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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2007年06月20日

J1第16節 FC東京×甲府@味スタ

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この試合を見ていない人は何かと気になりそうなので、まずはジャッジの話から。2枚のレッドカードが出て、確かに最後は荒れてしまいました。ただ、家本主審は試合を通じて概ね安定したジャッジを見せていたと思います。リチェーリに出た2枚目のイエローカードは、記者席からですが倒れ方などからもシミュレーションに見えました。茂原のレッドカードは副審に確認した上で出しています。公式記録では"侮辱"によるものということですね。そのジャッジの是非は、VTRをまだ見ていないし、ピッチレベルで見ていた訳ではないので判断しかねますが、主審が我を失ってカードを乱発したのではないことはお伝えしておきます。ちなみに主審に進言したメインスタンド側の副審は、前半だけで少なくとも3回のFC東京のオフサイドを見逃し、それが福西の決定機と石原のイエローカードに繋がった事もお伝えしておきましょう。さて、試合はまず東京が後ろから長いボールを蹴ることで、特に右サイドから何度もチャンスを作ります。これに関しては「甲府は狭いエリアで回してくるので、我々からボールを取りに行き、取った後はできるだけシンプルに逆サイドや裏にボールを出して行こうと伝えた」と原監督が語り、「長いボール入れられてセカンドボール拾われてサイドにつけられた」と大木監督が語っていたので、東京のプラン通りだったようです。この流れに乗って、30分には今や大きな得点源となっている鈴木規郎の左足が火を吹き先制。前半は東京が1点リードで折り返しました。後半はビハインドを負った甲府が気持ちいいくらい前がかってゴールを狙いに行きます。勿論リスクは承知の上でしょうが、今日は細かいパスミスが目立ったためにカウンターを受け続ける展開に。52分には鈴木の素晴らしいサイドチェンジから、福西、梶山と繋いで川口はどフリーでGKと1対1。これはもたつく間にチャンスを逸してしまいますが、7分後には梶山の素晴らしいスルーパスを受けた福西が放ったシュートのこぼれにルーカス。東京が2点のリードを奪いました。いよいよ後がなくなった甲府は山崎を下げて久野を投入。右から宇留野・山崎・茂原だった3トップの配置を、久野・茂原・宇留野に入れ替えます。すると、茂原でボールが収まったことと、前節Jリーグデビューを果たしたばかりの久野がタテへと仕掛け続けたことでグッと流れを引き寄せることに成功。66分に宇留野のラストパスを茂原が流し込み1点差。さらに73分にはリチェーリ退場。75分には茂原にのスルーパスから宇留野がゴールを狙いますが間一髪土肥がファインセーブ。一転して甲府が追い付くのは時間の問題かのような雰囲気がスタジアムを包みます。しかし、甲府が流れの中から掴んだチャンスはこの75分が最後になりました。そうなった最大の要因は「10人になってしっかり守る意識ができてからの方が、しっかりバランスが取れていた」(原監督)こと。なまじ綺麗なカウンターが常に目の前をちらついていたため、決してよかった訳ではなかった東京の守備が、数的不利というコンセンサスを得たことで、バランスを保つ意識が統一された形になりました。結果、ボールは保持していた甲府もなかなかエリア内までは侵入できず、イライラが退場者を出すことへと続いていった印象です。意図して得られた流れ、予期せぬハプニングから得られた流れ、どちらもフットボールを構成する重要な要素だけに、それを1試合の中で感じることができた非常に興味深いゲームでした。   AD土屋




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