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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

その他の試合 2008年10月12日

天皇杯3回戦 横浜FC×沖縄かりゆしFC@ニッパ球

foot!
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いよいよ今日からJ2のクラブ、いわゆるプロクラブが登場するコパ・エンペラドール。今日は厳しいシーズンを送ってきた横浜FCと、九州リーグ(Kyuリーグ)を制覇し、来月にはJFL昇格を懸けた地域決勝リーグを控える沖縄かりゆしFCの一戦にやってきました。カテゴリーで言えば2つの差がある両チーム。「僕たちはチャレンジャー。ありがたいチャンスに当たって砕けろと」(沖縄かりゆしFC・阿部巧也)ゲームに臨んだ沖縄かりゆしは、序盤こそスピードやボール回しに圧倒されたように映りましたが、簡単に縦へとボールを送ることで徐々に落ち着きを取り戻します。22分には素早いカウンターから浅野大地のクロスに齋藤将基。これはヒットしなかったものの、先に決定機を創ったのは沖縄かりゆしでした。横浜FCは当然のようにポゼッションでも上回り、サイドまではボールを運べるものの、クロスの精度は壊滅的。ことごとくチャンスを逸し続けている内に、キッチリ跳ね返してからカウンターというリズムで安定し始めていた沖縄かりゆしも、中盤でボールを回せるようになっていきます。すると37分、「Jの選手たちよりも速い」(横浜FC・都並敏史監督)カウンターが炸裂。大きく出されたフィードに浅野が懸命に追い付き中へ。齋藤はトラップするとDFをスクリーンしながら体勢を整え、ニアサイドにズドン。東京Vでもゴールを量産したストライカーのゴールで、沖縄かりゆしがJクラブから先制点を奪いました。それだけに惜しまれるのは直後のエアポケット。FKのチャンスが費え、クリアボールが池元に渡った時には1対2の状況。冷静に沈められ、リードはたった4分間で無きものに。「前半の失点が痛かった」(阿部)「前半ゼロで抑えれば絶対行けると思っていたが」(齋藤)と惜しまれる失点になりました。後半になると地力に勝る横浜FCがジリジリと攻め込む展開に。さらに沖縄かりゆしは、よくボールに触り、視野の広いパスを繰り出していた樋口富夫が足をつって交替。押し込まれながら耐える時間帯が続きます。63分にエリゼウが飛び出したGKの頭上から放ったヘディングはカバーに入ったDFがクリア。68分、吉田のミドルはGK高橋信幸が好セーブ。82分、須藤と吉田の連続シュートは共にDFがブロック。「スピード、体力の差で守る時間も長い」(沖縄かりゆしFC・仲本洋監督)中、集中を切らさずに時計の針を進めていきます。89分、CKから御給のヘディングはGKを破るも、渡辺晋平がライン上でクリア。渡辺はクリアと同時に足がつって担架で運び出されるなど、まさに総力戦。しかし、10人で追加タイムをやり過ごしかけていた沖縄かりゆしは最後の最後で力尽きました。88分に投入されたチョヨンチョルが右から上げたクロスに飛び込んだのは八角。素晴らしいボレーは右スミに飛び込む決勝ゴール。Jクラブの意地を見せるにはちょっと遅過ぎるくらいでしたが、なんとか都並監督を「ホッとして嬉しく思っている」と安心させる結果を得ました。沖縄かりゆしの普段の戦い方は勉強不足で知らないのですが、試合にアジャストする力はかなりあるチームだという印象を受けました。「相手のレベルは違えどいつも通り。いつもあんな感じ」とは齋藤。勝利にはわずかに手が届かなかった中でも「僕たちは決して強くないけど、これだけやれるということを自信にして」(阿部)、JFL昇格に向けて頑張って欲しいと思います。また、オレンジ色を纏って声援を送り続けたサポーターも素晴らしかったです。悲劇的な敗戦を目の当たりにしながら、試合後は横浜FCを讃えるコール。綱渡りで何とか勝った自分のチームへの歓喜で、そのコールに応えることなく歌い続けていた横浜FCサポーターにも是非見習って欲しい、清々しさを残してくれました。あれが真のサポーターと呼ばれるものだと思います。   AD土屋




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