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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

その他の試合 2007年12月09日

高校選手権千葉決勝 市立船橋×流通経済大柏@柏の葉

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2007年インターハイ王者の市立船橋、2007年高円宮杯王者の流通経済大柏。高校年代の3大タイトル中、夏と秋の優勝チームが 同一県から出るという前代未聞のレベルを誇る今年の千葉県高校サッカー界。そして最後にして最大の目標である選手権、やはりと言うべきか雌雄を決するべく決勝はこの2つの全国王者がキッチリ登場。両校共にチアガールも完備、華やかな雰囲気で試合はキックオフを迎えました。まずいきなりチャンスを掴んだのは市船。3分、FW富田学(3年)が高い打点でヘッド、GKがわずかに触れてポストに嫌われますがこれで主導権を握ります。特に中盤ワイドの若狭友佑(3年)、渡部雄史(3年)がよくボールへ絡み攻勢に。28分にはCKから若狭が放ったヘディングがわずかに枠を外れるなど、ゴールの予感を漂わせます。しかし流経の本田裕一郎監督からすれば、前半の劣勢は想定済み。曰く「ここに着いたら風がビュンビュン吹いてきた。前半は風下だったからとにかく守ろうと。それを耐えられれば後半あるかも」と。そして押し込まれる苦しい40分を指揮官の目論み通りゼロで凌ぎ切った流経が、後半は市船を圧倒します。何度か惜しいチャンスを掴むと、56分には一気に2枚をチェンジ。FWの2枚看板、大前元紀(3年)と上條宏晃(3年)をサイドハーフに下げ、久場光(2年)と田口泰士(2年)を前線に投入し、「田口と大前、久場と上條はポジションチェンジを頻繁に」と指示。これでますます市船DFはマークを捕まえきれなくなります。60分には上條のクロスを久場が頭で綺麗に合わせると、これは市船GK上福元直人(3年)が超ファインセーブで掻き出し、スコアは動かず。ラスト10分に入ると、市船も意地を見せ始めて一進一退に。76分には市船に絶好のチャンス、FKのこぼれを若狭が拾ってニアサイドを狙うも、こちらは流経GK須藤亮太(3年)がファインセーブ。双方譲りません。しかし試合という枠組みの中では、必ず迎えなくてはいけない終わりの時。この試合の"その瞬間"はもはやスコアボードの時計表示が動かなくなる時間帯にやってきました。79分、左サイドを粘って粘って突破した久場が中へ折り返し、待っていた上條の「無我夢中で蹴った」シュートがネットを揺らしたのは80分を5秒あまり過ぎた頃。「何回もやれと言ってもできないシーン」(本田監督)をこの土壇場で繰り出した流経が、4分あまり追加された時間も狡猾にやり過ごし、千葉県の選手権代表という名誉を勝ち獲りました。手の内を知り尽くしている同士、やりにくさもあっただろうし、負けたくない気持ちもお互いにかなり強かった印象です。個々の能力の高さは本田監督も認めたように市船に分がありましたが、後半に見せたハードワーク、早めの大胆な選手交替などは流経が上回った部分でしょう。共に本来やりたいことがなかなかできない中で、それでもなお確かにハイレベルな意地のぶつかり合いがそこにはありました。全国で48番目に選手権出場を決めた流通経済大柏。会見の最後に本田監督は「千葉をどう脱出するかに頭がいっぱいだったが、全国では叶うものであれば大優勝旗を持って帰りたい」と穏やかに語りました。最後に、タイムアップの笛が鳴り終わると、敗れた市船の選手はほぼ全員がピッチに倒れ込みました。そしてその市船の選手たちに誰よりも早く駆け寄り、声を掛け抱擁し、彼らを整列へと促したのは他ならぬ流経の選手たちと本田監督だったのです。全国中から集まる注目、並々ならぬ周囲からの期待、この2チームのみが共有しえたとてつもない重圧を個人的には非常に強く感じた印象的な光景でした。   AD土屋




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