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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2007年10月20日

J1第29節 千葉×浦和@フクアリ

foot!
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おそらく今節最注目カード。ACLとの平行も難なくこなし、首位をひた走る浦和に対するは、現在リーグ6連勝中とチームコンディションは最高、さらにフクアリでの対浦和戦は2戦2勝という相性を考えても、現時点では最強の挑戦者と言って差し支えのなさそうな千葉。当日券はなし、16756人もの観衆を集めたゲームは19時5分にキックオフされました。まず序盤から攻勢に出たのは浦和。敵将も「立ち上がりからアグレッシブでとてもいい入り方」と認める出来で、フィールド全域において千葉を圧倒。闘利王も頻繁にオーバーラップを見せ、圧力をかけ続けます。千葉は徐々にボールこそ回り始めたのですが、縦へスピードアップする仕掛けがなく、常に浦和が陣型を整えてからの攻撃になるため、エリア内へは侵入できません。27分にはスローインの流れから佐藤が決定的なシュートを放つも都築がファインセーブ。すると1分後、右サイドから長谷部の優しいグラウンダーパスを受けたワシントンが、確実に枠内へ流し込んで浦和が先制点を奪いました。さらに王者は38分、相手のゴールキックをカットすると右へ展開。ポンテのクロスに最後は再びワシントン。DFとの接触で鼻を強打し、前半での交替を余儀なくされながらも奪った追加点。千葉には45分で早くも2点のビハインドが課せられました。もはや攻めるしかなくなったアマルオシム監督は、後半開始から「ケガをして試合を続けられる状態ではなかった」佐藤と新居に替えて、楽山とレイナウドを投入。山岸を左WBから右WBにずらし、楽山が左で羽生を2トップ下に配置して勝負に出ます。それでも次のゴールも浦和に。49分、またも「前でたくさんもらおうと思っていた」長谷部が左から折り返し、ポンテがしっかり決めて3点目。試合はワンサイドゲームの様相を呈してきました。しかし試合が本当の意味で動き出したのはここから。50分に鈴木、53分に田中達也が共に決定機を外すと、54分に一瞬出来たエアポケットを見逃さなかったレイナウドのゴールで千葉が1点を返します。レイナウドは投入直後から持ち前のキープ力でタメを作り、前半の千葉に足りなかった縦へのアクセントをもたらすと、「今日の相手が60分間しか体力が続かないのは知っていた」とアマルオシム監督が語ったように、60分過ぎからはボールをキープし続けて穴を探す千葉、「堪え忍んで堪え忍んでそこからカウンター」(浦和・オジェック監督)の浦和という構図がよりハッキリとしたものになっていきます。75分に田中達也がカウンターからGKとの1対1を外すと、77分にはレイナウドがカベに当てたFKのこぼれ球を羽生がダイレクトで蹴り込みいよいよ1点差。スタジアムは異様な雰囲気に包まれます。そして79分、下村のスルーパスに山岸が反応。力強くゴールネットを揺らし、ホームゴール裏は爆発しますが、判定はオフサイド。浦和は命拾いしました。リードしながら追い込まれる形となったオジェック監督は、残り10分でポンテを下げて堀之内を投入。トリプルボランチ気味にして逃げ切りを図ります。その後も千葉はゴールへと迫りますが、実質9人で固められた守備網をこじ開け切れずに90分が経過。すると最後はまさに王者の証。長谷部のこの日3アシスト目となるパスから、田中達也が千葉の希望を打ち砕く4点目。後半ややバタつきましたが、終わってみれば2点差を付けて浦和がきっちり勝ち点3を積み上げる結果になりました。試合後の会見でアマルオシム監督が話した通り「スペクタクルな試合」だったと思います。千葉も後半の追い上げには目を見張る迫力がありましたが、前半が悪過ぎましたね。やはり堅守浦和相手に3点は致命的なビハインド。そういう意味では確かに後半、展開としては盛り上がりましたが、実際は「浦和が最初の60分で勝ちを決めてしまった」(アマルオシム監督)という評価が非常に的確なゲームだったと思います。   AD土屋




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