール裏の横断幕に掲げられた“一部死守”を果たすために最低でも勝ち点で上回らなければいけない対象が15位の山形。両者の勝ち点差4が、1に詰まるか、7に拡がるか。共に「どうしても勝たなくてはいけない試合」(千葉・江尻篤彦監督)はフクアリです。序盤はお互いに主導権の探り合い。双方ペースを掴む所まではいかない中で、ボールによく触ったのは千葉の1トップ下に入ったミシェウ。山形の小林伸二監督も「ミシェウの受け渡しができれば、もう少しラインを上げられた」と言及したように、中央にこだわらず幅広い動きでボールを呼び込み、いくつかのチャンスを演出します。ただ、チーム全体として細かいミスがあまりにも多かった事と、1トップに入った巻も全くと言っていい程基点になれなかった事で、決定的なシーンまでは創れません。一方、山形で目を引いたのは左SHの宮沢。「あまりエネルギーを考えずにガンガン行く」という決意をプレーに反映。左サイドを制圧し、7分、17分と惜しいクロスを供給します。すると、そのキャプテンが大仕事。26分、やや中に絞ってボールを受けた宮沢は「トレーニングの結果。長谷川のプルアウェイが見えたのでコースさえうまく行けば」というピンポイントのスルーパス。受けた長谷川も流れるような動きから豪快にフィニッシュ。貴重な先制点は山形が奪いました。ビハインドを負う形になった千葉は、失点以降こそ前に行こうとする意識は感じさせるものの、「シンプルにボールと人を動かすことができていない」(江尻監督)状況で、エリアに近付いても思い切ったシュートチャレンジに乏しく、手詰まりに。44分に訪れたチャンスもミシェウのオーバーヘッドはバーの上へ。前半は内容に見合った格好で山形がリードして折り返しました。後半に入っても基本構図は変わらず。ほとんどフィフティフィフティながら、「積極的に行かなければいけない展開」(江尻監督)で攻め急ぐ千葉に、ある程度余裕を持って対処する山形。なかなか均衡は揺らぎません。江尻監督決断。64分、谷澤を下げてネット・バイアーノを投入。68分、坂本に替えて和田を送り込み、3-4-3へのシフトで勝負を懸けます。すると、やはり高さと強さを発揮するネット・バイアーノの存在と前線に人数を掛けてきた圧力で「ネットが出てきて、受けて引いてしまった」と小林監督。71分、深井のCKをネット・バイアーノが折り返し、巻が頭で繋ぐと飛び込んだのはミシェウ。1-1、スコアは振り出しに戻りました。しかし、ここで際立ったのは山形の底力。「中盤をなくして前に掛かって打ち合いになるとどうなるかわからないので、1回サイドに拡げて厚みのある攻撃をしようと」(小林監督)いう指揮官のプランを2分後に実践。73分、右サイドでボールを受けた秋葉が綺麗なスルーパス、宮崎は切り込んで冷静に折り返し、古橋のシュートはGKに阻まれますが、「来た〜!と思って積極的にボールへ向かった」北村がプッシュ。「サイドに拡がってスルーパスという形が取れた」(小林監督)狙い通りの成果。再び山形が勝ち越しました。さらに冴える小林采配。77分、「千葉が変則的な3トップになったので、DFラインは崩さずに攻撃のセンスとクロスに期待して」(小林監督)石川を左SHとして投入。ピッチに入るや否や、凄まじい精度のアーリークロスで長谷川の決定機を生み出した石川は、82分にも宮崎へピタリの絶妙な折り返し。前掛かる相手をボールキープとクロス精度で牽制する役割を十二分にこなします。追い込まれた千葉は86分に新居を入れて、FWタイプを4枚並べる力技で最後の抵抗を試みましたが、復帰戦となった西河とレオナルドを中心に山形の集中は途切れず、淡々と押し寄せる波を跳ね返します。追加タイムの4分もスコアは変わることなく経過。歓喜の声が響いたのはアウェイゴール裏。山形が残留争いの大一番を見事に制しました。これで15位と7ポイントの差が付いてしまった千葉は、「勝たなくてはいけないという焦りが出てしまった」と江尻監督。終盤のパワープレー不発はやむを得ない部分もあるにせよ、あれだけ単純なミスが多くては厳しい所。チーム屈指のプレーメーカー工藤もボランチの位置で流れに埋没してしまい、最後まで狙いを感じる攻撃を繰り出せなかった印象です。勝った山形は、失点直前と失点シーン以外ではチームとしてやるべき事が非常によく整理されていました。「ゲームには自分たちの積み重ねたモノが出る」と宮沢。積み重ねたモノが残留という目標に届く位置まで来ているのか来ていないのか。J1も残るはあと7試合です。   AD土屋




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