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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2008年10月25日

J1第30節 柏×横浜FM@日立台

foot!
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意図せず残留が第一目標となってしまった柏と横浜FM。共に底は脱した感がある中で、今日勝利を収めれば勝ち点を考えても降格の危機はほぼ回避できるとあって、好ゲームを期待して日立台へ行きました。4-2-3-1の柏と3-4-2-1の横浜FMというマッチアップの理論上、サイドで数的優位が作れるのは前者、中央で数的優位が作れるのは後者。「攻撃の基点をサイドに持っていこう」と言う柏の石崎信弘監督に対して、横浜FMの木村浩吉監督は「太田と菅沼に両田中(隼磨と裕介)を付けて受け渡す」策を指示。とりわけ前節に続いて左WBで起用された田中裕介が太田を封じ込めたことで、SBの村上も「前半はボールが入って来なかった」と言うように柏の右サイドは機能不全に。一方、横浜FMは狩野と兵藤のダブル1トップ下がパスにドリブルにと自在に躍動し、ボランチの河合まで前線に顔を出すなど、厚みのある攻撃で徐々に相手を圧倒し始めます。その流れを象徴するのが39分のシーン。自陣深い位置でボールを受けたフランサのパスは、味方に合わず兵藤への絶妙なスルーパスへ。守から攻に移る瞬間を突かれた柏DF陣も何とか枚数は戻りましたが、混戦の中から最後は狩野が蹴り込み、先制点。前半から「攻撃のゾーンに入ったら何やってもいいからやり切れ」という木村監督の言葉を実践した横浜FMは、相手のミス絡みとはいえ、展開に見合った対価を得て前半を終えました。さらに53分の追加点は、時間帯をとっても形をとっても理想的な一撃。田中隼のフィードに兵藤がオフサイドラインギリギリで抜け出します。兵藤から右サイドでパスを受けた狩野は、ファーへ柔らかい最高のクロス。ここにフリーで飛び込んできたのが田中裕。著しく機能したダブル1トップ下の連携から、守備面を評価されて出場機会を得た選手がJリーグ初ゴール。まだ40分近く時間は残っていましたが、事実上この2点目で大勢は決したと言って差し支えなかったと思います。横浜FMは65分にようやくケガから復帰した山瀬功治が坂田に替わって投入された後は、狩野が坂田の位置にこそ入ったものの、実際はローマのようなゼロトップにシフト。これでより一層ショートパスが回るようになり、チャンスを数多く創出するなど、新たなオプションの可能性さえ掴むことに成功しました。日立台で腑甲斐ない戦いは見せられないホームチームも1点は返します。75分、途中出場の大津が送ったスルーパス、抜け出した村上のクロスがGKに弾かれた所を、こちらも途中出場の栗澤がボレーで叩いて1点差に。これで明らかにスタジアムにも同点、そして逆転を後押しする空気が醸成されます。しかし勢いの差にはあらがえず。「あと1点取らなきゃという所での失点」(栗澤)「1点返した後にまたミスが出てしまったのは残念」(石崎監督)と2人が口を揃えて悔やんだ84分の失点も、自陣深くで山根のパスを小椋にカットされ、中央でどフリーの狩野に合わされたもの。2連勝の好リズムを持ち込むことのできなかった柏は、最後まで歯車が噛み合うことなくホームで完敗を喫しました。さて、いつも飄々としている横浜FMの木村監督は会見で「巷では残留争いと言われてるが、僕はそんなの考えたことない。でも狩野みたいにこれでもっとやりやすくなると思ってるのは私だけでしょうか」と、だいたひかるみたいなことを言っていましたが、今日、そして前節の名古屋戦を見ている限り、現状の横浜FMを倒すのはかなり難しいと思います。3バック、時として5バックの守備組織は強固で穴が少ない堅牢。前線も山瀬功の復帰で人選を迷うほどの充実度。ただ、あとリーグ戦の試合数が4というのが残念な所でしょうか。   AD土屋




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